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童話の世界に紛れ、チェシャ猫の役割を与えられた少年、異世界に転生して再びアリスと出会う

作者:楓原 こうた
鷺森綾人はチェシャ猫である。
迷い込んだ少女に助言をし、他人を不幸へと導き悦に浸り、笑みを浮かべる。

そんな少年。不思議の国のアリスという童話に紛れ込みチェシャ猫の役割を与えられた男。
綾人の側にはいつも一人の少女がいた。

同じく童話に迷い込み、数多の苦難をその機転で解決してきた女の子、アリス。
ふとしたきっかけで出会い、共に過ごし、チェシャ猫は少女の願いを叶える為に守り導いてきた。

だが、寸前というところで少女は命を落とす。

血で汚れ冷たくなった少女の体。
チェシャ猫は少女の亡き骸を抱えながら笑いながら泣いた。

そして、自らもその命を絶った────筈なのだが、

「……あれ? 俺は————誰だ?」

綾人は、再び目を覚ました。
体も顔立ちも違う。綾人とは別の記憶が頭の中に混入しており、綾人は新しい体と記憶を保有してしまう。

そのおかげもあってか、自分が今何処にいて、己は誰なのかを理解できた。
別の異世界。
そこに、綾人は転生してしまったのだ。

始めこそ、想い人が亡くなってしまった事実に再び涙を流すが、別の記憶が上手く抑制してくれ、どうにか落ち着く。
そして、綾人は少年の体のまま、亡き想い人の残した言葉の通り、第二の人生を歩む事を決めた。

だが、どうやら綾人が宿った少年はスラムで貧しく必死に生きていた人間のようで、悲しい事に無一文。
どうしたものかと悩んでいると、偶然見知らぬ誰かの誘拐現場に遭遇してしまう。

「助けてくれてありがとう! 私、アリス・チェカルディって言います!」

そして、助けた少女は……何故か亡き想い人とそっくりだったのだ。
容姿も声も名前も口調も性格も————その全てが不思議の国のアリスと似ている……まるで、生き写しのようだった。

しかし、感傷に浸る間もなく抵抗する綾人はアリスに拉致され、そのまま『専属護衛』の仕事を与えられる事になった。
だが、綾人はそれを拒まず、前世では失ってしまった……アリスを守り通すという事を、再び決意し、綾人という名前ではなく『チェシャ』として、過ごしていくのであった。

それでも、綾人の決意を崩さんとする者が現れる。
綾人と同じ童話の世界からの転生者が、再び自在作家《ストーリー・テラー》を求めてアリスを狙う————

「さぁ、童話の続きを始めよう。チェシャ猫は、アリスを導く為に存在する」
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