身体測定3
「…………」
「…………【パクパクパクパクゴクゴク ごっくん パクパクパクパク】」
身体測定が終了した昼休み、風兎と冷凪は屋上で昼食を摂っていた
ついに解禁を迎えた冷凪の食欲が爆発したのか冷凪は挨拶を丁寧にした後は持参したお弁当に一心不乱にむしゃぶりついたのだ
勿論…周囲に誰もいないことを確認した上でのことで、人がいようものなら即座に上品に平らげるのだが風兎しかいない屋上で我慢する必要などどこにもなかった
時折風兎のお弁当の唐揚げや海老フライを狙っている上に「何で差し出さないのよ?」
と言わんばかりの眼光が光っていた
「……【ギラリ】」
「弁当の箸で威嚇すんなよ怖いなもう。分かった分かった。くれてやるからそう睨みつけないでくれよ」
「分かればいいのよ【もぐもぐ ごっくん】流石おば様ね。絶妙な味付けだわ」
「母さんにこのこと話すと味付けがお前好みになるのが最近の悩みの種なんだよな…。この唐揚げも少しピリ辛になってるし…」
「アンタに食べさせる気がないんじゃない?」
「俺の弁当なのに?」
「あたしに食べさせるためなんだからあたしのお弁当でしょ?アンタのものはあたしのもの。あたしのものはあたしのものってことよ」
「どこのジャイアンだお前……【パクパクッ】」
「あ、アンタ無限ピーマン食べてんじゃないわよ!!それあたしのものよ!!」
「元から俺の弁当だわ!!メインディッシュ食われてまともなおかずはこれしかないんだよ!!つか俺の体重どうなったか知ってるか?」
「何よ。倍増してたの?だったらあたしがダイエットに協力してあげるわよ」
「どさくさに紛れて俺の弁当を横取りしようとすんな!!それと結果は逆なんだよ。体重去年と比べて4キロほど減ってたんだよ」
「あん!?喧嘩売ってんの?いいわよ買うわよ【スッ】」
「拳を握るな拳を!!大体俺の体重が減ったのもお前が原因なんだからな!?」
「何よ。変な言種つけないでくれる?」
「俺の食うもん大半を横取りしてるから俺の食う量が減ってるんだよ。それの積み重ねで結果が4キロ減なんだよ!筋肉付けたいから増えてて欲しかったのになぁ…」
「何アンタ増えてて欲しかったの?だったら今度からはあたしの食べるもの横取りしなさい。そうすればあたしは痩せてアンタは太るから一石二鳥じゃない」
「いや、その作戦には重大な欠点がある……」
「何よ?何が問題なのよ?」
「その作戦な?次の日にお前が作戦を忘れて俺がお前の食べ物を横取りするのをキレて失敗し、尚且つ俺の食べもんを横取りする」
「確かにそうなりそうね…。アンタ使えないわぁ……」
「俺は要望に応えようとしてるのにお前が忘れるからだろが!!……そういやお前はどうだったんだよ測定の結果は?」
「【ギロリ!】」
「あぁ…もうその表情から体重が増えたってことが分かるわ……。それでお前やけ食いしてたんだな…」
「表情だけであてられるのが腹たつわね…はぁ……あんなに頑張ったのにどうして増えてんのよ…」
「まぁ…こう言っても慰めにはならんかも知んないけど俺からしたら充分くらいお前は細いし軽いんだからあんまり気にしすぎんなよ?増えちゃって凹むんなら今日から食生活を気をつければ良いわけだし一人で運動するのが嫌なら俺もいくらでも付き合うしさ……」
「【スクッ…】午後の授業って自習だったわよね?」
「え?あ、あぁ…確か木村先生が急用で5限目は自習だな」
「そう。それならいいわ……【スッ】」
「ん?給水タンクがどうかしたのか?」
「【スッ】」
冷凪は制服のポケットから少し小さめの箱を取り出して風兎に見せた
太陽の光でよく文字は読めないがなんでもsagamiとか書かれているが…作者にもそのはこがなんの箱かは分からない
「お前正気か!?こんなところでおっ始められる訳ないだろ!!」
「さっき運動するならいくらでも付き合うって言ったわよね?」
「いや確かに言ったけどそれとこれとじゃ話が…」
「協力してくれないの?【ジッ】」
「うっ…!ずるいぞそんな風に頼んでくるなんて…」
「お願いよ風兎…」
「ぐっ……だぁもう!分かったよ!お前が満足するまで付き合ってやるから文句言うんじゃないぞ?」
「じゃあ逆に満足できなかったらいつまでも付き合いなさいよ…?」
その後冷凪の言う通り本当に冷凪が満足するまでイチャコラした
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