何故だろうか嫌な予感がするんだが
まあ、あの惨状はちゃんと片付けました。
であのやり取りで以外と時間を取られた。
身支度を整えたっと。さて学校に行くか。
一応時刻を携帯で確認する。
8時45分だったり
「行ってきます。」
「行ってらっしゃい。」
いつもの見慣れたビルが沢山ある町並みを歩いて行く。
何故だろうか凄く嫌な予感がする。
正夢になる気がしてならない。
足音がどんどんと近付いてきている。まあ俺に用事があるとは限らないんだけども。
走ってるみたいだ。
「おーい久遠。」
あー俺に用事みたいだわ。
まだ少し声は遠そうだ。
「おーい。」
近付いてきてるなー。
「おーい久遠。」
気がついたら近くに居た。
「晶斗結局宿題終わったのか?」
「あー!」
こいつやってないな?
「やったけどないけどさ?」
絶対終わってねえな。
こいつは鬼龍晶斗、黒髪に一本長めの赤メッシュが前髪の真ん中位に入っている。日本人特有の顔立ちをしていてカッコイイより、身長は平均より高めで細めのやつだ。
「まあそんなことは置こうぜ久遠。」
置いても良くない。
「結局終わった訳じゃなさそう。」
そう言って晶斗の方を向くと絶望したような顔をしていた。
「もうちょっとで終わることで寝たのさ。」
「で、もうちょっとってページ合計どの位だよ晶斗。」
「・・・・・・えっと50ページ。」
ちょっと、とはなんだっけ
「で、教科別で言うと何ページずつ」
「全教科10ページずつだけど?」
は、なんだって言った?
「何でもっと効率的に終わらせてないんだよ。」
余裕持って2時間あれば終わる。
「嫌、あの後結局またさぼったってことさ。」
おい。
「最悪、それ徹夜だよな。」
「徹夜で終わらせるつもりだったのさ!。」
多分それでも終わってないだろう。
「で、写すってことでいいのか」
よろしくお願いします。
「そうだな!。」
「本当に計画性ないよな晶斗。」
「興味ないことあんまりしたくないからさー。」
言いたいことは分からないでもないけど。
「だとしてもやらないと後、後面倒だぞ。」
「まあやらないいけないやつはやるけどさー。」
興味無いことは基本どうでもいいさって思う。
「大きな音で起きたことあるか晶斗。」
え?漫画みたいなことがさー起きてる。
「久遠それってどんな音だったのさ。」
寝起きには聞きたくない音だな。
「ドン、ドンって音で起きたことあるか?」
それ何の音なのさ。
「久遠、それ壁ドンだったりする」
起きるレベルだとしたらドンでなくドーンの方だよ。
「まだ台パンなら分かるが壁ドンはあり得んだろ」
久遠の話聞いてたら俺が曲がり角の所の壁にドーンとなる所だった危な。
「それ以前に壁ドンで起きるってどんだけだよ。」
「あるかも知れないしさ。」
ねえよ。
「あってたまるかよ。」
「あってもいいのにさ。」
バカか。
「で、結局それはどんな音さ。」
嫌な音かな。
「カレーの隠し味のチョコを砕いてる音だった。」
は?
「何でなのさ。」
さあ知らん教えてくれ
「久遠それはさ手で砕くのじゃ駄目なのか」
俺に聞かれても分かんねーよ
「さあな。」
それ威力凄過ぎさ。
「それってさ鋭利な欠片あるよな。」
痛っ。
「どうした!久遠。」
「気にしてなくて電柱に足ぶつけた。」
学校まで後、半分位だな。
「続き教えてくれよ。
唐突な痛みで忘れた。
「すまんどこからだっけ。」
「鋭利な欠片の所から。」
あれは痛そうだったな。
「チョコが大量に砕け散ってた訳だ。」
うわ、絶対にさ痛そう。
「その後どうなったのさ。」
「父が降りて来て珈琲入れようとしたら。」
嫌、そこで止めるなって。
「したらどうしたのさ。」
「何も気がついてなくて足の裏に刺さってた。」
うわ、それはさー痛いだろ。
「それはさ可哀想。」
あれは本当に可哀想だったよ。
「その時さ、刺さってお父さんどんな顔してた?。」
「当たり前だがスゲー痛そうな顔してた。」
俺もあんなに鋭利なやつ踏みたくねえな。
「可哀想だが想像するとさ笑えてくるなー。」
そりゃそうよなー笑いこらえるのが大変だった。
「確かに泣きそうになったわ。」
ま、後片付けを全員でしたんだけど無事に手に皆刺さった。
遠目に見ていたよりも尖ってたー。血が出たわ。
寝起きでチョコの欠片の片付けするなんてだれが思うよ。
思わないし、思いたくないよな。
「久遠、その手はさーどうしたんだよ。」
「同じく欠片関連。」
「え、それさ、片付けの時に久遠も足で踏んだのか」
しかも手の話をしておいて何故そっちのこと言ってんだよ全然話変わってるぞ。
「足は大丈夫なんだが、手のこと聞きたかったんじゃないのかよ。」
「うっかりをさーしてたわ。」
どうしてそんな変えれるんだよ話をー。
「で、その手はさーどうしたんだよ。」
欠片が・・・・・・なんだよな。
「欠片の片付けをしてて刺した。」
「もっと安全に配慮をさしようぜ」
「一応ゴム手袋しながら片付けしてたんだが貫通しやがったんだよ。」
「めっちゃさそれ尖ってるじゃん。」
「鋭利だったし、血も出たわ。」
「それさ痛いだろ。」
当たり前だよ。
「まだ触ると少しと痛む。」
絆創膏を貼ってる右手に触れられた感覚があった。
「おい、こら触んな。」
「嫌、触れってことかと。」
「な訳ねえだろが。」
もう少しで校門だなー。
ドン。
痛っ!。
何か、誰かに当たったな。
人が居ると思う方向を見る。
「うわっ!」
「うわっ!」
・・・・・・もう少しでキスしてしまう程の距離に芽衣先輩の顔があった。
声を掛けようにも動悸を抑えてからじゃないとな。
5分程が経った。
俺は落ち着いたが芽衣先輩はどうだろうか。声掛けてみよう。
「芽衣先輩怪我してないですか?。」
「ええ一応大丈夫そうよ。」
怪我させてなくて良かったぁー。
「なら良かったです。」
「久遠君も大丈夫そうね。」
「はい、大丈夫です。」
「なら、良かった。」
キーンコン、カーンコン、キンコン、カンコン。
8時50分を、知らせるチャイムがなった。
「おい、久遠急ぐぞー。」
やべ、存在を少し忘れてた。
「ちょ、待てー晶斗。」
俺も急いで後を追う。