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鷹と一緒に異世界転生!〜相棒任せの異世界大冒険〜  作者: 貝人
第六章 エルフの国へさあ行こう!
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第112話 エルフのお尻を独占だ!


 因子を全て取り除いた後、ファンキー爺いさんが、汗を拭いながら


『こりゃ……きついわい』


 と呟いた。だが、待って欲しい。スキルを使ったのは俺、尻を触ったのも俺、オナラをかけられ続けたのも俺。エルフ達は、何故か因子を取り除く瞬間に、必ずオナラをする。

 

 しかもとんでもない悪臭、なに食ったらこんなに臭くなるんだよ。


 リュイや師匠は、全力で距離を取っている。レイ先生は、涙目になりながら他の人の看病をしていた。

 

 蘭は、城と神殿を建て直すからと、戦線離脱している。

 

 残った俺と、ファンキー爺いはエルフのオナラ臭に犯されている。


「きついのは俺だよ……」


『いやいや、儂じゃよ! 神が臭いとかアリエンティーじゃろが!』


 なにが、アリエンティーだ! ふざけんじゃねえ!


「お前が、尻からしか消せないとか嫌がらせをしたからだろ! もっと別の場所にしてれば、こんな思いしなくてすんだんだよ! しかもなんでエルフが美形じゃないんだよ! ガチムチの筋肉エルフなんて嫌だよ! これがゲームなら、糞ゲー確定だね!」


 ありったけの不満をぶつけてやったぜ!


『はあ? エルフが美形なんて、誰が決めたんですかあ? エルフにだって個体差はありますう。貧乳もいれば巨乳もいますう! 軍隊に配属されてる奴等なんだから、ムキムキで当たり前ですう! はい論破ー!』


 ぐぬぬぬ! すげームカつく、この爺い! だが、手を出したら負けだ。手を出す訳にはいかない。


「あ痛っ!」


 ファンキー爺いに頭をぶん殴られた! ふざけんな! 俺が我慢してるのに!


「てめえ! やりやがったな!」 


 ファンキー爺いは、舌を出しながら爆笑して


『バーカ、バーカ』


 俺を煽りながら消えていった。


「あああああ!!! 糞爺い! 覚えてろよ!!」


 俺の慟哭は虚しく空に響き渡った。



 エルフの人達が、目を覚ました。一部フルチンのままで、エルフの女性から悲鳴が上がったのは言うまでもない。


 エルフの人達は、亮と師匠を崇めた。亮は、勇者で神獣を救った契約者的な位置で、師匠は悪政を行っていた将軍を倒したからだそうだ……。俺? 俺は特になにもないよ? 尻を触っただけだし、戦ってもいないしね。


「君が私達を、邪神の魔の手から救ってくれたのか。皇国の軍人として、男として君を尊敬する! 皆ヨーイチ殿に敬礼!」


 なんと俺のところにも御礼が……! 全員男だけど、嬉しくなんてないんだからね! ほんとなんだからね!


「つきましては、私達の尻を如何様にでも使って頂きたく! お願いにあがりました!」


 尻を使う? えっ? 他人の尻は、使うものじゃないですよ? 女性にならまだしも、何故俺にこのガチムチ達さ尻を突きつけてくるんだ?


「えっいや、あの遠慮したいなーなんて」


 俺が遠慮をすると、エルフの男達が一斉に涙を流し


「私達の尻では不満でありますか! ああ、私達の鍛え方が足りないばかりに……! くっ! 犯せ!」


 犯せじゃないよ、犯さないよ。ヤバイよ、なんでエルフの男達にモテモテになるんだよ。ウホッ良い男っ! って言う訳ないだろ!


「おっおお、俺達は、まだ邪神を倒さなければいけなくて、道半ばだから、あのその」


 男達の視線が、俺の股間に集中している。なんでだよ! 見るなよ!


「わかりました! 我等皇国軍は、尻を鍛え上げ必ずや、貴方に見合う尻になりましょう! 皆、再度ヨーイチ尻王に敬礼っ!」


 洋一尻王ってなんだよ……。


「「「「「ヨーイチ尻王万歳!」」」」」


 涙を流しながら、万歳三唱してるよ……。女性のエルフの方々が、漏れなく皆んな引いてるよ……。ケモ耳パラダイスも、エロエロフパラダイスも、この異世界にはないんだな……。ああ、蘭と一緒に違う世界に行きたい。


「あはは。ヨーイチ、すっかり人気者ね」


 レイ先生が、涙を流しながら笑っている。そんなに面白かったのか? 俺は悲しんでるよ? むしろ恐怖してるよ? 貞操的な意味で。


 彼奴らに組み伏せられたら叶わないよ? 逃げられないんだよ?


「レイ先生、酷いよ……」


「あはは、拗ねないで。ヨーイチ、叔父さんを助けてくれてありがとね!」


 レイ先生にハグされ、頬に柔らかい感触があたる。レイ先生の息遣いが、直ぐ近くで聞こえる。


 そう俺は、レイ先生にキスをされたのだ! 頬だけど!


 なにを言っているかわからない? 俺にだってわからない! チューして貰えた! ほっぺだけど! 産まれて初めて、女性にチューして貰えた! ハッハッハ! これで俺は、童貞の諸君より百歩は前身したぜ! これからは、俺を童貞のカリスマと呼んでもいいんだぜ?


「きゃっ! ヨーイチ顔が真っ赤よ! それに鼻血が! 大丈夫!?」


 鼻血が止まらないぜ!


「レイ、洋一は大丈夫よ。リュイ様、きついのをお願いします」


 お願いします? 蘭はなにをお願いするんだ? まさかリュイからもチューのご褒美か? いやいや、リュイはまだ幼いんだ、そんな事をさせる訳にはいかな……


「ぎゃあああああああああああああ!!!」


『ヨーイチの馬鹿! スケベ! アッアタチにもチューさせようなんて! 100万年早いんだからね!』


 そんな、何故心が……いやご褒美貰えるって期待しただけなのに……いつもより、電撃の威力が、高すぎるんだぜ……

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