3/3
母親
「少なくても学年で
10位には入ると思ったのに」
中学に入り初めてのテストで
学年の一割の中に入り、
喜んでみせたテスト結果は
母親の嗚咽と罵声が返ってきた。
奮起するでもなく
グレる勇気もなく
ただ、諦めた。
でも、母親には愛されたかった...。
数年後に母親が亡くなったあと
遺品から日記が出てきた。
「舅問題、夫婦関係色んなことがあって
余裕がなくて、キツく当たってごめんなさい」
その一文を見て
"親って言っても、ただの人間なんだ"
と、どこか冷静に読んでいた。
自分を愛してくれない親を
理解しようと必死だったのかもしれない。