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136話 アナタニハワカラナイデショウネwwwwwww

一日で連続更新しています。

気をつけてください。

「でだ。お前等はいつも何処に潜ってんだ?」


俺は『御武凛洞窟』を前にして、二人に尋ねた。

因みにここで言う「何処」は何層か、という意味だ。


「いつもは1階層に潜ってるんだけどな………。」


「今日は2階層に潜っても大丈夫な気がする。」


「了解。それならさっさと転移魔法陣を目指そう。こっちだ。」


『ソニッカーズ』と来てて良かった。

殆ど脳内マップが完成してるし。

後はそれを地図で補完するだけ。


俺は転移した場所にモンスターがタムロっていないことを祈って2階層に転移した。















有難いことに、転移した先にモンスターはいなかった。


「良かった、フラグ立ててたのにモンスターいなかった………。」


「フラグ?」


「いや、こっちの話。」


「そうか。じゃあ、ゴブリンを見つけ次第倒そう。」


「ちょっと待て、『マジックサーチャー』でモンスターを探す。『オープン』。」


白濁拳ヴァイス・ファウスト』を取り出し、魔力を込める。

白濁拳ヴァイス・ファウスト』を介して魔法を使うと効果が上がるからな。


「近くにモンスターいる?」


「ああ、そこの通路を右に曲がった所に3体。

左に曲がった場合、だいぶ歩くと4体と遭遇できる。」


ホブゴブリンはいないな。


「おお!なら右から行こう!」


ギュールさんが一気に駆けだした。

慌てて俺等も着いて行く。


(魔手装甲!!『ウィンド・ブースト』!!)


勿論魔手装甲の訓練と支援も忘れない。

これで回復魔力が相殺されてしまったが、仕方がない。


「体が軽いなぁ!!!!」


はしゃいでいるタックさんを置き去りにして、俺はゴブリンへと向かう。


「ハァッ!!!」


そのままゴブリンにパンチをする。

くっ、まだこのスピードに慣れてないから上手く殴れねぇ。


「GYUUOOOOOO!!!!!!」


ゴブリンが一体こっちに気がついたみたいで、叫び声を上げた。

が。


「一体頂きっ!」


そのうち一体がギュールさんによって殺される。

よし、動揺してるな。チャンス!


「次こそはっ!うおりゃ!」


顔面にテレフォンパンチをキメる。

よし、死んだな。


「良かった、一体残ってる!『小龍拳』!!!」


「っ!?」


『ショウリュウケン』だとぉ!?昇○拳か!?

前世では1p争奪戦を起こし、遂には野球バットでチャンバラを始めさせる原因となったあの神業かっ!?


と期待したが、アッパーも飛び蹴りも何も起きないただのストレートだった。

まあ、一撃でゴブリンの顔面粉砕してたけど。


「さてと、魔石回収するか。

お、『ゴブリンの布』はこれで揃ったな。

それにしてもクセェ……………。」


「収納袋あるぞ。」


「マジで!?入れさせてくれ!」


「了解。うおお、臭え………。」


何だこのカオスな臭いは。

臭い玉と同じような臭いだぞ。さっさと収納袋に投入だ。

因みに、収納袋は色々凄いことになってるので臭いが他のものに移ることはない。


この後も解体を続けていると、タックさんが話しかけてきた。


「さっき、君のパンチを見てたんだけど……。腰、使った方がいいよ。」


ぐはっ、俺の弱点をっ。


「俺、いつもは殴ったりとかしないから上手く殴れないんだよな…。

コツとかちょっと教えてくれない?」


「いいよ。ごめん、ギュール。一人でやってて。」


「了解。」


「済まないな、ギュール。

で、どんな感じに殴ればいいんだ?」


「まず最初のパンチなんだけど、あの時足を止めずに走りながら殴ったよね?」


「そうだな。おかげでラリアットみたいになった。」


全然威力も出なかったな。


「ああいう時は一旦左足で強く踏み込んで、そのまま左足を軸に体を回転させてパンチを撃つんだ。」


「成る程。ちょっとやってみる。」


「うん。」


まず、右足で強く地面を蹴る。


――――――――ボコッ。


次に、左足で強く踏み込んで、


――――――――ドン!!!!


最後に、足、腰、肩を捻って右ストレートッッ!!


――――――――パンッ!!



うおお、やべえ。めっちゃいい音した。


「…………。」


タックさんが口を開けてこっちを見ている。


「あ、どうだった?」


俺が感想を聞くと、タックさんは意識が戻ったみたいでアドバイスをくれた。


「正直、身体能力が凄いからそれでも通用すると思う。

一つだけ言うなら、最後のストレートは下から撃たない方がいいよ。」


「へえ、なら次は俺がゴブリンにとどめを刺した時のパンチの改善点を教えてくれ。」


「あれはジョルトブローじゃなくてアッパーをするべきだったね。」


「ジョ、ジョルトブロー?なんだそりゃ。」


ただのテレフォンパンチだと思うんだが。

何でそんなかっこいい名前がついてんだよ。


「え?もしかしてそういうの全く考えてなかった?

えっと、ジョルトブローてのは足を浮かせながら出すパンチのことだよ。」


そういえば、あの時俺は足を浮かせてたような気がする。

成る程、あれをジョルトブローというのか。


「じゃあ、俺がアッパーを撃つべきってのは何でだ?」


「君の身長が低いからだよ。」


「ぐああああああああああっっっっ!!!!!!」


「お、おい!大丈夫かっ!!!」


俺の魂の叫び(ゼーレ・ルーフ)を聞いてギュールさんが駆けつけてきた。


「い、いや、何でもねえぞ、俺のガラスのハートが少々粉砕されたが大丈夫だ。うんそうだそうに違いない。」


「そ、そうか?なんかよく判らんがお前が無事でよかった……。」


そう言いながらギュールさんは解体作業に戻った。

全然無事じゃねえよ。泣きたいよクソゥ。


「何がしたいのかよく判らなかったけど、アッパーの説明を進めるよ。」


アナタニハワカラナイデショウネ。(泣き喚きながら)

獣人はいいよなぁ!体がデカくて!!


「まず、一気に相手の懐に飛び込んで、しゃがむ。

本来ならここが一番難しんだけど、君なら簡単にできると思う。

で、そのまま足をバネみたいに伸ばして右手で下から顎を殴るんだ。」


「簡単そうだな。次の実戦で試してみる。」


「そうだね。」



この日、俺は拳法を自分の戦い方に組み込むことに成功した。

魔手装甲、最高だな。


前話でラッドという名前がとあるネット小説に被っていたことに気がついたのでタックに変更しました。


次回予告

新しい主要キャラ出ます!

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