二人目の追うもの 4
マスターは肩を竦めながら手をヒラヒラと振っていた。ルーチェはそれに対して小さく頭を下げる。
「ありがとうマスター。ただ、このこじつけ、問題になるのは、どんな理由でガンビーザに接触しようとしたのか、というところ」
「そうですね。それがわかればどこにいるかもわかりますね……」
「となるとぉ、手がかりがなくなったってことよねぇん……」
全員が口を閉ざし、ディスプレイから何かの音が流れていた。
四人が沈黙をしていた時だった。
通信端末の音が鳴り響いた。全員が通信端末を取ろうとして動いた。が一瞬早く、ポラーレが自分のものを取り出した。
「こちらのようです」
ポラーレが全員に見えるように自身の通信端末を見せた。画面にはキャンビアと表示されていた。
「でますね」
断りを入れて、通信端末の着信を押したポラーレ。そのまま、話し始めた。
「どうしましたか? キャンビア」
「ポラーレ。キミしか連絡先が知らなかったのでそうしたが——」
「ご用件は何でしょうか?」
ポラーレはキャンビアの言葉に強引に割り込んでいった。キャンビアが小さく息を詰まらせたのが聞こえた。
「今話そうとしたところだ。ガンビーザが逃走した」
キャンビアの言葉に通信端末に耳を傾けていた四人が息をのんだ。そのままキャンビアが続けた。
「さっきのルーチェの話を聞いて、もう一度部下に確認に行かせたところ、留置場が破壊されていた。そして、ガンビーザの姿もなかった」
「……逃げた?」
ルーチェが静かに問う。
「我々はそう判断している」
通信端末の向こう側から、はっきりとしたキャンビアの声が聞こえた。
オリチェはポラーレの通信端末に勢いよくつかみかかろうとした。その動きを読んでいたのか、ポラーレは通信端末を取り落とさないように、オリチェを避けた。
「ちょっ、何で避けるんですか?」
「いえ。オリチェさんに驚いたので」
「驚いたって……そんなことより、オリチェその人と話したいんです! どうして、ガンビーザって人を逃がしたんですか? 警察は何をやってるんですか!?」




