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248話 デカイカメはだいたい噛ませ

更新遅れましたすみません。

大体某イカを買ったせいです。

「成る程な…………。」


カメ型モンスターの話を聞くに、こんな感じのモンスターのようだ。


・巨大なカメで、熊の魔物の3倍はある。

・攻撃手段は主に土属性魔法だが、普通に歩いて体当りするだけでも半身は持ってかれる。

・甲羅が異常なほど硬く、一度も傷がついていない。

・知能が非常に高い。人語を話すが、性格は果てしなく残忍。

・擬態能力を持っている。注視すれば見分けが付く。

・移動スピードが非常に遅い。


「移動スピードが遅いなら、今から出れば被害無く倒せそうだな。」


「それがのう、あのモンスターのせいで周りの魔物が活発化しての、危険なことに変わりはないのじゃ。」


「魔物が活発化するって、魔力保持量すごそうだな。」


「基本的に魔力で戦ってたそうじゃからの。

『グラウンド・ブースト』も使ってるようじゃし、そりゃ硬いわい。」


「しかも土属性ってことは『ヘイレン』を使う可能性もあるな。」


「モンスターが回復魔法を使うと強いからの。」


モンスターは程度がどうであれ再生能力を持っているからな。回復魔法までついたら削りきれるかどうか。

まあ、負ける気はない。


「でも魔法の精度は悪いんだろ?」


「そうじゃの。目撃者が逃げ出せたのも魔法精度がひどかったからと聞く。」


「なら大丈夫だ。魔法使ってたらわかるけどな、魔力の精度ってのは大事だ。

俺の魔法は使ってる魔力は異常に少ないけど魔力操作がいいからパワーがまあまあ保ててるんだ。」


「そういや、魔力は平均の5分の1しか無いのによくパワーがでるなとは思ってた。そういうことだったのか。それにしても、魔力操作だけであんなに変わるのか?」


「後は加護の力だよ。まあ、という訳で魔力や豪気で体をコーティングしている俺ら冒険者からすればいくら魔力が多くても骨折くらいで済むわけだ。」


「骨折はするんじゃな………。」


「まあ、そこは俺の光属性『ヘイレン』でなんとかなる。」


「やはり光属性、希少なだけあって強力じゃの。」


「つまるところ、死ぬ可能性はそこまで高くない。

俺達の相手には良さそうだ。」


「死ぬ可能性が低いとは言い切れないようじゃな?」


「どんなことにも不測の事態はつきものだからなぁ。」


「ふむ………じゃが、信じていいのじゃな?」


「任せろ。これでも俺達の依頼達成率は100%だ。

無理な仕事はハナから受けない。」


「では、よろしく頼む。儂らの生活はもう冒険者しかアテがないのでな。」


「わかった。すぐ仲間を集めていくよ。」


そういえば、いつもはダンジョンのモンスターを倒すことが多いけど、今回は村の存続がかかっている。

そう考えると、余計プレッシャーがかかった。

無理に防衛戦を経験させようってのは、こういうプレッシャーとかに慣れさせる意味合いもあるのかもしれねえな。

そう思いながら、俺はギルドに向かった。















「グランさん、丁度こっちでモンスターの目撃情報を手に入れたぞ。」


「まさかそれ、グランドタートルの変異種じゃねえだろうな?」


「名前はわからんがとりあえず頭のいい亀だ。」


「多分そいつであってる。」


「チッ、先を越されるとは………。」


「馬鹿め、モンスターの情報収集でギルドに勝てると思うなよ。」


「確かに。」


実際勝てないわ。おまいらの対モンスターのノウハウ頭おかしいもん。

普通に考えたら死人続出のこの世界で5日に一人のペースでしか死んでない事自体がまずおかしい。


「そうあっさり引かれるとこっちが逆に肩透かしを食らった気分になるんだが………。」


「うっさい、お前は子供か。いいからクエストの詳細だ。」


「いや子供って……お前にだけは子供って言われたくねえよ!?」


「なんだそりゃ!それは俺の身長を見ていってるんじゃないだろうな!?」


「勿論身長もだ!それに、言動が思春期くせえんだよ!そして周りを見ろ!お前いきあたりばったりすぎんだよ!」


「彼女いない=年齢がなに意気がってんだ!」


「ぐぼあ!?いやそういうお前だって彼女いねえだろ!」


「そりゃ年齢が年齢だ!ってか俺は女性恐怖症だまず!」


「ほう………今自分が子供だと認めたな?ウン?」


「だからと言ってお前が子供じゃねえ理由にはなんねえだろ!この図体だけでっかいガキ!」


「なんだと!?」


「う る せ え」


「「!?」」


きずかない内に、槍が首元に添えられる。

それは、グランさん、いや、さんつける必要ないな。グランにも同様だった。


それを向けるのは、見覚えのある顔。


「「『紅槍(レオン・スカーレット)』さん………。」」


いつかのAランク冒険者、『紅槍』さんだった。

グランが言ったのは恐らく本名だろう。

だが、おかしい。


「なんでこんな昼間にAランク冒険者が………?」


Aランク冒険者ともなれば、仕事の量は膨大になる。

孤立した冒険者の救助に行ったり、街一番の商会の護衛についたり。

昼間に暇になるなんてことは普通はない。朝早くここをでて夜遅く帰ってくる。

まあ、通信用の魔道具を持ってるから何かしらの招集があればすぐ駆けつけるらしいけど。

けど、特に招集もかかっていない。


「ああ、それはな、今回のお前らの担当がこの人だ。」


グランが首元に槍をつきつけられたままドヤ顔で言う。


「お前らの戦いを見るのも三回目だな。

まあ、期待の新人の実力、しかと見させてもらうぜ。

あと。


お前ら喧嘩するなら外でやれ。」


「「ア、ハイスミマセンデシタ。」」


喉元から槍が離れた俺達は、カクカクと頭を動かした。


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