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76話 笑う門には福来たる(?)

ギルドに戻った俺達はグランさんのいるカウンターへ戻った。

途中、冒険者達が俺の方を見ながら何か言ってたが、気にしないようにした。

どうせGランク卒業が早すぎるとかなんかだろうし。


「お、ちゃんと防具は揃えたのか。

っておい、何でロイドは防具無いんだ?」


「『マジックガード』があるからいらないかなぁ、と。」


身長が低くて防具がなかった、などとは口が裂けても言えない。


「おいおい、それは油断し過ぎじゃねえか?」


「仕方なかったんだよ、兄ちゃん!だってロイド身長低くて防具がなかったんだぜ?」


「何故それを言ったアアアアアアア!?」



「「「ハッハッハッハッハッハ!」」」



くそ、ギルめ、口が軽すぎる。

おかげで聞いてた冒険者が大爆笑じゃねえか。

おい、ちょっと待て、何でこの話を他の人に教える。

いや、笑うな。「可愛いー。」じゃねえよ!

くっそおおおお。



「な、なんか済まなかったな、ロイド。」


「いや、グランさんが謝る必要はない。

悪いのはコイツだぁ!」


「へブッ!?」


ギルの腹に飛び蹴りをしてやった。

シュウが慌てる。更に冒険者が笑う。

いやー。やっぱ楽しいな、ここ。


「お楽しみの所悪いが、クエストはどうすんだ?」


あっ。忘れてた。


「クエスト表を出してもらえる?」


「了解。ほれ、今日はいいクエストが多いぞ。」


俺は渡されたクエスト表を見た。



・豚を狩ってくれ F


豚を狩って豚肉を2頭分手に入れる。


・掃除の手伝いをお願いします F


〇〇邸の掃除の手伝いをする。


・ハツが欲しい


何かしらの動物のハツを4つを手に入れる。



………………………etc。



基本的には討伐してその素材を持っていく系が多いな。

後はGランクのクエストも入ってきている感じか。



クエスト表を眺めていた俺は突然一つだけ不自然に報酬が多いクエストを見つけた。


・兎の肉をくれ!


兎の肉を5羽分手に入れる。



「グランさん、これって表示ミス?」


「いや、そいつはそれであっている。

兎ってのは討伐するのが難しいからな。討伐するのが面倒いんだよ。」


「じゃあ、豚を狩ってくれとカラスの駆除とハツが欲しい、兎の肉をくれ!を受ける。」


「了解した。成る程、全部同じような場所に出るから受けたんだな。

結構効率的じゃないか。ウィルにでも教えてもらったか?」


なんて言えばいいんだろう。

まあいいや、本当のこと言って。


「いや、俺が考えた。ていうか、当たり前じゃないか?」


「持ち運びが面倒いとかそういうのでやらない奴が多いんだよ。

全く、そんくらい頑張れやと思うけどな。」


「あれ、そういえば収納袋とかってないの?」


RPGの定番アイテムだぜ。


「あるにはあるんだが、高い。

さすがにBランクになってる奴は持ってると思うが。」


てことは先生は持っている可能性が高いな。


「どうも。じゃ、行ってくるわ。

おーい、シュウ、ギル!クエスト受けたから行くぞ!」



あいつらまだバカやってる。

忘れていた俺が言えないかもしれないが、

いい加減冒険者達も笑ってないでクエスト受けろよ。



…………………。



放っとくか。














イタルペナから一番近い草原に俺は足を踏み入れた。

いやー。非常にのどかなところだね。


豚が集まっていたり、鳥が飛び交っていたり、イノシシが突進していたり。


俺の言っていることがどんどん危険性を増していたような気がするが、

気にしないことにしておこう。さよなら、イノシシ。


よし、気を切り替えて豚を狩ろう。


何を使おうか。

火薬は肉とかが吹っ飛ぶだろう。

ナイフはちょっと小さすぎるから無理だな。

となると魔手がいいか。


俺は魔手を4本合体させて、『ウィンド・ブースト』で加速させた。

狙いは豚の首。



ザシュッ!!!


魔手が当たると同時に豚は絶命した。

いやー、凄え。首を狙ったとはいえ、一撃だぜ?

しかもまだ魔手を4本分しか使ってない。

最高だな。


さて、血抜きするか。

頸動脈にナイフを入れて、出血させる。

これは地味にエンバーミングと似ているところがある。


先に毛皮を剥いでおき、心臓を取り出す。

これはハツが欲しい、の分だ。

後は骨を外し、肉をとる。

ここまで45分。

あとはこれは細かく袋に入れていくだけ。

金がたまったらリュックサックみたいのを買ったほうがいいな。

腰が少し重い。














「よし、これで豚を狩ってくれ、は終わりだな。」



2体目の豚を解体し終わった俺はカラスの駆除に入ることにした。


さて、カラスは何処かな―と空を見上げた俺はビビった。


カラスが多すぎる。


道理で15羽も殺せ、と出るわけだ。

因みにこれは殺すだけでいいらしい。

ギルドカードにも表示されるからごまかしは効かないぞ、と言われた。



まあ、でもこんだけいるんだし適当に魔手ぶっぱなせばいいんじゃね?

そう考えた俺は4本の魔手を合体させたものを2つ作り、飛ばしまくった。


いやー、大漁だな。あっという間に15羽討伐出来た。


後は死んでいるカラス2羽から心臓を2つ取って

ハツが欲しい、は終わりでいいな。


ていうかさっきから俺心臓を取ってばっかりだな。

ハートスティーラー(物理)か。ちょっと怖い。


さて、もう一回気分を切り替えて兎を狩ろう。

狩るのが難しいらしいけど、大丈夫なはずだ。

俺は兎探しを始めた。

改良するべき点があれば指摘お願いします。

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