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92話 初めて俺の求める厨二詠唱を見つけたぜ!(歓喜)

「ここが魔法の本の列だ。

俺には一人にして貰いてえからあまり話しかけないでくれ。」


「おう、サンキュー。」


イグニスはそう言うと『風属性、上級攻撃魔法』と言う本を手に取り椅子に腰掛けた。


くそう、いいよな、攻撃魔法を使える奴は。

つーか見た感じ攻撃魔法の本が9割超えてる。

攻撃魔法は下級、中級、上級、超級、天級、神級て分かれてるからなぁ。


「はぁ………。」


俺はうなだれながらも光属性の魔法の本を探すことにしたのだが。


ない。

見つからない。

どっからどう見ても光属性と闇属性がない。

これは困った。

イグニスに聞こうとしたのだが、あいつは現在進行形で風魔法を使ってる。

本に被害が行かないように配慮してるのはわかるが、中々危険な奴だ。


仕方がない。

司書(m9(^Д^)プギャー)に聞くか。

そう思ったのだが。


「おい、ロイド。何処に行くんだ?探している魔法の本がねえのか?」


イグニスが階段を降りようとした俺を引き留めた。

おい、魔法に集中してたわけじゃないんかい。


「いやー、俺さ。攻撃魔法使えないし、探してるの光属性の本だからちょっくら司書に聞いてこようと思って。」


「はい?今なんつった?」


「え、だから司書に聞いてこようと………。」


「いや、だからその前。」


「俺、攻撃魔法が使えない。」


「そっちじゃねえ!?今光属性って言わなかったか?」


「言った。それよりここ図書館だぜ?声を落とさないと。」


「こんな時間はまだあの張り紙のおかげで誰も居ないから良い。

それより、お前、マジで光属性か?」


「おう。光属性だ。一応クアトロでもあるが。」


「なら一つお願いがある!!!!

俺の母さんの呪いを解いてくれ!!」


「・・・・・・・・・・・・・へ?」


「俺の母さんは悪魔のせいで闇属性の呪いにかかってんだ!

光属性なら『デコラーレ・ピュリファイ』が使えるだろ?」


「『デコラーレ・ピュリファイ』?何だそれ。

俺が光属性として使えるのなんて治癒魔法と魔力球だけだぜ?」


「なん………だと?

嘘だろ……。あと2ヶ月しかねえのに………。」


「おい、ちょっと待て。どういうことだ?」


お前の母さんヤバイ感じがするぞ!?


「呪いのせいでうちの母さんはあと2ヶ月しか生きられねえんだ!

日に日に窶れていく母さんが見てられなくて俺も図書館に篭もるようになってさ………。

でも終わりだ………。『デコラーレ・ピュリファイ』は習得に異常に時間が掛かることで有名っ!

2ヶ月で間に合うはずがねえ………。」


「いや、大丈夫かもしれねえぞ?」


「ふざけんな!お前他人事みt」


「俺、『イシスの加護』持ちだから。

今まで魔法は一発で覚えてきた。」


「な!?」


「つー訳で、光属性の本って何処にあんのか教えてくれ。」


「マジでやってくれるのか?」


「勿論だ。やってやるよ。」


「ありがとう!なら俺に着いて来てくれ!そうだ!

光属性の本は地下にあるから床を突き破ろうぜ!」


「わかった。判ったから。とりあえず落ち着いてくれ。」


「お、おう。済まない。」


俺等は光属性の本を求めて地下に降りた。
















「なあイグニス。何か鍵かかってんだけど。これヤバイ所なんじゃ……?」


光属性と闇属性の本が保管されている場所は扉に鍵がかかっていた。

が、イグニスは何の問題もなくポケットから鍵をを取り出して扉を開けた。


「なんで鍵持ってんだ!?」


「前にあのクソ司書に貰った。お、あったあった。

『光属性・全』。確か光属性の基礎魔法が全て記されている本だ。

さっさと覚えて俺の母さんを治してくれ。」


「ちょっと待て。えーと?目次目次と。お、あった。269ページか。」


俺は『光属性・全』を269ページに目を通す。


そこに書かれていた呪文は


「汝、ここに闇求めん。

我、虚無に還す光求めん。

抗う愚者よ、狭間で彷徨え。

穢、我の前に塵と化す。『デコラーレ・ピュリファイ』」


…………………。

厨二詠唱か。3秒で覚えちまったぜ。

ちょっと「汝、ここに闇求めん。」の一文から危険な臭いがするけど。

あれ、何か40ページ位説明が書いている。長いな。

一応それなりに速読術を修めているから5分ありゃあ読めるだろうが。

とりあえず使うか。


(『デコラーレ・ピュリファイ』)



―――――――――シーン。


あれ、これ無詠唱じゃ出来ないパターンか。


「『デコラーレ・ピュリファイ』。」



その言葉を紡いだ瞬間、目の前が光った。

これは………成功したのか?



「嘘、だろ?マジで覚えやがった………。

しかも一発で詠唱省略。なんつーやつだ………。」


イグニスがメッチャ狼狽えている。

ハッハ。何か可愛い。めっさワタワタしてる。


「よし、この本借りてくか。

イグニス、お前の母さん治しに行くぞ。」


「り、了解!」


『ウィンド・ブースト』を掛けて俺等は図書館を飛び出した。


何か司書(m9(^Д^)プギャー)が「待ってー!それ一応禁書~~!!」て叫んでたけど一応(・・)て言ってたしまあいいか。

厨二っぽい詠唱を書くって恥ずかしいことなんだと今気づきました。

今まで妄想で留めていたから判らなかった…………。


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