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59話 俺がいつの間にか超キザなセリフを吐いてる・・・・・・だと!?

あまりこういうのは上手く書けませんね…………。

「リーダー!ロイド起きましたよ!」


「おお!やっと起きたかっ!」


現実に戻った俺が最初に聞いたのは、元気なシュウの声だった。


俺は起き上がってまず最初に自分の体を確認した。

うん。問題なし。何処も悪いところはない。


「よっしゃ!これで基地に帰れる!」


ギルが声だけ(・・・)は明るく言う。

が、目を赤くしながら何か無理をしているように見える。

シュウも同様だ。リーダーも顔が暗い。


俺はすぐに気づいた。

フィルだ。フィルの死でかなり心が傷ついているのだろう。

多分あと一日くらいはずっと泣いていたいくらいだと思う。

俺はおっさんとショタとの会話で自分なりに受け入れたが、

シュウとギルにそんなことがあるはずがない。


「フィルは、いずれ生き返らせたい。」


シュウとギルがとリーダーがビックリする。

もしかしたら俺が3人が無理をしてるのに気づいていないとでも思っているのだろうか。

もしくは俺の発言がおかしいとでも思っているのだろうか。

まあ、いい。


「一応、フィルの体には処理をして腐らないようにする。

出来ればでいいから、俺と一緒に蘇生術みたいなのを探そう。」


ていうかよくよく考え当たら俺は一度死んでるけど、一応は生き返っているじゃねえか。

魔王なら出来るかもしれないな。


「出来ればでいい。もしかしたらそんな魔法はないかもしれない。

けどさ、いつまでもフィルの死に引きづられるよりは何かしら目標を立てて

精一杯ポジティブに生きていこうぜ?

フィルも俺達がずっとくよくよしてるのなんて望んでないだろうしな。」


くぅぅぅぅぅ!なんか恥ずかしい。

何いっちゃってんだ俺は。元キモオタのくせに何キザな事言ってんだ。


「ロイドは、悲しくないの?フィルが死んだのに?」


シュウがぼそっと言った。

ごもっともだ。


「悲しくないといえば嘘になる。けど、このまま俺らが悲しんでいるだけで

いいのか?何か行動を起こさなくていいのか?

もし、フィルじゃなくて俺が死んでたとして、

ずっとくよくよしている3人を見たら俺はイラつくな。」


「けど!」


ああ、ごちゃごちゃになってきた。

俺だって今自分で言ってることに納得していない部分があるんだよ。

俺も自分の感情的には泣き出したい。

けど、俺がいくら泣こうとフィルは帰ってこない。


「俺達がいくら悲しんだってフィルは帰ってこねえんだよ……………。」


自然と声のトーンが落ちる。


「「「…………………。」」」


ああ、これでフィルがひょっこり帰ってきてくれれば…………。

なんてラノベみたいなことを考えてしまう俺は馬鹿なんだろうな。


「だからさ。いつまでも悲しんでいるのは止めようぜ?」


「「………………!」」


シュウとギルが顔を上げた。

自分の中で区切りがついたのだろうか。

さっきまでの死んだ魚のような目の跡がなくなっている。


「よし。じゃあ、基地に戻ろうぜ!」


「「おう!(うん!)」」


俺達が基地に戻ろうと歩き出した所で、それまで黙っていたリーダーが

口を開いた。


「おい、3人共踏ん切りが付けられたろ?


……………ちょっと聞いてほしいことがある。」


今まで感じたことのないような言葉の重さに、思わず俺らの足が止まった。


「なんですか?」


シュウが真っ先に応えた。


「これから物凄く大事な話をする。

これから言うことは誰にも言わないでくれ。」


リーダーの声が更に重くなる。

どんな重大な話があるのだろうか。


俺らがじっくり話を聞く準備ができたのを見て、リーダーは語りだした。


「俺が今から言うことは、俺が今日変身した巨人についてだ。

お前ら、見たろう?俺が巨人に変身するところを。」


俺らはコクコクと頷いた。

てか、フィルの件で完全に忘れてた。


「実はあの巨人について知られてしまうと、本格的に強い騎士団を集めて

「取り締まり」が行われる可能性がある。」


俺はああ、と納得した。

勇者が討伐しようとしてたからな。人類には悪いものなのかもしれない。


「今回の勇者が来た理由も、俺に宿っている巨人が原因なのだと思う。」


だから勇者が巨人目当てでここに来たと言われた時複雑な顔をしてたのか。


「ロイドが今日変身したのは何かはわからないが、お前のも知られてあまりいいことはないと思う。」


俺は頷いた。

あれ、見事なまでに禍々しいし、討伐隊が本格的に組まれそう。


「要するに、俺の巨人とロイドのナニカは他の人に知られてはいけないもので、なおかつ知られると他の仲間に被害が来る可能性がある。」


うん、騎士団にせよ、討伐隊にせよ皆への被害は免れないな、確かに。


「が、幸いなことにこの事を知っているのはここの4人しかいない。


ここからが本題だ。」


リーダーの言葉に俺達は固唾をのむ。


「俺は巨人の制約のせいでここを離れられない。

そこで、お前ら3人には今日か明日に『卒業の儀』を迎えてもらいたい。」


俺は目を見開いた。

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