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鷹と一緒に異世界転生!〜相棒任せの異世界大冒険〜  作者: 貝人
第七章 闇に堕ちた国
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第131話 体力の限界を超えた先のジェットコースター


 リュイが、バーニアを説得してくれた。なんでも戦闘はしない、寝ててもいい、移動する際はアナスタシアが持つと言う契約で。


「バーニアは神も恐れないのか? いや元神だから良いのか?」


『バーニアの性格的な問題ね。アタチはちゃんと説明したからね! アタチは悪くないんだからね』


 リュイはまあ悪くないだろうなあ、バーニアの性格的な問題ならいいか。アナスタシアが持つなら、俺に負担はないしな。


 あっレイ先生だ! こっちに走って来てくれるなんて嬉しいな。でもあんなに早く動いて転ばないのかな? あっ転びかけた。おっ持ち直した、すごいバランス感覚だな。


「ふう……。私は、桜の面倒を見るわ。まだ、不安定で心配だしね。王様はもう大丈夫って言ってたけどやっぱりね。ヨーイチ無茶しちゃだめよ? 蘭ちゃん、リュイ様、バーニア様、葵君、ヨーイチ事を宜しくお願いします。危ない事ばかりするから」


 怒涛のお願いをしている、危ない事ばかりってのは気になるが、心配してくれるのは素直に嬉しいな。頬が緩んじまう。


「ヨーイチ、ニヤニヤしないで! 貴方の事を皆んなにお願いしてるのよ! 全くもう」


 レイ先生に、コツンと指で頭を突かれる。


「へへへ。なんか恋人みたいな雰囲気ですね。ちょっと照れるなべぶらっ!!」


 頬を引っ叩かれた。痛い……照れただけなのに。恋人発言がダメだったのかな?


「洋一、レイは真剣に心配してるんだからふざけないの。それとラプダは連れて行けないわよ? 寒いの苦手だからね」


「俺はいいとしても、アナスタシアは大丈夫なのか? それなり歩くんじゃないのか?」


 俺の懸念はアナスタシアの体力だ、俺は男だから頑張るしかないとしても、元女神と言っても女の子だしなあ。


『大丈夫よ! 行くわよー!』


 アナスタシアの号令で俺達は出発した。



 出発し、30分程歩くと小刻みに痙攣しながらアナスタシアが動かなくなる。


『うひっひー! ひー! ひー! もうだめえええじぬう!』


 肩を上下させ、荒い呼吸をし、壮絶な顔をして気持ち悪い呻き声を上げるアナスタシア。


『あんた達いいい、なんで、そんなに体力が……』


 って言われてもなあ、俺は元々鍛えてたし山歩きは得意だからな。蘭は俺に負担をかけないように飛んでいるし、師匠はアナスタシアの顔を見る為だけにムーンウォークをしている。そこまでして苦しんでる顔をみたいのか? Sなのか?


「葵、背負ってあげなよ。アナスタシアの事助けてあげたいんでしょ? モジモジして焦ったい」


 Sじゃなかった! ただのシャイボーイだった! 助けてあげたいのに、声をかけられないでモジモジするって、中学生か! 


「あっアヒャスタジアム様! わっワタクシガ背負いますから! どうでしょうか?」


 噛み噛みだし、アヒャスタジアム様ってなんだよ。海外にありそうな名前だな……。


『えっ? あんたが? えー』


 チラチラと俺を見てくるけど、俺にアナスタシアを背負いながら歩くのは無理だぞ? パーフェクトボディの時なら、お姫様抱っこでもオンブでも肩車でも、なんでもできたんだけどなあ。鷹匠の修行のおかげで、人より鍛えてたし。


『ぶー! 葵君お願いするわよ。私汗かいてるけど大丈夫なの?』


 アナスタシアが、口を3みたいに尖らしている。


「ひゃああああ! 大丈夫です! 光栄です! ありがとうございます!」


 師匠が凄い勢いで土下座をして、アナスタシアを拝んでいる。ちょっと引く……ってか師匠怖いよ、欲望に忠実過ぎるよ!


『葵って変わってるわねえ』


 リュイがニコニコしながら、師匠達を眺めているけど、これは微笑ましい光景じゃないからな! 闇が深い光景だからな!


『さー皆んな行くわよ! 葵、出発よ!』


「はっ!」


 アナスタシアを背負った師匠のスピードがめちゃくちゃ速い! 追いつけない!


「蘭、リュイ! 師匠を止めてくれ! 迷子になる!」


 情けない理由だが、2人に頼むしか方法がない。だってめちゃくちゃ速いんだもの!


『葵ー!! 待ってー! 置いてかないでー』


 リュイが叫ぶと、物すごいスピードで師匠が戻ってきた。師匠に乗っているアナスタシアの顔面は真っ青になっている。


『おえっ……速過ぎる……世界が揺れる……』


 アナスタシアの奴スーパーグロッキーだな。体力の限界を超えた時に、ジェットコースターに乗る様な物だしな。俺なら絶対に無理だ、吐かないだけマシだが。


「アナスタシア、お前は凄いよ。吐かないなんてさ! 俺なら絶対に吐くよ」


「体力の限界を超えた後の、超スピードの移動……洋一、修行になるかもよ? 限界まで走った後に風魔法でぶん投げるたら同じ事が……」


「『ひっひええ!』」


 蘭め! なんて恐ろしい事を! って今知らない女の子の声がしたんだが、誰だ?


『おっかねえ事を言う神獣だあ! こだなにおっかねえ神獣様を見だのは、ハヌマ様以来だ! おらの事をごぎ使うづもりが? やめでぐださい!』


 リュイ位のサイズでショートボブの緑髪、緑色の目をした女の子が、ズーズー弁で蘭に土下座をしている。顔はリュイに似てるな。服はリュイとは違ってロリータって言うのかな? 白と緑の綺麗な服だ。


『許すてぐださい、お願いすます! なんでもすますから! あっ! なんでも無理だ! 常識の範囲内でお願いすます!』


「えっ? えっ?」


 蘭が、虚取っている。珍しいな

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