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鷹と一緒に異世界転生!〜相棒任せの異世界大冒険〜  作者: 貝人
第六章 エルフの国へさあ行こう!
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第109話 棚上げ星人現る現るう!


 エセ外人とかした、亮を放置して、俺達は皇国の中心地に入る事にする。正直めちゃくちゃ聞き取りにくいし、フルチンに直ぐになろうとする奴のコントロールとか、無理ゲー過ぎる。


「すげえなこの結界。マジックミラーみたいになってんだな」


「ここまで、高度な結界を造るなんて、亮凄いわね」


「ワタシガンバタネー! ガンバガンバネー! ベリベリハードネー!」


 皇国の中心地は、綺麗に整備されていた。アスベルク王国によく似ている。アスベルク王国との明確な違いは、緑が多く、一軒家の庭には必ず木が生えている。城は、多少壊れているけど。ドイツのエルツ城に似ているな


『なんか、良い国ー。緑いっぱいだし』


「亮、神殿の反応がないんだが……ここには神殿がないのか?」


「シンデン? オーワタシワカラナイナネー」


 目を逸らしながら言っても、説得力はないんだぞ?


「ヨーイチ、神殿は確か城の中に「オー! シロニハ、ハイレナイネー! ノーノーネー!」えっ?」


 亮め、レイ先生の話を遮るとは、良い度胸だ。城の中に絶対秘密があるな。下手したら神殿はもう無いかもしれん。


『城に雷砲撃つ? ドカーンって』


「いや、撃たないよ! 城の中に人がいたらどうすんだよ!」


『えー? 城の中誰もいないよ?』


 いないのか? いないって言うか……人がいない? 気配すらないんだが……


「師匠、人の気配がしないんですけど。どう思います?」


「ん? 人はいるよ。なんでか知らないけど地下にいるよ? 避難してるんじゃない?」


「なるほど……」


 さっきの黒龍のせいで、皆んな避難してるのかな? じゃあいいか。雷砲を取り出し、城に向けて構える。


「リュイ! 充電だ!」


『ガッテン! フルパワーでいくよー!』


━━バチバチバチバチ


 雷砲にリュイのエネルギーがチャージされていく。格が上がった、リュイの雷は凄いぞ! 俺が痺れる位だからな!


「ノー! シロコワスノダメネー!」


 必死に止めてくる亮。


「はあ。2人とも前に創造神様に言われたでしょ? 神殿を破壊するなって」


「でもさー蘭。神殿の反応が無いし、多分もう亮が壊してるぜ」


 チラリと亮を見てみると


「ノーノーノーノーノーノー!! ワタシワカラナイナネー!」


 しゃがんで耳を塞いでいる。100%犯人だ、亮は必ず関係しているこれは間違いない。


「と言う訳で、ファイヤー!」


 引き金を引く振りをした瞬間、亮が土下座をした。


「シンデン、チカニアリマース。ショウキヲフウインシテマース、シンジュウヲペットニシタラ、ワタシオコラレマシター。イラツイタカラ、ミンナチカオクリニシマシター」


(訳:神殿は、地下にあります。瘴気を封印しています。神獣をペットにしたら、エルフの皆様に責められました。腹が立ったので、エルフの皆様を地下に閉じ込めました)


「シンデンコワスト、ペットシニマース、チカモツブレマースミンナオダブツデース。ミンナチカデネテイマース、シニマース」 


(訳:神殿を壊すと、神獣が死にます。エルフを閉じ込めている、地下の場所も壊れます。そうすると皆さん死んでしまいます)


 気持ち悪いくらい、長い説明をしてきやがった。待てよ? 神獣をペットにした?


「神獣は、瘴気に当てられて、堕ちた神獣になっていなかったのか?」


「ソノママペットニシマシターショウキヲフウジル、カナメニナッテマース」


「堕ちた状態を屈服させて、ペットにしたのか……。控えめに言ってもゲスな話だな」


「ソウシナイト、コノクニオワテマシター」


 亮なり国を思ったのか?


「成る程ね、強引に契約して既に堕ちた神獣を、リサイクルしたのか」


 師匠のリサイクルって言葉には、賛同できない。神獣は物じゃない。物じゃないんだ……。


「洋一、大丈夫。わかってるからね、早く解放してあげよ?」


 蘭が優しく、羽根で頭を撫でてくれる。蘭の優しさに俺は、いつも救われている。ありがとう蘭。


「あっ……ああ」


「カイホウデキルネ? ワタシノチカラデハデキナカッタネーコロスノハデキタケド、ワタシヘビスキダカラ、コロセナイネー」


 そうか……亮は神獣を倒せたのに、倒さなかったのか。蛇が、好きだからと言っているが、きっと同情しちまったんだな。


「エルフタチハ、ケガレタマジュウヲコロセッテイッテタネー。セカイジュニアクエイキョウダッテ」


 亮の目から、一筋の涙が零れ落ちた。ゲームだNPCだと、騒いでいたがコイツは優しい奴なんだな。だから封印して、エルフは眠らせたのか。


「俺達が、解決してやる。だからもう泣くな! 男だろ!」


 亮の肩を抱き、慰める。こいつも、辛かったんだな。神獣を護る為に結界を張って守ろうとしてたんだな。よし! 俺に任せろ、絶対解決してやる。望む結果にはならないかもしれないが……。


「人に指摘する割に、洋一君はよく泣くよね。僕が、見ただけでも何回泣いた事か……」


「洋一は、感受性豊かですから……それに、今は呪いのせいで、精神も幼くされていますから……」


『アタチ知ってる、桜から聞いたコトワザ? にあったよ! 棚上げ星人だって!』


 リュイ、棚上げ星人なんてことわざは、どの世界にも無いからな! たまには、かっこ良く決めさせてくれよ……。なんで、俺がカッコ良くきめようとすると、皆んなで茶化すんだよ。悲しくなるだろーが!

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