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80話 酒強し

評価が900ポイントを超えました!

有り難うございます!

「いやー。兎マジで美味かったなー。

繁殖能力が低いのと個体数が少ないから大量に狩れないのが残念だぜ。」


俺はギルドから帰り道、独り言を呟いていた。

誰だってあれを食ったらもう一回食べたくなる。


今日ほど自分の語彙力のなさを呪ったことはない。

あれは俺の言葉では語れない。


なんて考えているうちに家についたようだ。

相変らず貴族達がたむろっている。


しつこい奴らだな、とか思いながらも昨日先生に教えてもらった

抜け道を通り、俺は家に戻ってきた。


「ただいまー。」



「おお!!ロイドか!!ちょうど良かった。煙玉を作ってくれないか?」


帰ってきた途端に煙玉を強請られる俺ってなんなんだろう。

因みに、必ずいつでも家には人が居ることが義務付けられている。


「え、何故に?」


「いやー。昨日すこ~しだけ酔っ払っちまってよぉ、俺とロイドが

同じ家で寝泊まりしていることを喋っちまったんだ。

そしたら皆目を輝かせてよ。何でもぜひとも煙玉がほしいとか何とか。

つー訳で、作ってくんねえか?」


成る程、また某野球選手(キラ・カアイフエ)が降臨したのか。

というかここの人酒に弱すぎだろ。酒怖し。


「いいよ。その代わりに料金を請求するか。

一個5万メルで売ろうと思うんだけど売れる?」


「むしろ安すぎだ。少なくとも20万はいくだろう。」


「けどさ、材料費は1メルもかからないんだぜ?

流石にそこまで請求すんのはなぁ…………………。」


「だが、ありゃあ冒険者には寿命が伸びるようなシロモノだ。

そんな5万メルはないだろう。」


「そうか。じゃあ妥協して15万メルにするかな。

よし、どっかに木はない?」


「草原に大量に生えてんだろ。それじゃいけねえのか?」


「いや、全然大丈夫。ただ、面倒。」


「成る程な。じゃあ俺が採ってきてやる。元々俺が頼んでいるんだしな。」


「助かる。んじゃ、庭で待っているから。」


「了解した!」


そう言うと兄ちゃん(ガルムって名前で確か最年長)は家を飛び出した。

あれ、あの人すっげえ。貴族の上をジャンプで飛び越していったんだが。

しかも武器持ってないじゃん。手で木を切るんかな。

多分そこは『豪気』が解決してくれるのだろう。



さて、一旦シュウとギルを確認するか。多分寝てるだろうけど。

俺は自分の部屋のドアを開けようとして、


「「zzzzzzzzzzzzzzzzz。」」


…………………止めた。

快眠を邪魔することもないし。


そういえばなんだかんだいって煙玉作ってから一週間も経ってないな。

というかここ一週間の生活が濃すぎるような気がする。

勇者を倒したりギルドで騒動起こしたり…………………etc。


我ながらトラブルメーカーっぷりがヤバイぜ。

謎に悲しくなりながら俺は準備を始めた。勿論庭で。















「ロイドォー!コイツでいいよな!?」


「木を一本持ったまま門を飛び越えやがったこの人!?」


おかしい、何故にこんなに身体能力がいいのだ。

『豪気』ってそんな凄いのかよ。悔しいぜ。


「ああ、俺は『豪気』をかなり練習したからな!

ところで、木はこれでいいよな?」


「種類はいいんだけど、そのまま持ってこられると加工しにくい。」


「そうか!ならこうするか。」



―――――――――ベキッベキッベキッベキッ。



「………………………。」


「よし!これで細かくなったな!」


違う、何かが違う。


「えっと、ガルムさんランク何?」


「俺か。Bだな。」



おうおう、道理でヤバイ訳だ。

何故Bランクとあろう人が酒に敗北するのかわからなかったが、

よくよく考えたらSランク(ギルマス)他のBランク(先生)も酒に負けてたな。やっぱり酒怖し。



「んじゃ、俺は休むぜ。後は任せた!」



おい、最後になんで死亡フラグを立てた。

でも「後は任せた!」て死亡フラグにもなるが他のフラグにもなるよな。

うーむ、やはりフラグとは奥が深い………………。


俺の思考が完全に2次元の深層に触れようとしている間に言葉通り彼は

いなくなってしまった。

中将ーーーー!!!!

あ、あれ、俺セリフ間違ってないよな……………!?(震え声)



その後、俺は大量の木炭と煙玉10個を作り終えた。

何気に文字数が20万を超えてました。

はたして引きこもりのどこにこんな根性があったのだろうか。

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