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65話 発想の逆転 ※逆転◯判ではありません

まずはここで食料を手に入れる方法を考えよう。


1,動物を狩る。


これが一番いいだろう。普通ならば。

だが、悲しいことにここには殆ど動物がいない。

何故かって?


出来るだけ安全を確保するために態々動物の少ない道を選んだからだよ!


くっそお、失敗した。


2、雑草とかキノコとか。


毒でもあったらどうする。

『キュアポイズン』が間に合わないかもしれない即効性の毒だったら更にマズイ。

よって却下。


3,超特急でイタルペナ城塞都市に着き、砂糖を換金して飯にありつく。


物理的に無理。日没までに着かない。


4,腹いせにギルを調理して食う。


はい、八つ当たりです(ニッコリ)

言ってみたら二人にジャイアントパンダデスロックを喰らった。

無念。


5,果物を食べる。


2と同じ理由で却下。




くっそおおおおお!

何かねえのか!?完全に詰みゲーじゃねえか!

ホント、草木しかねえぞ!


しかし、そんな俺の心の叫びも次のシュウのアイデアで消えた。


「果物とか雑草に『キュアポイズン』掛ければ?」



…………………………。



「「うおおおおおおおおおおお!!!!!!」」


俺とギルが一気に覚醒した。

なるほど!発想の逆転か!

いいぞ、シュウ!これは俺等のターンだ!

因みに、治癒魔法は生物ならだいたい効くので問題ない。


早速俺等は果物、キノコ、雑草を集めた。

俺はそれに発狂したように『キュアポイズン』を掛けまくる。


「ヒェェェェェェッへ↑↑!」


ガチで発狂してるぜ、俺。

腹減ってたんだよ。考えても見ろ、俺なんか徹夜して尚且つなんにも食ってないんだぜ?

ここまで我慢した俺をむしろ褒めて欲しい。











そして、1時間後。


俺の前には絶景(飯の山)が出来ていた。

もはやどう消費しようか、と悩むレベルだ。


この絶景をどう崩そうか悩んでいた俺達は、ふと上を見上げて、ビビった。


「「「もう夜かよ!(かぁ。)」」」


まあ、調度良かったかもしれない。夕食で絶景を崩せるし。


俺等(特に俺)はガツガツと果物類を食い、俺がまた見張りとなって夜を過ごした。













―――――――チュンチュン。


清々しい小鳥の声とともに、俺は二人に『アンチスリープ』を掛けた。

できるだけ今日でイタルペナ城塞都市まで着きたいので、

早めに起こしとかねばならないのだ。


「うおおおお!清々しい目覚めだぁぁ!」


おう。まあ、『アンチスリープ』で起こしたからな。

それに、どういうわけか俺の治癒魔法を浴びると謎の爽快感があるし。


シュウは静かに起きた。

いや、普通は静かに起きるもんなんだが。ギルがおかしいだけだな、うん。


起きた俺等は早速朝食を摂りながら今日の予定を話し合うことにした。


「出来れば今日でイタルペナ城塞都市に着きたい。

飯を食い終わったら袋に飯を詰め込んで一日中全力疾走しようと思う。」


「何で今日で着かねえといけねえんだ?」


「確かに、明日でもいいと思うんだけど。」


「いや、考えてみろ。俺等はいきなり初日からトラブルを起こしただろ?

これ以上長引かせてトラブルが何回も発生されても困るじゃん?」


「ちょっと待てや、そんなにすぐトラブルなんて起きる訳ねえだろ?」


「「昨日のトラブルを引き起こしたのはお前だろうが!」」「がふぅ!」


思わずシュウと俺が同時にツッコんだ。

シュウが思わず顎に右フックをキメてしまったようで、ギルは顎を抑えている。ドンマイ。


「まぁ、後はさっさと外の世界を見たいってのもあるけどな…………。」


俺は二人があたふたしている横でボソッと呟く。

ぶっちゃけ、これが俺の本音だったりする。

だってさ、あれだぞ?ヲタクの夢だぞ!?

冒険者!モンスター!剣、魔法!これで燃えないヲタクがいるか!


こんないつも通り騒がしい朝ではあったが、俺等はきっちり身支度を整えて

シュウが調べた道を進んだ。






そして、その日の夕方。


「でっかい町や!よっしゃー!町だアアアアア!」


でっかい壁に囲まれた町を見つけ、陸を見つけた漂流者ばりに俺は叫んでいた。

次回から新章です。

その前に人物紹介が入りますが。

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