日直
放課後
高校生の至福の時間
部活に精を出す者、アルバイトに勤しむ者
そして…家でゴロゴロする者もいるのであった
「………………」
「………………」
県立北山高校一年の志水風兎と嶋津冷凪は放課後の教室で学級日誌を書いていた
同じクラスの風兎と冷凪は本日クラスの日直を務めたこともあって学級日誌の記入や教室の清掃の仕事もあり誰もいない教室に残っていたのだった
「はぁ、日直って本当面倒臭いわよねぇ…折角の放課後だってのに未だに学校に残って仕事しないといけないなんて本当だるいわぁ…」
「…………【カリカリカリ】」
「【スイッスイッ…】あっ、クラウンピースで新作出たって!これは行かないてはないわね…。チンタラしてないで早く行くわよ!」
「そう言うんだったらお前も少しは日直の仕事手伝えよな!?誰も教室からいなくなった途端仕事全部放り投げやがって…先生に言い付けてやる……」
「平気よ?どうせあんたの嘘だって先生は信じてくれるからね〜」
「お前外面だけは優等生だからなぁ…」
「ふん!世渡りがとっても上手って言ってほしいわね?」
「って言うかさ……」
「何よ?早くクラウンピースに行きたいんだから手を動かしなさいよ」
「その…机の上で足組んで座ってるとさ…その…見えるからな?」
「うっっわ!この童貞ったら全然仕事進まないどころかこの美少女のスカートの中を覗いて勝手に発情していたのね?最低最低もうこれはクラウンピースで5つケーキを買って貰うしかないわね」
「まぁ…どうせお前のことだからなんか因縁つけて俺にケーキ買わせようとするだろうとは思っていたから良いけどさ…他の奴らの前でそんな格好はしない方がいいぞ?」
「ふ〜ん?なんであんたがあたしの心配なんてするのかしら〜?」
「だってお前…男子に自分のパンツが見られてもいいのかよ?」
「いい訳ないでしょ?見た奴の金玉全部破壊してやるわよ」
「そう言うんだったら冷凪も少しは気をつけろよ?男子なんていつ女子のスカートの中を見てるかなんて分からないぞ?」
「そうね。現に目の前の童貞はあたしが気づいていないことを良い事にガッツリ見ていたんだもんねぇ〜?」
「し、仕方ないだろ!?最初は全然気づいていなかったんだけどふと視線に入っちゃって…気がついたら見てたんだからさ…」
「あんたにはさらにバツとして他の女子のパンツを見ることを禁止にするわ。もし見てしまったら即座にあたしに報告して?そしたらあたしがその子にあんたがパンツを見ていたって報告してあげるから」
「どんな死刑宣告だお前!!俺に死ねって言いたいのか!!」
「そうね。その場で凍りついて女子から蔑んだ目で見られ絶望するあんたの顔を見るのがとっても楽しみだわ【ゾクゾクッ///】」
「そういえばこいつはこう言う人種なんだった…。でもそれなら俺が見てもわざわざ報告しなきゃ別に問題ないだろ?」
「もしそうなったらあんたが見てそうだなぁ〜?ってあたしが判断してその子に報告してやるわよ」
「冤罪で人を殺そうとするな!!分かったよ!お前以外の女子のパンツの中何て見ないからこれで良いだろ?つ〜かだったらお前のパンツを見せろ」
「因みにあたしのパンツを見た瞬間あんたの頭を床に踏み抜いてやるわよ【ゲシッ】」
「いでででででで!!!!!つ、潰れる潰れる!!は、離してください!!」
「あたしこの新発売の商品全部食べたいなぁ〜♡このクアトロチーズケーキも美味しそうだしフルーツたっぷりのミルフィーユもいいわねぇ♡」
「分かった分かった!買ってやるからこの足を退けてくれ!!」
「買って“やるから”?」
「是非買わさせてくださいお願いします!!!」
「ふふふ…!さ〜ってどうしましょうかね〜?」
「えっ……?」
「「!!??」」
「な、ななな…なに…してるん……ですか?」
突如この場にいない生徒の声が聞こえてきて風兎と冷凪は廊下の方を振り向くと二人と同じく教室に残っていた別のクラスの女子生徒が信じられないものを見たかのような視線を二人に向けていた
「ち、違うんだ!!これは別にそう言う事じゃなくて…!!」
「そ、そうなの!!あたし達はその…そう!ちょっとしたプロレスごっこを…」
「ひぅ…あぅ…そ、その!し、ししし失礼しましたあぁぁぁ!!!!!【ダダッ】」
幼稚園児や小学生ならともかく高校生にする言い訳には程遠いなんとも低レベルな言い訳をする二人に女子生徒は顔を真っ赤にしながら教室から走って逃げていった
「………………」
「………………」
「お、俺たちも帰るか…」
「えぇそうね…」
風兎も冷凪も何故だか落ち込んでしまいその日はクラウンピースに寄らず、真っ直ぐ各々の家へと帰宅したのだった
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