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  作者: ひのき
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母の愛と鎖

私は、自分がどう行動したらいいか、本当は分かっている。私は、ただ素直になれないだけなのです。目を瞑ると、涙を流して寝る私に、ごめんねと言いながら頬をぬぐう母の冷たく細い指の感触が浮かび上がります。これは、私が人生を歩み、幸せとは何かを考え続ける物語です。


私は、幼い頃は幸せな子供だったと言えるでしょう。季節に合わせた洋服を着せてもらい、温かな部屋で過ごし、海外に行き、母親と父親に愛され、祖母と祖父母に慈しまれ、叔母と叔父に蝶よ花よと、深い愛情を注がれていました。


しかし、深い愛情はやがて、重い鎖になっていきました。


気づくと、私は祖父母と母と暮らしていました。当時はなぜ祖父母の家から小学校に通っているのか、なぜ同級生に好奇の目を向けられるのか、なぜ父親はいないのか、何に対しても疑問を持たずに日々を過ごしていました。


母は、誰よりも自分の子供を愛していました。

そしてその愛は、母と私にとって、諸刃の剣となってしまいました。


母は自分を責めていました。震災後すぐに子供を迎えに行けなかったこと、砂場に連れて行ってしまったこと、放射線が多く検知された野菜を食べさせてしまったこと。

自分の手で子供に危険を伴わせてしまったことを許せなかったのです。


母は、心を病みました。多くのものを背負った真っ直ぐな愛は、私と母を貫きました。


そして今。

発狂し、物を散乱させ、訳のわからない言葉を叫び続ける母を、私はどこか冷え切った心で眺めています。


貫かれた心では、愛を育むことができなくなってしまいました。


私はどのように行動すれば良かったのでしょう。

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