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197話 ダンジョン突撃!

あけましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いします。

「さあて、久しぶりにダンジョンにでも潜ろうぜ!」


自転車販売から2週間が経った頃。

ようやく俺がいなくても安定して経営ができることを確認した俺は、ギルとシュウにこんな提案をした。


「お!いいな!最近近くの森とかで魔物倒すだけだったからつまんなかったんだ!」


「ロイドいないと回復もできないし、色々ダンジョン攻略が不便になるもんね。」


どうやら彼らも乗り気のようだ。


「よし、じゃあ行くか、ダンジョン。」


「そうだね。じゃあ、ギルドでクエストを受けててこようか。」


「いや、それには及ばねえ。」


そう言って、俺は機能受けてきたクエスト用紙を引っ張りだした。


「クエストを受けてきたぜ。

場所は、『ホブゴブリンの洞窟』だ。」


「えっ、それってCランク最高峰のダンジョンじゃね?」


「ああ、そうだよ。『御武凛洞窟』の強化バージョンだ。

まあ、今の俺らならいけるんじゃね?」


「そうだね。もうホブゴブリンくらいならあっさりと倒せるような気がするよ。」


「俺も賛成だぜ。

俺らがどれくらい強くなったかも知りたいしな!」


「よっしゃ、異論なしだな。

準備したら行こうぜ!」


そう言って、俺らは準備を始めた。















キキーーーーッッッ!!!



禍々しいオーラを放つ『ホブゴブリンの洞窟』を見て、俺達は自転車を止めた。

因みに、俺は言わずもがなシュウとギルも自転車を乗りこなしている。

残念なことに、俺は足の筋力が若干足りてなくて魔手装甲を軽く発動しているが。


「おおーーー!!!ここかぁ!!!」


「相変わらず禍々しいオーラを出すね、ダンジョン。もう慣れたけど。」


そう言いながら、俺達は自転車を収納袋に閉まった。


「そんなことより、早くダンジョンに潜ろうぜ。この調子だと帰る頃には真夜中になっちまうぞ。」


「そうだね。行こうか!」







ダンジョンに入って最初にあったモンスターは、ホブゴブリンだった。

俺が『ソニッカーズ』にいた時会ったモンスターと同じである。

大きさは俺の身長の1.5倍はあるような奴だが、俺は物怖じせずに合成魔手で殴り飛ばした。



ドゴォッッッッ!!!!!!


ホブゴブリンが、後方へと吹っ飛ぶ。

だが、どういう訳かここのホブゴブリンは前に会ったやつよりは生命力が高いらしい。

フラフラになりながらも立ち上がったホブゴブリンは、仲間でも呼ぼうとしたのだろうか。口を大きく開ける。

だが、そんな隙をうちのアタッカー(ギル)が逃すはずがない。


「『リザードクラッシュ』!よっしゃ、いっちょ上がりぃ!」


頭を砕かれたホブゴブリンが、その場で絶命する。

相変わらずの化け物火力だ。


「あー、また僕がお荷物状態だよ……。」


「お前は悪くないぞ、あんなバカ火力を軽々とぶちまけるギルが悪い。

まあ、ボス戦になったらお前の出番は来るさ。

なんたって相手はBランク相当とも言われる『ジェネラルゴブリン』だからな。お前の防御力は必須になるさ。」


ここの『ホブゴブリンの洞窟』がCランク最高峰と言われる理由。

それは、ホブゴブリンの数の多さとそのタフネスさもあるが、一番の原因はボスである『ジェネラルゴブリン』だ。


その強さは体格の割に凄まじく、下級の悪魔にすら匹敵する。

その上、怖いのはその統率力だ。

側近であるエリートホブゴブリンと、かなりの数のホブゴブリンを抱えているのである。

さっきも言ったが、ホブゴブリンはそれなりにタフだ。

それが、物理的に肉壁となって襲い掛かってくる。

割とホラーだ。余り想像したくない。

犠牲者も多く、調子に乗ったCランク冒険者がそれで何人も命を落としているそうだ。


ただし、一見滅茶苦茶強そうに見える『ジェネラルゴブリン』だが、一つだけ弱点がある。

それは、『ジェネラルゴブリンが死ねば部下であるモンスターが全員即死する』と言うものだ。

俺は、今『ジェネラルゴブリン』の戦闘力は下級の悪魔にも匹敵するといったが、逆に言えばその程度の実力しか無い。


シュウが他のモンスターを惹きつけ、俺とギルがゴリ押しすれば勝てるだろう。

そう考えている。



「うん、そうだよね!

それより、あれを全部受けきるのかぁ……。

封土の盾(スヴェル)を使ったほうがいいかな?」


「そうだな。その方が安全だろ?」


そんなことを考えながら歩いていると、転移魔法陣が見えた。

因みに、ボス部屋は4階層にある。


「よし、魔石24個目ゲットだぜ!」


ギルも着々と魔石を集めているようだ。

実は、ホブゴブリンの魔石はなぜか売れる。

それが、また欲に目がくらんだCランク冒険者の命を奪っていったわけだが。


「体力は温存しとけよ、お前の火力が大事になるんだから。」


「わかってるって!」


元気なギルの返事を聞きながら、俺達は転移魔法陣へと乗った。


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