7話 悪魔と鬼ごっこ、野良猫達頼むぜ!
ヒースケが猫たちを集める。
するとあっちこっちから猫が来るわ来るわ……。
見た目が少しばかり汚らしいのは野良だって分かるが、ちらほらと首輪を付けた綺麗な毛並みの猫もいる。あんな上品な猫まで良いのか?
ものの数分でヒースケは猫まみれになってしまった。
「まずは作戦会議だ!」
ヒースケの掛け声に、集まった猫たちは「ニャー!」と揃って返事をしてみせた。
そこからしばらくの間、ヒースケの話し声と猫たちの鳴き声がこの場を支配していた。
猫と色々打ち合わせしているようだ。
俺は西村さんと一緒にいつものように帰り道を歩いていた。
すると「現れたぜ・・・。今日こそとっつかまえてやる!」
「ヒースケ、頼む!!」
「分かったっす!行くよ、にゃんこ達!!」
猫達は町中を把握できるようにバラバラに走り出した。
「兄貴、追尾成功したっス!」
「ありがとよ、ヒースケ、案内してくれ!」
「こっちっス!」
すると細身のコートを着た悪魔が居た。
「若い女性の生気を吸い取る悪魔ってのはお前だな?悪いが大人しく捕まってもらうぜ・・・」
「逃がさないッスよ、堪忍するッス!」
「ありがとうございます、ロンベルさん、本当に感謝しています。」西村さんが泣きながら抱き着いてきた。
こうして事件は無事に解決して俺はオイシイ思いをしたのであった。