230話 シュウ有能すぎワロタw
更新遅れました。すみません。
「ロイドー!」
情報やへと向かっていた俺にかけたのは、イグニスの方へ訪ねていたギルとシュウ。
しまった。こいつら二人を完全に忘れてた。
「で、情報についてはどうだった?」
しかし、それでも外面は平静を保ちながら俺は尋ねた。
「んー。よく覚えてないや。」
((ダメだこいつこういうのに根本的に向いてねぇ………!))
俺同様ちびま◯子ちゃんばりに頭から青い縦線を出しているシュウが、説明を引き継いだ。
「簡潔に言うと、一応心当たりはあるみたい。」
「おお!」
やるじゃん。流石シュウ。
「で、その名前は?」
「ブンドル家っていうとこらしいよ。」
「全く心当たりの無い奴だな………。」
「そりゃそうだよ。というより、どちらかと言うとロイドよりダルファさんの方が頭にきているみたいだね。
なんか元々商売で成り立ってる貴族らしくって、客がとられたのが嫌だったっぽい。」
「シュウはこんな有能なのにギルときたら………。」
「俺は戦闘専門だからな!考えるのは苦手だ!」
「胸を張って言うなよ!」
「………………話進めていい?」
「あ、うん。ごめん。」
「で、情報屋とかで色々調べたんだけどどうやらその貴族さんは結構前に諜報員を雇ってたみたいなんだよ。」
成る程な……。
俺を殺す口実があって、諜報員も雇っている。
思えば、俺が襲われたのも丁度皆が二日酔いして、尚且つ俺が長期旅行後で疲れている時だった。
タイミングが良かったのは諜報員を雇っていたから、と考えると辻褄が合うな。
それに名前もブンドルだし。ヤッ◯ーマンに出てきそうだ。
「成る程、じゃあその線でいってみよう。」
「でもよ、他にどうやって調べるんだ?
もう情報屋にはいったしよ。」
「よし、ブンドル家に乗り込むか。」
「「……え?」」
「直接行くのが手っ取り早いだろ?」
「そ、そりゃそうだけど………。殺されるよ?」
「逃げる準備をしておけばいい。例えばこれだ。」
そういって、俺はポケットから3つボールを出した。
「煙玉とペイント玉……。で、これはなんだ?」
「閃光玉だ。俺のフラッシュでもいいが、これなら二人でも使える。
使った瞬間は目をつぶれよ。」
某ハンティングゲームでよくお世話になる一品、閃光玉を今回は使う。
まあ、大したモノじゃないんだけど。
マグネシウムの酸化を使っているだけのものだ。
「うーん、でもやっぱり危ないよ。」
「毎日あんな奴に襲われる方が危険だろ。
背に腹は代えられない。」
毎日おっさん使ってたら禿げちまう。
ってかその前に魂が死ぬ。
「よっしゃ、そんな堅っ苦しいことを考えるのはやめにしようぜ!
行けば何かわかるんだろ?」
「多分な。本拠地だし。」
「ならいいじゃねえか!突撃だ!」
「二人共もうちょっと保身とか考えようよ……。」
「攻撃は最大の防御だぜシュウ。」
艦◯れを単縦陣だけで駆け抜けた俺が言うんだから間違いない。
スク水ポロリが中々見れないのだけは残念だったが。
キリッとした俺とギルを見て、シュウが諦めたように肩をすくめた。
「こうなった二人はもう止まんないし………いいよ、もう。いこう。」
それを聞いたギルが、顔を綻ばせて弾けたように駆け出す。
「……………あいつ、迷いなく走ってるけど場所知ってるのかな。」
「……………多分知らないと思う。何故か道合ってるけど。」
「「………………。」」
かごのちからってすげー!
3日後。
俺達は、再度カナルの部屋に集まっていた。
まず、最初にアリエルが口火を切る。
「では、それぞれ成果を言っていきましょうか。
まず私から。」
「「「おう」」」
因みに、今回はシュウとギルが参加している。
転生者関連は決して話に出さないよう決めておいた。
「わかったこととしては、まず彼女はニア家という貴族に表向きは養子として養われているようです。」
「「「え!?」」」
俺、ギル、シュウが重なる。
「なにかありましたか?」
「あ、いや、あとで話すよ。
続けてくれ。」
ニア家………?
ブンドル家は何処にいったんだ。
俺の疑問をよそに、アリエルは話を続ける。
「彼女は、どうやら養子として育てられつつも暗殺者として教育を受けていたみたいですね。」
「因みに、その情報は何処から?」
「かなり簡単ですよ。
彼女、魔法学園にいたでしょう?
ということは、そこに行ってた際の個人情報やその授業代などの出所がわかれば自ずとわかってくるわけです。」
「え、でもそんな個人情報なんて警備固いだろ?一生徒如きじゃどうにもならないはずだけど?」
アリエルが微笑を浮かべながら言った。
「魔法で少しばかりやらかせてもらいました。」
「「Σ(゜Д゜)」」
闇属性ちょっとチートすぎません?
(ろ、ロイドこの人ほんとうに大丈夫?)
シュウが服をつまみながら小声で囁いた。
(大丈夫、ちょっと特殊な魔法を使えるだけで基本いい人だから………多分。)
断言できない自分がいる。
「私の報告は以上です。
二人はどうでした?」
「じゃあ、俺らの成果を言うぜ。
こっちは俺に敵意を持つ貴族から調べた。
結果はブンドル家って貴族だった。どうやら諜報員も雇ってこっちを監視していたらしい。
俺が襲われたのは俺が弱っていた時だから辻褄が合うなと思って直接ブンドル家に乗り込んでみたんだが。」
「いやお前何やってんだ敵地に堂々と行くとか頭おかしいのか?」
カナルが冷静に突っ込む。
「だよね…………普通はそう思うよね、うん。」
シュウが涙をうっすら浮かべながら頷いた。
「まあ、手がかりが無かったからしょうがなかったんだよ。」
「で、結果はどうだったんですか?」
「近づいた途端門番に追い返された。乗り込むもクソもなかったぜ。」
「「だろうな(でしょうね)!?」」
ツンデレかよあの門番3人。男のツンとか誰得だ。
しかもあの後こっそり侵入しようとしたらあいつらまだ起きてたし。
「俺らの報告はこんだけだ。」
「ブンドル家にニア家………。ややこしいですね。」
「生憎とどちらとも接点がないな…………。」
「そういや、カナルはなにかわかった?」
「いや、何も。」
「使えませんね。」
「働けニート。」
「お前ら辛辣過ぎねえ!?」
「大丈夫、カナルさん強いから!人間は皆適材適所だよ!今回は役割が違かっただけだって!」
「そうだぜ!俺も考えたりするのは苦手だから兄ちゃん仲間だな!」
「ぐおお………。」
お前ら、それはトドメだ。
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