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第二の夢

「おい起きろ久遠!起きろ~。」



俺を呼んでる奴は誰なんだろうかー?眠いんだけど。


「ちょっと起きてってば1時間も起こしてるんだけどー。」


嫌、絶対そんなに経ってないだろうよ。


「ちょっとー久遠の、愛しの愛しの人が起こしに来たよー。」



残念、悲しいことに今俺にはそんな奴は居ない。



「ちょっと起きてってば、泣くぞ久遠ー!」



本当には、泣かないだろ?冗談止めてくれよ。



というか、彼女が居なくて俺が泣きそう。




「おーい、起きないとキスするよ!」




ん?こいつ俺を寝かせる気、ないの?



「本当にするよ?」



おい、ちょっと待て本当にする気なのか。



「ねえ本当にするよ、久遠。」



(それ以前に、誰なんだこいつ。)




「ねえ、本当にするよー?」




(まあ俺を起こす為の策略なんだろう)。



「おーい、呼んでるんだけど?」



起きる以外の選択肢与えてくれないだろうのか、まあしょうがない起きるか。



「んー、おはよう。」



「おはよう、久遠。」




起きて話してみると分かった、こいつ沙耶(さや)だ。

沙耶は青髪でボブ、顔は整っていて可愛いって言えるのだろう。そして、身長は女性にしては高く細くてよくモテそうで羨ましい。




(俺はモテたいけど、モテたことがないわ!!!。)


「で沙耶お前、なんで居るの?」



「え?起こしに、きたんだけど。」



「眠い状態で聞いてたけど、キスしようとしてたろ。」



「きこえてたんだー。別に、本当にはしようとしてないよ。」



「起こそうとしてたとしても、キスを安売りするなよ」



「安売りをしてる覚え、ないよ」



「ならば、覚えてくれ。」



「覚えておくよ~。」



「絶対、覚えてないやつだろ。」



「そんなことは、ないよー別に。」



「起きたけど、何のようだっけ?」



「今日学校だからさ、起こしにきたんだけど。」



「頼んでないけど、別に。」



「頼まれてないけど来た。」



「別に、要らないが。」



「本当に?」



「要らねえよ。」



「学校行くよー、もう10時だよ。」



今日は日曜日だった覚えが、あるんだけど!!!




(携帯を確認して見ると、やはり日曜日だった。)




「今日、何曜日か知ってる?」




「え?、今日月曜日でしょ。」




(今日は日曜日だ、沙耶全然違います。ドヤってますが間違え過ぎてる。もう少し頑張れるような気がするがね?)



「確認してみ?」



「間違ってる、とでも思ってるの?」



「もちろん、思ってる。」



「ひどいなー、後悔しても知らないからね。」




「しないわ、別に。」




(だってさっき、日曜日なの確認してる。これで違ったら、俺の携帯が壊れてることになる訳だ。)



「ねえ、久遠日曜日だよ。」



「別に俺は、平日とは言ってないんだけど。」



「先に言ってよ。」



「沙耶が勝手に勘違いして、起こしに来たんだろ。」



(ひど)い言われようなんだけど。」



「よく言うよ、1日も違うんだぞ。」



「1日なんてまあ、誤差でしょ。」



「誤差にはできないな、流石に。」



「そんなことはないでしょ。」



「1日あれば、やれること沢山あるぞ。」



「そう言われれば、そうかも。」



(沙耶は本当にちょろいな、面白いからいいけど。)



(まあ、言わずにおくとするかな。)



「それで話しを戻すけども、10時って言ったな。」



「言ったけど何か、問題でもあるの?」



「問題しか、ないんだが。」



「問題って何?」



なんで分からないんだ、分からないふりだよなぁ?

まあ分かってるよね?



「沙耶お前さ、平日10時なら何してるよ。」


「そんなの当たり前じゃん、学校だよ。」




「そりゃそうだよなぁ、学校だよな。」




「それが、どうしたの?」



「遅刻なんだよ。」



「あれ?、言われてみたら平日なら私も遅刻じゃん。」




「そうだな、遅刻だよなー。」




「起こし始めたの、一時間前だよ。」




(嫌、その時間でも学校に居ないといけない時間だから遅刻なんだよ、分かってますかね沙耶さん?)



