正夢になりやがった・・・・・・。
キーンコーンカンコーン、キーンコーンカンコン。
気がついたらこんな時間だった。
黒板の斜め右上を見ると学校と言えば誰しも思い浮かべるであろう丸い時計を見ると針は12時間10分を指していた。
昼は20分程過ぎてるみたいだ。
チャイムに関しては良く分からないけどまあいいか。
今日は弁当持ってきてないからな。どうしよう。
辺りを見回してみる。
・・・・・・
おい、誰も居ないんだけど?。
弁当のおかずを分けてもらうことは出来そうにない。
スマホで誰かに頼むのも一つの手段ではあるんだけどもそんな気は起きなかった。
居ないのは仕方ないからなー。購買に行く?。行かない?。
あんまり考えてても時間が過ぎてくだけだから早く決めるとしよう。
さーてどうしようか。行こうかなー購買に。
まあ、腹が減ってて腹が鳴るのは嫌だし、購買に行くとしよう。さーて財布、財布っと。
うーーーん何処なのだろうか。
あるとしたら鞄、机、ロッカーの3つの中の何処か。
一番ありそうなのは鞄で一番なさそうなのが机。
机にあって分からないってのは今座ってることも含めて鈍感過ぎると言わざるを得ないだろうな。
さーて何処から探すかな。
第一候補は鞄かな。一番あり得るから。
・・・・・・
よし到着。ビーッという音をさせながら鞄を勢い良く開けていく。
まず最初に目に入ったのは弁当だった。
ん?
・・・・・・
あるじゃねーかー!!!。
嫌、別にいいんだけども何故あるのだろうか。
財布より先に弁当を見つけたぞ???。
家出た時はあった覚えが一切ない!!!。
父は今日も忙しいらしく先に出てるし、母は専業主婦なので家にはいたから有り得なくない。
忙しく出てきたから入ってるのに気がついてなかった可能性も大いにある。
スマホのロックを慣れた手つきで簡単に解除して開く。
アイコンを押してレリンの通知を確認してみる。
まあ来てたらいいなと思いながら母のラインのアイコンを見つけ、メッセージを見る。残念?ながら来てはないらしい。
なら多分だが、母の可能性は消えた。
いやいやいや待ってくれよ。
じゃあ誰がこれ(弁当)を入れたんだろ?。
怖すぎる。玲夏ならありがたい限りだが。
だとしても誰かに伝えるか俺に直接持ってく言うと思うけども。
寝ていたことを考えると気を使った可能性もある。
ならレリンにメッセージがあるかもとも思うがさっき確認した時は誰のメッセージも見当たらなかった。否、見つけられなかった。
食べ、飲み込むと寝てしまう薬(所謂睡眠薬の類い)が仕込まれてたりして今起きたということではない思いたい。
睡眠薬入りかの何かで寝かされたのかはさておくとしてもだれが弁当を持ってきて鞄に入れたのかということには代わりはない。
覚えてるのは朝芽衣先輩にぶつかってから教室まで来は来た。
そこから2限目の半分位までは起きていた。
そしてその時間から今さっきまで寝ていたこと。
だから授業終わりの合間の10分休みに入れたのかあるいは昼休みの最初の20分に入れたのかどっちではあるのは確実だ。
んーレリンで聞くか?。
弁当を置いてった本人がこれからメッセージを送る何人かの中に居たとして素直に置いたことを言うかどうか別に分かりはしないだろう。
手作りかどうかで誰なのかは変わって来るし、
考えるより早く送った方が良さそうだ。
冷凍かどうかで誰なのかも変わってくる。
補足すると別にどっちが良いとかは思ってはいない。
さーて、誰だ結局?。
よし、レリンで聞くことにするか。
でも誰に聞くべきかなー?
廊下側に珠緒が居るなー。
「タマー」
「どしたのー?クー?」
なんか分からんが違う気がしないでも?
「嫌、やっぱりなんでもないや」
「あーそうなの?」
「嫌ー、珠緒は弁当作らなそうだなと思っ
て。」
「うわー失礼、確かに作らないけど」
「うん、ならやっぱ違うわ」
「分かんないけどクーが大丈夫そうならいいや」
「じゃーな」
「じゃーねクー」
珠緒は可能性はあった訳だけど流石にいつも弁当作らない人は除外で良さそうな気がするし多男も違うか
「おーい久遠君?。」
ん、誰か呼んでる?
「おーい久遠君?」
ん?
「久遠君ってばー。」
なんか肩に当たる感覚があるぞ?
「久遠くーん。」
「呼ばれてるっぽい?」
「くーおーんー。」
「うわ!。」
「さっきから呼んでるのに驚かないでよ久遠君。」
「嫌、顔の近さなんですけど芽衣先輩。」
「さっきから呼んでるのに返事がないから必然的に・・・・・・ね。」
「ちょっと考え事しててですね。」
「私の事はかしら?」
「さ、さあ?どうですかね?」
「私の話し聞くになったかしら?」
「いや、顔近いんですけど」
何故もう少しでキスできる距離なんだろうか??
