葉書
沢渡さんなんて存在しなかったの? 思わず馬鹿げたことを考えてしまう。どうしてあの貼り紙に惹きつけられたのだろう。
そんなことを考えながら、町をぶらぶら歩く。
とにかく今は以前よりも心が穏やかになっている。
買い物を終えて自宅のマンションにたどり着く。いつものように、ポストを開く。すると、一枚の葉書が入っていた。
私は、笑顔になった! だって、だって、この葉書は、あの沢渡さんから送られてきたものだから。
「落とし物探します社 沢渡夢子」
高上さん。お元気にされていますか?
先日は、当社にお越し頂きありがとうございました。
私は元気です。
旅行は、いかかがでしたでしようか? きっと、楽しいときを過ごされたことでしよう。高上さんの楽しそうな笑顔が目に浮かびます。
当社は、移転しました。
住所は、東京都○○○○
電話番号03○○
沢渡夢子
また、探し物がありましたら、当社にお越しください。
お時間があれば遊びにでもいらしてください。温かい紅茶でもご馳走しますよ。
沢渡夢子
良かった。沢渡さんが夢や幻などではなくて。お礼を兼ねて遊びに行こうと思う。そして、いろいろお話しできるといいな。
私は、葉書を胸にうきうきした気分で自室に戻る。
ここで、この物語は、完結します。
最後まで、おつきあい頂きありがとうございました。中々書き進めることが出来ませんでしたが、ようやく、書き終えることができました。
なかじま あゆこ




