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298話 魔王軍の影響

「ただいまー。」


「お、ロイド久しぶり。」


半年振りに俺が家に帰ってくると、皆が迎えてくれた。


「どうだった、カンプーフは!」


「あそこは肉とか魚が美味いらしいな!」


そうか、肉と魚が美味かったのか。

………ジジイのせいで美食とか求めてる暇なかったぞ。


「ずっとクソジジイとの修行何もなかったぜ。

そういえば、ギルとシュウは?まだクエストとかか?」


「あれ、お前知らなかったのか。あいつらは二人共ギルドマスター様の元に弟子入りしに行ったぞ。」


「えっ、あのクソギルマスに?あいつも不親切だな、そんくらい教えてくれりゃあ良いのに。」


「いや、あっちのダメ人間じゃない。王都にいるギルドマスター様だよ。」


「って言うと、『最強の冒険者』か?そらまた凄い人に弟子入りしやがったなあいつら。」


「来たるべき魔王軍との戦いに備えて人材育成するんだとよ。まああいつらなら納得だ。」


「流石『最強の冒険者』。考え方もしっかりしてるなぁ。

あ、そうだ言うの忘れてたけど魔王軍と戦ってきたぜ。」


「「「へっ?」」」


「多分明日ギルマスから話があるだろうけど、『レークス』と『ハルス』で魔王軍が出てきた。

俺はその『レークス』の方の奴らと戦ってきたんだ。」


「そ………それやばくないか………?」


「相変わらずとんでもないものと会ってくるね。」


「魔王軍か。こっからかなり忙しくなりそうだぜ。」


「いつの時代も魔王軍相手の先鋒を務めるのは冒険者だからなぁ………。」


思い思いの感想である。

『レークス』で戦った時も思ったが、魔王軍はかなり強大だ。

しかもネクロマンス持ちが居るとなると死んだ奴らまでもあっちの軍隊である。


「どうせユウシャサマがどうにかしてくれるって。」


「そうだな勇者氏ね!」


「魔王と相打ちになれ!」


皆帝国で起きた勇者襲撃は知っているので、ここでの勇者の評価は散々である。

俺もあいつにはガチで死んで欲しいと思ってる。ついでに聖剣寄越せ。


「さっきも言ったけど、詳しい話は明日クソギルマスがするはずなんだ。俺は流石に疲れたから寝るぜ。」


プール入ったら眠くなるだろ?あれみたいな感じで俺は今ものすごく眠いのだ。

しかも朝っぱらからずっと戦いっぱなし。更に5時間のフライト。流石に魔王のことを報告しないで寝るのも何だったので頑張ったが、正直限界だ。


「あ、悪い。引き止めちゃったな。」


「いや、良いよ別に。おやすみ。」


俺はベッドにダイブした。
















「ふぁぁ………。久しぶりに熟睡出来たなぁ………。」


もぞもぞとベッドから出て、時計を確認する。

午前10時。


「すげえ……俺こんな時間に起きたの初めてじゃね。」


元々気が立ってすぐ起きてしまうタチなので、軽く感動した。寝坊なんて初めてだ。


机についてパンを取って齧り付く。

直ぐに食事を終えて着替えて、そのままギルドに直行。


「お、おい?なんか今日だらけてる奴少なくね?」


「お、ロイドおはよう!お前が寝坊なんて珍しいな!」


「おめー、魔王軍と一戦おっぱじめてたみてえじゃねえか!よく生き残ったな!」


「流石『不死(イモータル)』!」


「お、おう……。それよりもさ、なんでこんな人すくねえんだ?いつもはもっとみんな遊んでるだろ。」


「あれだ、魔王軍との戦いが近くなったんでみんなクエスト行って装備とかを新調するのさ。誰だって死にたくないしな。」


「お 前 ら は ど う し た ! ?」


「遊ぶ方が楽しいもんね!」

「俺は明日より今日に生きる!」


「ダメダメだこいつら………。」


このアホどもは置いとくとして、そうか装備か………。

正直俺の装備はこれがかなりベストだと自負している。下手に重くしても俺は力がないから困るしな。

となると、やっぱり実戦経験を積むべきだ。


「お、ロイドも働くのか!頑張れよ!」


「お前らも働けよな!?」


そう言ってグランさんのもとに向かう。


「グランさん、なんか厳し目のクエストはないか?強力なモンスターがうじゃうじゃ湧くような場所。あとついでに周りに人がいなければ尚良し。」


「お前も意識高いな今日。」


「意識高いって表現やめろ。」


ナルシストみたいだろ。


「実際自信家………いやなんでもない。そうだな、それなら前お前らが潜った『腐死洞窟』ってあっただろう。」


「前半の部分は聞き流しておいてやる。ああ、ギルが滅茶苦茶に荒ぶってた洞窟があったな。」


「あいつはいつも荒ぶってるじゃねえか。で、あの洞窟の深い所に『吸血鬼の洞窟』ってあっただろ?」


「ああ。」


あの時は『エルダーゾンビ』が出てきて焦った。


「あそこだ。あそこなら誰も行きたがらない上にうじゃうじゃ上級モンスターが湧く。」


「よし即決だ。あそこはアンデッドがよく湧くし、魔王軍との戦いにも役立ちそうだぜ。

あそこの素材を欲しがるクエストをまとめてくれ。」


「あいよ。10分待ちな。」


「了解。」


10分後、俺は『吸血鬼の洞窟』に向けて出発した。


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