アニメ
放課後
高校生の至福の時間
部活に精を出す者、アルバイトに勤しむ者
そして…家でゴロゴロする者もいるのであった
「………………」
「………………」
県立北山高校一年の志水風兎と嶋津冷凪は放課後風兎の部屋でアニメを鑑賞していた
「相変わらずこの作品は面白いよなぁ。それにしてもアニメって本当すごいよなぁ…」
「そうね。あんたと違ってこの世界にいる何万何十万いえ、それよりももっと多くの人間に愛されているんだものね」
「言い方に多少文句はあるがその意見に俺も同意だ。だってアニメが嫌いな人なんて聞いたことないよな」
「嫌いな奴なんてアニメを見たことがない古い人間やつまらない人間だけでしょうね」
「因みに冷凪はどんなアニメが好きなの?俺はやっぱりアクションやファンタジー作品が好きなんだよなぁ」
「ホラーサスペンスミステリーね。見ていてゾクゾクしてくるわ」
「それって…その、血とかがこう…ドバッ!って出る奴だよな?」
「そうね。愚かな主人公がヒロイン達に惨殺されるシーンなんて見ていて心が躍るというものよ」
「お前…せめてそういうのはアニメの世界だけで留めてくれよ?幼馴染がTVニュースで出てくるのが殺人事件とかだったら嫌だからな」
「心配しなくてもアンタはそのニュースを見ることはないわ。」
「そうか…。それならまぁ安心だけど……」
「だって遺体となって見つかるのはアンタだからね」
「殺されるのは俺かよ!!なんだ!?刺されるのか!?それとも絞殺か!?」
「プラス毒殺にしてあげるわ。寂しいから全部やってあげるわよ」
「寂しいのは俺が死んだことじゃなくてお前の満足度の話だろ?」
「分かってるじゃない。ご褒美として火炙りの刑も追加してあげるわよ」
「俺って前世なんか悪いことしたのかなぁ……」
「何言ってるのよ。こんな美少女に殺されるなんてアンタの前世はきっとハチ公の主人なはずよ?」
「あぁ…言いたいことは何となく分かるのだがアホ作者が思いつかなかったんだろ?」
「やれやれね…。でもアンタは結局登場人物に美少女だったりスタイル抜群な美女が出てくれば何だっていいんでしょ?」
「それは否めないわけよなぁ…。でもアニメのヒロインキャラにそれに該当しない子なんてそうそういないよな」
「マニアックな作品だったり人によっては可愛くないとかいう人はいっぱい居るわね。まぁ…大抵そんなこという奴なんてデブで不細工で性格最悪な陰キャボッチでしょうよ」
「お前の大好物なわけか…」
「心外よ童貞。あたしはアンタ以外の陰キャキャラに興味なんてないのよ」
「どうしてだろう。全く嬉しく感じないんだよなぁ…」
「アンタ以外の陰キャキャラなんて弄っても全然興奮しないのよねぇ」
「う〜んやっぱり嬉しくない」
「ダメね。やっぱりもう一片調教しないといけないようね」
「調教!?俺は一片たりとも調教された覚えはねーよ!!」
「何言ってるの?アニメ見たじゃない」
「アニメは人を調教する道具じゃねぇんだよ!!」
「んっ…ちゅ…ちゅむ……ちゅる…ちゅう…」
「んんぅ…!?」
「ぷはぁ…ほらっ、アンタキス好きでしょ?」
「う、うん…」
「そういうことよ。もっとする?」
「うん」
「んっ…ちゅ…ちゅむ……」
風兎と冷凪がキスする中、テレビの画面ではアニメの主人公とヒロインが同じように抱きしめ合いながらキスをしていた
そしてアニメの方では主人公とヒロインはベットに寝転ぶと再度キスし合うようになるとそれと共鳴するかのように風兎と冷凪も同じようにベットに寝転がりキスをし合った