113話 対上級悪魔 6
ポイントが5000を突破!
お気に入りも2000人を突破しました!
皆さん、有難うございます!
ゴースト相手では戦力にならないD、Eランクと魔力切れでぶっ倒れた人達を除いた、34人がゴーストに突っ込んでいく。
敵はゴースト100体と悪魔数匹だが、『紫刀』と『紅槍』さんが戦闘で奮闘しているお陰で少しずつ数を減らすことに成功していた。
が、流石に無傷という訳にはいかない。
「やべっ、筋切っちまった!」
「おい!?この状況で戦線離脱者が出るとキツイぜ!?」
けどな、筋くらいなら俺の『ヘイレン』で治せるんだよ。
(『ヘイレン』!)
「うおお!?なんだこの白い光!筋が治ってくぞ!?」
「アイツだ!あのちびっ子の『ヘイレン』だ!」
おいこら、ちびっ子とはどういうことだ。
「うおお!!!来てるぞ!お前ら、筋くらいならあの天才小僧が治してくれるぜぇ!突っ込めー!!!!!」
「マジか、なら多少の傷くらい無視しても大丈夫だな!
キタアアアアアアアア!!!!!!!」
「ひゃっほおおおおおおいいいい!」
な、何だこの超ハイテンション。
おまいら完全に頭のネジどっか逝っただろ。
一応忠告しておくか。
「いくら俺でも四肢切断とかされたら治せねえからなぁ!?」
「そんなヘマ誰がするかァァァァ!!!!」
ヤバイ。
女性陣まで吠え始めた。
あ、中級悪魔が一体死んだ。
つか、怪我人多すぎる。どんだけ無茶してんだよ。
さっきからずっと『ヘイレン』使わされてるんだが。イジメ?ねえイジメなの?
「よっしゃー、後はゴースト50体くらいだ!!!
一気に突っ込むぞオオオオ!!!!!」
「「「おう!!!」」」
しかも何この殲滅スピード。
突撃してから30分位しか経ってねえよ。
特に『紫刀』さんの活躍っぷりがヤバイ。
刀から紫色の豪気を出してゴーストを一発で切っている。
『紅槍』さんでさえ3発当てないといけないのに。
でも、後ゴースト50体か。悪魔も後数匹しか居ないし、援軍無しでも行けるかもしれない。
俺の『ヘイレン』もかなり役だつな。
士気も上がるし、多少の怪我なら無視して戦える。
これは結構相手側にとって厄介だろう。
なんて考え事をしながら『ヘイレン』を連発していると、後ろから雄叫びが聞こえてきた。
「ハッハッハ、援軍、到着である!」
お、早い。でも人数は少ないな。20人位か。
「クヒヒヒヒ。てめえら、人数が少ないからって俺等を舐めるなよ。
俺等は全員Bランク以上だ。ゴースト如き敵じゃねえぜ。」
おお、そりゃまたすごい。
てか、あれ?2人Aランク混じってる。
えっと、意味の尊大っぽい人が『白弓』で、クヒヒ言ってる人が『黒鎌』だったかな。
とりあえず、過剰戦力だろこれ。
「ぬ?ゴーストの数がみるみる減ってゆくぞ!?
これでは我らが来た意味が無くなってしまう!
総員、突撃ぃ!!!!!」
「「「うおおおおおおお!!!!!!!」」」
「お前ら、援軍共に手柄を立てさせるなよ!!!!」
「「「わかってる!!!」」」
凄いな、この光景。
これは絶対勝つるだろ。
大体Aランク4人いりゃあ上級悪魔なんてサンドバックも同然だ。
ん?上級悪魔?
そういえば上級悪魔のことが不自然に皆の頭から抜け落ちてるような気がする。
なんというか、存在感が薄くなっている。
そしてなんとはなしに上級悪魔を見た俺は、可視化出来るほどその体からあふれだす魔力にビビった。
ちょっと待て、さっきまで『マジックサーチャー』を使っていたのに何でこんなヤバイ魔力に気が付かなかった!?
まさか――――――――
「精神魔法!?」
図書館で見た気がする。
確か、効果は高度な物になると幻覚、幻聴を起こしたり出来るシロモノだ。
チャームもこれに入る。
なら、サキュバスの上級悪魔であるアイツが自分の存在感を薄くすることくらい出来る筈だ。
でも、何でそんなことをするんだ?
精神魔法の発動条件は相手が自分を認識していることだったから、逆効果にしかならないはずだ。
それとも、逃走しやすくするためだろうか。
俺が思考を張り巡らしていると、その間に上級悪魔の魔力が今突進中の援軍に向いたようなが気がした。
何をするのだろうか。嫌な予感しかしねえ。
気休めに『マジックガード』を援軍の頭上に出してやろうかと思ったが、俺の魔力の回復量は完全に『ヘイレン』で相殺されている。
けど、援軍達は上級悪魔を認識していないようだから精神魔法であるチャームは効かない筈。
俺は安心して上級悪魔の魔力を見るのを止めた。
しかし、その途端。
――――――――バタン。
援軍達がいきなり気絶して倒れた。
「「「へ!?」」」
皆の声が被る。
訳わからん。あれか、ここに駆けつけるために全力で走ったせいで体力切れとか?
そりゃねえか。
誰もが呆れる中、援軍たちはふらふらと起き上がった。
しかし、様子がおかしい。
まるでマリオネットのようだ。
まさかこれは……………。
「「「チャ、チャームだと!?」」」
その瞬間、誰もが上級悪魔の存在を思い出し、呆然とする。
息つく間もなく、元援軍達が、俺達に襲いかかってきた。
改造魔法の内容がエセ科学では済まされないレベルでおかしかったので、109話から112話を改稿しようかな、と考えています。
(まだ考えている段階です。)




