132話 君が、痛がるまで、殴るのを、やめない!(こっちが泣きたい)
ギルマス(m9(^Д^)プギャー)をボコった俺は、家に帰ってきていた。
それにしても、ギルマス硬かった。
魔手装甲を全力で右手に集中させて、『フレイム・ブースト』『ウィンド・ブースト』『アクア・ブースト』を掛けて『白濁拳』まで使って鳩尾殴ったのに、アイツの反応は「ゴフッ!」だぜ?
というか、他の人の攻撃も殆ど効いてなかった。
辛うじてAランクの攻撃は通っていたようだ。
まあ、要するに殴ってるこっちが痛くなったから帰ってきた、という訳だ。
殴ったこっちが逆にダメージを負うとか。完全にゴ◯メじゃねえかコンチクショウ。
ま、もうそれは諦めよう。あっちはSランクだし。
強さの格というか、そういうのが違うんだろうな。
「さてと、色々と一段落着いたし、ゴム作り始めるか。」
やっとここまで辿り着いた。
ゴムを作ろうと思い立ってたらいきなり上級悪魔が攻めてきたり、『食人樹林』で死にかけたり、長い道のりだった。
不幸だな、俺。幻想ぶっ壊す人並みに不幸だなorz。
いつまでも項垂れている訳にもいかないので、早速ゴム作りに入ることにした。
まず、収納袋からゴムノキの樹液を出す。
これはラテックスと呼ばれるもので、これを凝固させるとゴムになる。
で、まずはこのラテックスを自家製濾過器にかける。
不純物を取り除くことで品質の良いゴムになるのだ。
ただ、ラテックスの量が多いせいで濾過に時間が掛かる。
途中で勝手に凝固とかされても困るので収納袋に突っ込んでおく。
本当は遠心力分離とかするほうがいいのだが、俺にはそんな真似は出来ない。
こうして濾過器を瀕死状態に追い込むまで働かせた俺は、次に『アース・ホール』で硫黄を出した。
やっぱ『アース・ホール』先生マジヤバでチャパケネェ。
因みに何で硫黄を出したかというと、ゴムというのは硫黄などを加えて加熱すると耐熱性が上がったり、弾性が上がったりするのだ。
で、これを濾過したラテックスに混ぜる。
そして、それを石の器に入れて庭に作った焚き火で加熱。
すると、ラテックスが固まり、なおかつ硫黄によって通常時よりも弾性がよくなった。
次に石の器から固まったラテックスを出してそれを足で踏みながら伸ばす。
但し、通常時の俺の筋力が固体のラテックスを伸ばすことも叶わない。
という訳で、
(魔力装甲!!!)
足を強化することにした。
因みに、これは魔手装甲の訓練も兼ねている。
さて、ラテックスを踏むとしますか。
全力でいくぞ。
よっこら………………せっっと!!!!!!
――――――――ドオォォォォォン!!!!!!
ブチブチブチ!!!!
………………………………。
よし、俺は何も見なかった。見なかったぞ。ラテックスがはじけ飛んだ瞬間なんて見てないぞ。
さーて、次のラテックスを石の器からだそう。
次は慎重に足で伸ばしていかないと。
おお!この感触、気持ちいい!!!
魔手を通して伝わってくるのがこれまた楽しい!
ペタッ、ペタッ、ペタッ、ベタッ、ベタッ、グニュッ、グニュッ、グチョッ。
やべ、調子乗って強く踏みすぎた。
落ち着け、落ち着け。
よし、再開だ。
ペタッ、ペタッ、ペタッ、ベタッ、ベタッ、グニュッ、グニュッ、グチョッ。
ぐあああああああっっっっっ!!!!!!
ヤバイ、楽しすぎる!!!!
何だこの魔性の物体はぁぁぁぁ!!!!!
このまま、俺は2時間ラテックスを踏み続けた。
「ふぅぅぅぅぅぅぅぅ。流石にこれ以上やるとちぎれるな……………。」
ラテックス踏みを楽しんだ俺は、薄く伸びたラテックスを見て満足していた。
後は干すだけ。
ただ、干す期間が長いんだよなぁ。
一週間だぜ、一週間。
ニート状態になるんだけど。
これが◯樫とかなら
富◯「一旦ニートします」信者「◯樫しっかりYASUMEEEEEEEE!!!!!!」
とかなるんだけど。
俺がギルドで言ったらどうなるか。
俺「一旦ニートします」冒険者など「煙玉とかTUKUREEEEEEEEE!!!」商人・貴族「石鹸TUKUREEEEEEEE!!!」病院など医療施設「『ヘイレン』掛けるのTETUDAEEEEEEEEEEE!!!」
あれ?
俺、やることいっぱいあるじゃん。
つーか、石鹸大量生産したら絶対ガッポガッポだろ。
孤児院設立に大きく前進する。
よし、パーム油使って石鹸作るぞ。
材料は苛性ソーダ、パーム油だったな。
パーム油はもうあるから苛性ソーダを作ろう。
よし、
「俺は働くぞジョ◯ョー!!!!!!」
今夜はTE☆TU☆YAだっ!!!
最後のほうのアルファベットが無駄にウザいのはSHI☆YO☆Uです。




