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85話 【悲報】金がどんどん消えていくんだがw

「ところで、ギルは気に入った剣見つかった?」


シュウの盾が素晴らしすぎて危うく忘れるところだった。


「いやあ、一応2つ面白そうだなーと思える剣があったんだよ。

けど、どっちを選ぶか、つうと迷うんだよなあ。」


「そうか!ならどっちも俺に見せてみろ!」


「おっさん、これとこれなんだけど。」


ギルが見せたのはどちらも大剣だった。


片方は少し小ぶりな灰色の大剣。

片方はギザギザの付いた刃を持つデカイ大剣。



「良いの選んだな。

こっちの小さい方は『重力魔剣』と呼ばれるやつだ。

『豪気』を流すと本人の意志によって軽くしたり重く出来る。


こっちのデカイ方は『餓狼牙』。

コイツは血を吸う度に切れ味が増していく優れもんだ。

しかも異空間収納機能まで付いている。」



また出たよスーパー装備!?


「どちらも性能狂ってんじゃん!?何で買い手つかねえんだよ!?」


「そう思うだろ?俺もこの鈍い輝きには自信を持って打ったわけよ。

だがなあ、『重力魔剣』は少々小さいのと、『餓狼牙』は今のまんまじゃあ

ナマクラすぎて使いもんになんねえんだ。」


「確かにな…………。

どうする、ギル。どっちを買う?」



「いや。今考えたんだけどよ、どっちも買うってありか?

普段は『重力魔剣』を使ってさ、『餓狼牙』を予備として保管しておくんだよ。意外といけるんじゃね?」


「流石金持ち!その発想はなかったぜ!どっちも値が張るからよ!」


「え、高いの?因みに値段は?」


「一本1400万メルだな。」


「うわあ、ロイド、払える?」


「余裕余裕。シュウ、俺の財力なめんなよ!」


「ならどちらも買うぜ。おっさん。」


「了解した。ロイド、2800万メルだ。」


何か段々俺のこの2億メルが不安になってきた。

すごい勢いで消費されるんだが。

まあ、生死を分けるものだしケチらないが。


「ほい。」


「まいどありぃ!他になんか買っていくか?」


「いらないよ。じゃあ俺はギルドに戻る。じゃあな!」


「おう!いつでもこいよ!」



俺等は新しい武器を携えながらギルドに向かった。
















「グランさーん。準備出来たぞー!」


俺はギルドに帰ってくるなり叫んでみた。

どういう訳か人が少ないからちょっとくらいはっちゃけても良いだろう。

値段はともかくいい武器が買えたんだし。


グランさんが「どうした、お前。」と目で語っている。

至極当然な反応だ。


俺達はカウンターまで来ると


「で、試験てのは何処でやるんだ?」


「闘技場だ。あそこは登録しておけば死なないからな。

誤って人が死ぬことがないし、全力で戦えるからいいんだ。」


「へえ、そうなんだ……………。

っておい!?何で闘技場にそんなトンデモ技術があるんだよ!?」


不死身になる、てことじゃねえか!?


「何でも神様が昔戦う時に使用していた闘技場らしいぜ。

全く、こんなのがこの街にあるなんて俺等はついてるな。」


そうか、神様ならしょうがない。


「成る程、理解した。

じゃあ早速案内してくれ。」


「おう、ついて来い。」


俺等はギルドを出た。














「でけー。」


闘技場を見るなりギルが呟いた。


「流石は神様が作った闘技場だね。」


シュウも相槌を打つ。


「お前ら、見とれてないでさっさとついて来い!」


グランさんに怒鳴られて俺達は走った。








案内されたのは控室。

凄いな。家具以外何もねえ。

くつろげるかー!


「よし、着いたばっかりで悪いが早速試験をするぞ。

準備はいいな?」


「「「大丈夫。」」」


「わかった。このドアを開けたらスタジアムだ。

頑張れよ。」


「サンキュー。じゃ、行ってくるわ。」


俺はドアノブをしっかりと回し、開けた。



―――――――――その瞬間。




「「「ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」」」



スタジアムの観客席が満員になっていたのだ。

いや、どういうことだよ。


グランさんを睨みつけるが、彼は何処から出したのか

『金稼ぎに協力してくれ』と書かれた紙を掲げていた。


今日中、といったのはこれのためか。


あらかた入場料で稼ぐ気なんだろうが、何で俺等の昇格試験でこんなことをするのだろうか。

他の冒険者でもいいだろう。

そんな俺の疑問は闘技場の司会によって解決させられた。



「さあさあさあ!遂に本日のメインゲストっ!

節約魔術師(エコノミーマジシャン)の弟子』にして『煙玉作成者』、

ロイド率いるチーム『イレギュラーオルフェン』の登場だぁ!!」



成る程、俺の二つ名で人が釣れるからか。

くう、なんか嵌められた感がある。


「最近巷で有名になっているこの少年達!

何とわずか2ヶ月でEランク昇格試験を受けるに至った程の天才たちだぁ!


対して、彼らの試験相手をするのは……………!」


司会がタメを作る。

すると太鼓みたいのがドコドコドコドンと鳴る。


「Cランク最強ともいわれるマッチョ軍団『ヘカトンケイル』だあ!!」


「「「ウオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!」」」


観客の叫び声とともに見覚えのあるおっさん3人が出てきた。


え、あの最初の日にあったおっさんたちと俺等がやるの?


仕事するな、俺のおっさん系スキル。

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