900PT突破記念!
「900PT突破記念! 圧倒的感謝祭り!」
「本当にありがとうございます、洋一あっという間に900PT超えたわね」
「もう少しで1000PTもいくんじゃね?」
「本当にね。新しく出てきた大和も好評だしね」
「なあ蘭、ちょっといいか?」
「なに?」
「人気投票したら俺、最下位になりそうなんだけど」
「それは……」
「それはじゃねえよ! 否定してよ! 泣いちゃうよ? 主人公だよ?」
「私が主人公説」
「やめろおおおお!!」
俺が蘭にいじられていると
『ねえ、ちょっと……なんで私呼ばれたの?』
アナスタシアが来た、来てくれた! いじられヒーローが! 俺の為に来てくれた!
『ちょっとなんか言いなさいよ!』
「いじられに来てくれてありがとう、本当にありがとう!」
『なんなのよあんた!』
「はっははは! アナスタシアは良いよなあ! 人気だもんなああああ!」
『なによ! 私、女神なんだから当たり前でしょ! 涙目にならないでよ!』
悔しい! 凄く悔しい……! 俺は賑やかし要員かよ! 主人公だよ? 覚醒イベントもあったんだよ? もう直ぐレベル1に戻りそうだけど! 必殺技すら没収になりそうだけど……
『ちょっと蘭! あんたの契約者でしょ!? なんとかしてよ! 急に笑ったり、キレたり、涙目になったり、落ち込んだりで怖いんですけど!』
「私は、自覚が足りないから……」
『なんであんたも落ち込むのよ! 記念回なのよ!?』
「……大和さん空気が重過ぎるから、僕帰っていいですか?」
「ダメだ葵、絶対にダメだ。俺をこんなところに置いていくんじゃない!」
大和さんと師匠の声がする。
『あんた達、逃げるんじゃないわよ! さっさとしなさいよ! 私一人じゃ無理よ、無理なのよ!』
「あーめんどくせえ。どうも大和です、全てを殺す者です」
「大和さんその紹介の仕方じゃ、悪役そのものですよ? いいんですか? 全てを殺す者って、全ての破壊者みたいな言い回しだし」
「全ての破壊者って良いな。通りすがりの全ての破壊者です! みたいに今後名乗ろうかな」
「いやいや、今回は大和さんのキャラクター設定の話でしょ? 大和さんが、一人じゃ嫌だって言って僕を拉致してきたんじゃないですか」
「だってさー主役二人があんなんよ? 俺はまあ特別枠なんだよなあ。特別枠だから、短編も出るんだぜ?」
「えっ? 大和さん、それって言っていいんですか? なんか貝に手足が生えた生物が、カンペでNGだしてますけど?」
「おっなんだあの生物? じゃあ俺、あの生物と遊んでくるわ!」
おわっ! こっち側にくんな!
「あっ逃げた……洋一君、あんまり凹んでると僕が主役になるからね? それじゃアデュー」
『あああああ!! 引っ掻き回して逃げた! んもおおおなんなのよ! なんなのよ!』
「主役は俺だあああああ!」
『あっ復活したのね』
「師匠が、イケメンでイケメン過ぎて、イケメンが爆発してて、恨み妬み嫉みが爆発して、嫉妬玉を撃てそうな位なイケメンだけど、主役は俺!」
「私は、洋一を支える! 葵じゃ支える意味ないしね。なんでも、一人で解決できちゃうしね」
そう、師匠は強い。半端なく強い、大和さんもめちゃくちゃ強い、対して俺は弱い。
「俺は弱いけど、根性だけなら負けないぜ!」
「根性だけで、これだけ沢山の周りの人に恵まれる訳ないでしょ。洋一だからこそ、皆んな支えようとしてるのよ。それ位わかってるんでしょ?」
「わかってるよ、って簡単には言えないよ。皆んなが、支えてくれてるから今の俺があるんだけどさ」
「わかってるじゃん」
蘭に羽で頭を小突かれる。
『あのーいちゃアマな空気が嫌なんだけど、私がいるの忘れてない? 忘れてないよねえ?』
「「これからも俺達の冒険を応援してください!」」
『私を忘れるなあああああああ!! 私の話を聞けえええええ!!』