「どのみち10時だから、遅刻なんだよ。」



「本当に、遅刻だねー久遠。」



「何を呑気(のんき)に言ってるのかな、沙耶さん?。」



「べ、別に呑気じゃないんだからね。」



「お前なんで、ツンデレ化してるの?」



「なんとなく?」



(なんとなくで性格変えるの、止めような。)



「性格変えるの、楽しいよね?」



(知らねえよ。)



「変な楽しみ方するなよ。」



久遠誉()めてくれてありがとう。」



「別に誉めてないが?」




「誉めてくれていいよー。」




「沙耶お前、性格はいいよな」



「ありがとう嬉しい。」




(なんだ、沙耶が突然可愛いく見えるぞこれは幻覚だろうか?満面の笑みだからだろうか?。)




(って言うか沙耶はやっぱりちょろいな。)



「私、すでに遅刻してる時間に来たとは思ってなかったんだけど。」



(なんでなのか分からないが、平日なら学校遅刻になるけど行っとこうな。)



「沙耶さんよ、時間を見てから家を出てきたか?」



「だって、分かってたら久遠家来ないけど???」



「何故、疑問系なんだ。」



「特に、理由はないけど。」




(理由あっても良かったんだけどね、別に?)



 

「別に、起こしに来たの一回目でもないよな。」



「まあ、そうだね3回はあるよ。」




「いや別に、そう言うことが言いたいではなくてねー。当たり前のように家来るの、止めてもらっていいかな?」




「起こしに来たのにー、酷い言われようだな~久遠。」



「別に、起こしに来てくれとは言ってないんだけど?」



「人が好意で起こしに来てるのに、久遠酷いよー。」



「沙耶、俺は頼んだ覚えないぞ」



「別に頼まれた覚えないよ?」




(こいつ、デコピンしたろか。)




(今日休みだから良いけど平日なら遅刻なの忘れてないよね君?)



「で、休みなんだがどうするよ沙耶。」




「ん~どうしよう、交際しよ???」




「は?お前、何言ってんの?」



「私、なんか変なこと言ってたーかな。」




「交際しようって、言われてたんだけどもー。」




「あれ?そんなこと言った?」



「ああ、言ってたぞ。」



「聞かなかったことに、してもらえない?」



(嫌、聞いてしまったから無理だな。)



「忘れるんだ~、久遠、今すぐーーー。」



「嫌、忘れないね。」 




「忘れろ~、忘れろ~。」




「呪文かな?」



「そう、忘れる呪文。」



「残念ながら、効かなったようだ。」



「久遠、そこは効いてくれていいんだよ~」



「無理かな一、一度聞いたこと忘れないからな。」



「久遠って、無駄!!!に覚えがいいよね。」



(そんなことないんですけどね、無駄じゃないから、無駄じゃ。)




「無駄とか言うの、止めろよ。」




「無駄じゃん。」



「無駄じゃないわ。」



「そうかな~。」



「誤魔化そうとしても、無理だけど?」




「じゃあ、言うけど付き合って。」




(は?沙耶さん何をいってるんですかね?)



「冗談、ですかね?」



「別に~、久遠のこと好きだよ。」



「どう言う、意味なんだか。」




「そっか久遠は愛を疑うのか、酷いな。」



「沙耶と知り合ってから、一ヶ月も経ってないんだよ。そうじゃなきゃ信じれたかも知れないが。」



「愛は時間や関係性では図れないよ~。」



「知らないんだー久遠はー子供だもんねー。」



「沙耶、1ヶ月で何を知ってるつもりなんだよお前、名言みたく言うの止めてくれる???。」




「で、どういう好きなの?」




「初めて会った訳じゃないの、知ってる?」




(嫌、文脈おかしいぞ?。まあいいけど。)



