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32話 俺は嘘を見抜く!(-_☆)キラーン

「ええと、とりあえず、

リーダー、この人誰ですか?」


色々と困惑しながらも一応リーダーに尋ねてみる。


「さっきコイツが自分で言ってたじゃねえか。キルトだよ。」


「いや、そうじゃなくてどういう人なのか、ってことですよ。」


「そういうことか~。僕はね~人が嘘を付いているか見分けられる

概念魔法を持っているんだ~。」


「が、概念魔法でそんなことが!?リーダー、知らないんですけど!」


概念魔法って魔法の補助的な意味合いがあるんだと思ってたんだけどなぁ。

ほら、俺の魔法とかリーユさんの魔法とかそうじゃないか。


「俺に言うな。つうかそもそも概念魔法の存在自体をお前半年前まで

知らなかっただろ。知らなくて当たり前だ。」


「そうそう。僕は『特例』と言われる分類に入っていてね~。

偶にいるんだよ。僕みたいなことが出来る人がね~。」


「というか、嘘ですよね?そんな嘘を付いているかなんて解るわけないじゃないですか。」


「酷いな~。僕が嘘つくわけないじゃないか~。僕は非常に心がきれいな人間なんだよ~。」


隠し階段まで作って引きこもっている奴の心が綺麗なわけ無いだろう。


「だったらちょっと試したらどうだ?ロイド。面白いぞ。」


「面白い!?僕は玩具じゃないんだよ!?」


「まあそんなこと言うなって。ほら、ロイド。やってみろや。」


そうだな、試してみるか。

確かに本当に嘘が見分けられるかも確認したいし。


「じゃあ、これから僕が言うことが嘘かどうか判別してください。」


「何でそこでのるんだよ~。いいよ、もう。ドンと来ていいよ…。はぁ。」


ため息つくと幸せが逃げるぞ。


「んじゃ、遠慮なく行きます。1、僕は光属性を持っている。」


「本当。って、えええええええ!?光属性持ち!?」


おお、すげえ。合ってるじゃん。


「2、僕の身長は100cm以上である。」


「嘘。」


くっそおおおおおおお!そこは空気読んで「本当。」とか言ってくれよぉ。

ホント悲しいわ。よよよ………。




的な感じで10問質問したのだが、なんと全問正解。

そんな君にはハワイ旅行券だ!…じゃなくて。


「マジで解るんかい!」


「だからさっきから言ってるでしょ!?」


「おーい。もうそろそろ本題に入っていいか?」


あ、忘れてた。ヘイルさんが本当に裏切ったのか調べなくちゃいけないんだった。

ちらっとヘイルさんを見ると、涙目だった。

そりゃそうか。滅茶苦茶虚しいよな。自分は必死なのに。

例えるなら裁判中に被告人の目の前で弁護士と検事がコント始めちゃった

用な感じか。なんかリー◯ルハイがそんな感じだったような……。


「あ~。忘れてた忘れてた~。で、要件は何?」


お、息が合うな。


「コイツが裏切ったっつう可能性があってな。ちょっと幾つか質問するから

その答えが嘘かどうか見てくれ。取り締まりがあるかもしれねえんだ。」


「え!?ヤバイじゃん!そうなっても僕の所に隠れちゃ駄目だよ!

追い出すからね!」


「あーはいはい。で、引き受けてくれるか?」


「もっちオーケー。今から始めちゃおうか。」


「よし、ロイド。お前が質問しろ。現場見たのお前だし。」



「了解。

じゃあまず一つ目、今日山に行った?」


首を横にふる。

しまった。言葉を発さなければ嘘かどうかわからないんじゃね?

そう思って後のキルトさんを見る。

が、彼は笑顔を浮かべながら


「嘘だね~。」


「え?言葉を発さなくてもわかるんですか?」


「余裕余裕。そういう魔法だからね~。」


やべえ。マジやべえ。ヘイルさんも顔面蒼白だし。これが『特例』なのか。


「次、山で警備兵に会った?」


「…………会ってねえ。」


「わ~。ヘイルくん嘘つかないで~。」


なんだろうこの人。ふざけすぎだろ。まあいいや。


「次、警備兵に僕らの基地の場所を教えた?」


「教えていない。」


「ここまで来て嘘つくか!観念しろ!このキルト様が成敗してくれる!

悪党どもに咲く仇花は血桜のみぞ!」


なんでだろう。セリフも完璧なんだけどこの人。

それにしてもこの世界に侍なんて居たっけ?俺が知らないだけかもな。


「んじゃ、次。いつ決行するの?」


「…………………。」


「お~い。返事は~?」


キルトさんのおしゃべり!


「…………。」


「おい!なんか言えや!」


リーダーのおしゃべり!


「……。」


「ほれ、カツ丼だ。お袋が泣いているぜ。もう吐いたらどうだ。」


ロイドのおしゃべり!


「わかった!もう洗いざらい吐く!だからもうやめてくれ!」


効果は抜群だ!ヘイルは倒れた!

て何タイプだよ。効果抜群って。


それにしても遂に音を上げたか。これぞカツ丼効果。

今気づいたけどお袋は居ないんだった。なんか俺も悲しくなってきた。


「どこから話すか…………。」


こうして、俺らはヘイルさんの腹を割らせることに成功した。




ヘイルさんの話した内容をまとめるとこうなった。


・取り締まりは今日から3日後。

・午前4時に寝ている皆を全員『パラライズ』で動けなくして攻めこませる予定だった。

・前回の取り締まりで大活躍したらしい先生がいなくなったことで

警備兵は滅茶苦茶喜んでいる。

・スラム、基地の周りをギッチリ捜査する予定。

・基地の場所と有力な孤児はもう既に情報が渡されている。(俺も入ってた)


「これで終わりだ・・・・・・・・・。もういいだろう!?」


「なるほど。だが裏切ったことに変わりはない。一旦縄は解くが、後で処罰するからな。」


「・・・・・・わかった。」


「これで終わりでいいのかな~?じゃあもう帰ってね~。」


「そうだな。帰って緊急集会を開こう。勿論強制全員参加でな。キルト、邪魔したな。」


「あはは~。まあちょっと面白かったからいいや。じゃ~ね~。」


「よし、これから全部の基地を回って取り締まり対策集会を開くことを伝えてから帰るぞ、ロイド。」


「了解です。お邪魔しました!」


俺達は隠し階段から外へ出た。






ロイド「キルトさんふざけ過ぎだと思います。」


キルト「嘘だな( ー`дー´)キリッ。君はそんなことを一欠片も考えていない。」


ロイド「いや、あんたが嘘つくな!」

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