「良く見てくれてもいいのよ」
「ならお言葉に甘えて」
*****
「良いとは言ったけど、どれだけ見てるつもりなのかしら。」
「今の所は10分ですけど?」
「もうそろそろいいかしら。」
面白いので敢えて無言を貫くとしよう。
「もう15分は見てるようだけどまだ駄目かしら?。」
「許可もらったんで嫌と言われるまで見てようかと。」
「もう許してはくれないかしら?。」
「で、何用だったんです?。」
「急に冷静にならないでくれるかしら?。」
「用事があるんじゃないんですか?。」
「そうだったわね。」
あれ?何かデシャブがするのは何故だろう。
「なんか顔が怖い気がしますよ。」
「そんなことよりどんな話なら嬉しいのかしら?」
「悪い話じゃないならなんでもいいんですけど」
「3つ選択肢をあげる」
「3つですか」
「そう、3つよ」
「一が告白、二が買い物、三の生徒会についてこの三つのどれかの話なんだけどね」
「生徒会の話ならいいんですけどね」
「告白という選択はないのかしら」
「結果は何なんですか?」
「正解は、一の告白よ。」
言う前から決まってたかのような速さだな。
あれ?またデジャブが。
「告白ですか?」
「そう、私は貴方のことが好きよ。」
憧れとしてか、人としてなのかなんだろうか?
性格についてだろうか、恋の好きなのだろうか?そんなことを冷静に考えた結果、出た言葉と言うと・・・・・・。
「どういう種類の好きですか?」
告白してきた人に言うべき言葉ではないことは分かっているが、言ってしまったのはどうしようもないな。
どう先輩は返してくるだろうか。
あれ?
「どういう好きって、キスしたいとかの好きよ。」
「一応確認ですけど、人として好きでなく異性としてですよね?」
照れ隠しではなく、単なる興味本位としてのことにしておいてくれ。
あれ?おかしいこれ夢と一緒では?。
「そう私、久遠君に恋してるのよ」
「理由、お聞きしてもいいですか」
「自分の魅力に、気付いてないのね。」
「よく分かりませんね」
「自分じゃ分かりにくいから仕方ないんじゃないのかしら?」
「そうですかね?」
「私、久遠君の噂は入学式の前から知っていたの。」
「それは、ありがとうございます」
「実際に会ったら、噂以上に格好良くて惚ほれたのよ。」
「そんなこありましっけ?」
「あら知らないかもだけど、久遠君中学校卒業後に歴代最優秀の生徒長としての噂が幾つもあるのよ?」
「俺には初耳ですよ。」
「その話関連以外で出すとしても、沢山出るけど久遠君どうする?」
「多過ぎ無い程度なら、幾らでもいいですよ。」
(あんまり出ないなら、本気で好きではない訳だから試してみよう。)
あれこれもだな?
「そんなこと言うと100個とか出すわよ。」
(芽衣先輩本当に、そんなに出せるんだろうか?)
「100は多いんで、5個位絞っていただけませんか。」
「100個じゃ、ダメかしら。」
「ダメです、100個は流石に時間が掛かり過ぎます。」
「5個に減らすのね、まあいいけどね。」
「1つ目は性格、2つ目は外見よ。」
「3つ目は見た目、4つ目は気配り上手な所ね。」
「5つ目は何事にもすぐ行動出来ることかしら。」
「何故、この5つですか。」
「好きなの5個出すってことですぐ浮かんだのを出したのよ。」
「他に上げてと言われたら、何を言います?。」
「知りたいの?」
「そうですね、知りたいです。」
「今出すよりも次の時あれば出したいから、今さっき5つ答えたやつを解説したいのだけどダメ?」
「絶対恥ずかしいので、勘弁して下さい。」
「ダメなの?」
(上目遣いやめてもらえますかね?。)
「ダメです」
「どう・・・しても?」
「お願いですから、勘弁して下さい。」
「そういうこと言われると、解説したい。」
「ドSでしたっけ、芽衣先輩。」
「そんなことはないけど?」
「反応見て楽しんでますよね。」
「どう思う?」
「ノーコメントで。」
「確かに、楽しんでるけどね。」
(白状したよ、やっぱりじゃん。)
いや待てくれ。
―――――――――――
これは正夢ってやつじゃないだろか?
もしくはまた夢を見てるのだろうか?
待ってくれよ芽衣先輩は俺の事は嫌いじゃなかったのか?
「久遠くん」
本人が言ってるから本当に好きだとはいえ俺だよね?
何かのドッキリ?告白は嬉しいけど。
「久遠くーん」
まぁでも芽衣先輩はそんな事しないだろうという確信を持っている?。
「久遠くーん」
あれ、てことは本当なんだよね?。
「ねえ久遠君」
どうしよう?まだ好きな人なんて概念が分かんないよ。
「ねえ久遠くんたらー」
俺、どうしたら良いんだろう?。
「久遠くーん私返事聞いてないのだけれどおーい」
一旦目を開けて考えるのを止めるか。
「久遠くーんまだかしら?」
「うわ!」
え?いつの間に?
「え?本当に少し前から聞こえてなかったの?」
「すいません考えてました」
「そんなに私のこと考えてくれるなんて嬉しいわ」
「そりゃ告白されてるんですから当然ですよ。」
「え?そ、そうよね」
「いや、何で照れるんですか?」
「そりゃ初告白だもの」
ゴツン
え?何音だろう俺が石にぶつかったのかと足元を確認する。
「キャーーー」
この悲鳴って事は芽衣先輩に違いない。助けなきゃ。
俺は気がつけば走っていた。
チュッ
あれ、何か唇に柔らかい感覚が?。
これってもしかして?
あ、離れていく。
「キャー」
俺はまた悲鳴を聞き身体を起こした。
見えて来たのはそそくさと帰る芽衣先輩の姿だった。
俺はどうしたらいいんだろう。




