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想い届かぬ想われ届く

作者: 三条三斗

あまり魔法要素が入ってません。

初投稿になりますが私は公開するのが初めてで、昔から自分でノートとかに書いておりました。

憧れってすごく大事な気がします。

「好きだ。よかったら付き合ってもらえないかな。」


そう唐突に言われた私は何をしていいかわからなかった。

初めて好きになった先輩に初めて告白されて初めてこんなに近づいた。

たくさんの初めてだったのに…何故だろう、憧れの人が憧れじゃなくなっていくようで、私は萎えてしまった。

「あ、あの先輩。」

「どうしたの?美耶ちゃん。」

「私やっぱり先輩とはお付き合い出来ないです。」

目の前で先輩がうなだれるのを見て私は心の底でこれでいいんだと思っていた。


憧れの人とお付き合いするのはなにか違う気がしている。そんなこと言える立場では無いのかもしれない。けど、憧れは憧れであって手に届くものでは無い。


私がこの学校で魔法を学んでいた時もそう、とても扱いが上手な友達があなたの方が上手と言ってくれた時も嬉しいよりなにか違うものを覚えた。

上位魔法の本を私たち一年生は借りれないのに、先生が貸してくれた時も同じだった。

憧れというワクワクはどこかへ消えたのだ。


もしかして、先輩はわざと私に萎えさせる魔法でも使ったのかな。というかそんな魔法があったのかもわからない。


私はこの学校に入学して先輩を見てからずっと先輩の事を考えてきた。

散々アピールして、たくさんの連絡手段を使ってとうとう先輩とお話しする日が来て、名前で呼んでもらえて、一緒にお食事も行った。

多分今までで一番楽しい時間だったと思う。


でも私は告白しなかった。

何故なら憧れだったから。どうせ叶わぬ恋なら憧れとして置いておけば告白なんて考えに至らないだろう。そう感じたからだ。





「私は先輩が憧れでした。でも先輩に告白されて気づいたんです。私、先輩の憧れになればいいんだって。そしたら先輩が振られた理由がわかるはずです。私、絶対に諦めませんからね。先輩の憧れになって私が仕返しますから!」

「ああ、俺はいつまでも美耶ちゃんのこと好きだからな!」

「先輩には絶対に負けません!先輩の想い以上の想いを持ちますからね!」




私は先輩に学んだ。

憧れと想い人は違うんだなって。

先輩に出逢って本当によかったです。

今の私がいるのは隣ですやすやと寝ている先輩のおかげです。


私は顔があったかくなるのを感じながら、先輩に囁いた。

「先輩。ありがとうございます。」

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