「会った覚えないな忘れてるだけの可能性はなきにしもあらずではあるんだけど。」



「そっか、久遠は覚えてないか......。」



「いつ会ったよ?」




「5歳位の頃・・・・・・。




「あれは、私がスイミング帰りの時だったんけど。」




「ほうほう、それで?」



「木に登りたくなって、高い所に行ってから疲れと陽気が合わさって寝ちゃった。」



「なるほど、その時に出会った訳かー、それで・・・・・・俺が起こした?」



「全然違う。でもそうだねーその時が初めましてだった訳だよ。」



「それで、俺その後どうしたの?」



「私を下ろしてから、直ぐ去って行った。」




「で、どうして好きになったんだよ。失礼ではあるがそんな気配がする話では無いかなと思ってしまうんだけどもー。本当にはどうなんだ?」

「言わなきゃ、ダメ?」




「ダメに決まってるだろ?」

「拒否権は?」

「あるとでも?」




「あってもいいよ」




上目遣いで言われても今回の場合は・・・・・・な訳なんだが。



「残念ながら、ないかな。」




「あ、星!!!。」

(嫌、見えないでしょ?)



「あ、今度は雲!!!。」

雲はいつでもあるぞ?。



「どうしてもダメ???」




また上目遣いで言ってきた。懲りないな。まあ、少し心が動かなかった訳でもないけども。



それからまた・・・・・・。



10分程経った。




「嫌、言わないのか???」




「言えばいいんでしょ、言えばー。私だって恥ずかしいだからねー。」



嫌、どうしても嫌なら言わなくてもいいんだよ?と、

思いながらも俺は・・・・・・。



「お?なんだろうなぁ???。」



「身を挺して助けてもらった時に、格好良く見えてキュンとした感じかな。」




え?、俺そんな事したの?。一切覚えがない上に、ナチュラルに格好いいことしてるじゃん。

(俺が聞いたが、なんか恥ずかしくなってきたな。)



「あのさ、久遠なんか言ってもらえる?」



俺が20分程黙っていると早くなんか言えと目で訴えてくる。



「あー悪い、恥ずかしくなってきてさ。」



「止めてもらえる?こっちまで恥ずかしくなってくるじゃんかー。」

(ヤバい、気まずいよーどうしよう。?)



「悪いな、空気悪くして、まあそういうことだったのか。」



「そういうことだったん、ですよ!!!。」



(何故に沙耶はここでドヤ顔出来るんだか、恥ずかしくはないのかな?)



「ねえまた喋らなくなるじゃん、おーい久遠ー。」




なんか聞こえくるなー・・・・・・。




「悪い、ちょっとぼーっとしてたかもしれない~。」

「久遠、具合でも悪い?」

「最低でも、人に心配されるほど表には出さないから大丈夫だよ。」



「確かに久遠なら、そうだよね。」



(本当にチョロいなそんな訳ないだろ普通の人と同じだよ!!!多分、知らんけど。)



「沙耶、本当にチョロいな、そしてー俺はそんな訳ないだろ!。」



「私、チョロくないし。」



(十分チョロいし、沙耶がチョロくないなら誰がチョロいんですかねって位ですがね?。)



「よく、言うよ久遠だって十分チョロい癖にー。」



(だから、チョロくないし何を知ってると言うんでしょうね?。)




(今さらだがこれは夢なのか現実なのかどちらなのだろか。)




「おーいお兄、起きてー!!!。」



(誰が俺を呼んでるんだ?なんか聞こえるけど。)



「お兄ーってば、もうお昼だよ。」

(あれ、今は10時位じゃないのか?)

「ご飯、今日カツ丼だよ。」

(ん?沙耶は居ないだろうか?)



「お兄いい加減、起きてよ。昼だってー。」



(昼って言ってるってことはあれは夢だったのかな?)



「お兄、早く起きて!」



「ん~、おはよう玲夏(れいか)。」

「遅いよ、お兄もう昼だって言ったでしょ!」



「あれ、沙耶は?」



「何言ってんの、沙耶さんは居ないよ。」



(となると夢だった訳かー、嫌ーに現実的だったな。)



「お兄、朝ご飯食べに来たっけ?。」



「いや、食べてないかな。」



「ちゃんと食べなよ、お兄。」



「うん、食べるようにするわ。」



「それで、よし。」



(すごい上からだなーまあいいけど。)



「まあそんなことより、顔洗ってきなよお兄。」



「そうだな、顔洗ってくるわ。」



「行ってらっしゃい。」



(あれが夢で良かった、そうじゃなければあのまま気まずいままだったから。)

(次は変な夢じゃないよな?)



え?。夢だよね・・・・・・?



少なくとも俺は、そう信じたい。

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