どうやら異世界では昔同郷の人が召喚されていたらしい。シャディちゃんのクッキーを添えて。
第6話更新です!
宿屋の女の子の名前がついに出てきます…。
チュンチュンチュンチュン…
朝です。
清々しい朝です。
どうも、異世界生活二日目に突入したものです。
という訳でさっさと身支度を整えて朝御飯を食べて歯を磨いて…ギルドに行きましょう。
今日の朝はなんでしょうか。
「おはようですよ、今日の朝はパンとポトフですよ。」
「おはようございます、いい匂いですね。」
昨日と同じ席に座るとすぐに食事が目の前に置かれる。
パンは固そうな黒パン。ポトフにはお肉とテソテソ草が入っている。
パンをスープに浸して食べるパターンかな?
黒パンを手で千切るとやっぱり硬い。
ポトフに付けて食べてみるけど味が薄い。
ポトフ自体も薄目の味付けみたいで朝イチで食べるには結構良さそうな感じがする。
日本生まれ日本育ちとしてはお米が食べたい感じです。
でも異世界もので良くある食事が不味い!って訳じゃないのは本当にありがたい。
味付けが薄いのは調味料が出回っていないからか、それともこの村が調味料を買っていないだけなのか。
でも塩と砂糖はあるっぽいしな…このポトフもうすーくコンソメみたいな味もするし。
もしかして昔にも異世界に来た人がいたパターンなのかなぁ。
うん、お腹いっぱい。
「御馳走様でした。」
ギルドに行こう。
何をするにもお金がないとどうにもいかないし。お金を稼いで別の町に移動して今後のことを考えないと。
といっても私はサバゲーに少し参加したことがあるくらいで戦闘の心得はないし…。
冒険者になるには武器はないとだよね…。
銃を撃つにもこの体だと本物の銃をもったら反動で肩外れそうだし…。
昔ニュースで見たけどアレはいたそうだった。
「弓か何か、買おうかな…」
弓なら昔やってたことあるし…某有名なモンスターハンティングなゲームもしてたしボウガンとかも練習すればきっと行けるよね!
…ダメだったら仲間を見つけないとだな。
あ、ギルドに到着。
「お邪魔します。」
重い扉を開けると中には既にリシェトリーチェさんが待っていた。
「お、来たね。登録証と地図を用意したよ。」
「おはようございます、ありがとうございます。」
おー!登録証格好いい!どんなものかなって思ってたけどギルドの旗と同じ紋章が柄に彫られた短剣何だね。
武器にもなるし格好いいし!
凄く冒険者っぽくて最高だよー!!
地図も結構しっかり書いてある。
今いる国と村に赤丸で印がついてる。とてもありがたいです。
「町のギルドでその短剣を出せばギルドカードを作ってもらえるから失くさないように仕舞っときな。これから簡単な依頼をいくつか教えて上げるから好きなのを選んで行くといいよ。」
「はい、よろしくお願いします。」
今日も今日とてクールなリシェトリーチェさんはいくつかの依頼を指差すと奥の部屋に帰っていった。
リシェトリーチェさんが指定した依頼は薬草採取等を中心とした簡単な依頼で確かに私でも確実にやれるものばかりだ。
「森での薬草採取、村の家屋で草むしり、兵士さんたちの武器磨き…回復ポーションの材料探し、ねぇ。」
これなら一週間あればきっと全部終わるだろう。今日は草むしりをしに行こう。
「この依頼を受けたいです」
「はい、依頼者さんの家までの地図をお渡ししますね。気を付けていってらっしゃい。」
依頼者さん家についたけど入らなくてもわかる。凄い生えてる。生い茂ってる。
「すみませーん、草むしりに来ました。どなたかいらっしゃいますか?」
「おやおや、依頼を受けてくれたのかい?ありがとうねぇ。早速で悪いけどよろしく頼むわ。」
「はい、お任せください。」
草むしりは得意だから任せてねおばあちゃん!
年を取るとしゃがむのも辛くなるからしばらくはむしらなくてもいいくらいに綺麗にするよ!!
ついでに雑草に鑑定使ってレベル上げもするぞー!
「鑑定…鑑定…鑑定…草をまとめて…鑑定…」
ータンポポ
良く生えてる………食べられる……綿毛……
ーシロメツクサ
……小さな…………幸運………食べられない………
ーボンド草
加工…………強い接着力………食べられない…
と、こんな感じで鑑定しつつ草むしりを五時間ほどぶっ通しでやってたら鑑定のレベルが8まで上がった。
前より随分情報が出てくるようになったみたい。でも食べられるかどうかは全部に出てくるんだね。
流石に…草をむしって食べたりはしないよ…多分。
雑草も八割は無くなったし進みとしては結構いいかも。多分もうすぐおやつ時かな?
「あらまあ、こんなに綺麗になって…随分頑張ってくれたのね。一旦休憩にしましょう。」
「はい、この草を纏めたら休憩させていただきます。」
作業を終えて依頼者さん…(ミミさんというらしい)が用意してくれたお茶とクルミのクッキーを食べていると雨が降ってきた。
まだ小雨だけど本降りになる前に終わらせようと思って草むしりを再開するとミミさんが腕を巻くって外に出てきた。
「小さな冒険者さん、私も手伝うわ。あと少しだもの。一緒に終わらせてしまいましょう」
確かにあと少しだから二人でやった方が早いのかな?ミミさんはしゃがむのはキツそうだしむしるのは私がやってむしった草を纏めてもらうことにしよう。草むしりは前の世界にいたころは結構辛かったけど若返ったせいかかなり楽だよ…ありがとう神様…。
一時間ほど作業をしたら庭は一面綺麗になって草も纏めて寄せたから随分とよくなった。ミミさんも喜んでくれたので頑張った甲斐がありました。依頼達成のサインをもらってギルドに帰ろう。
ギルドで受付嬢さんにサインを渡すと報酬として銀貨を三枚もらえた。異世界で初めて自分で稼いだお金…何だか満足感が凄いな。
明日は薬草採取とポーションの材料集めをしよう。森付近で採れるらしいから頑張ればどっちも達成できるはず。草むしりの依頼が今日一日で終わったのもよかった。
「ふいー、いい汗かいたな。お宿に戻る前に井戸のところで軽く汗を流そ。」
井戸は宿の手前にあるから近いし。早くお金稼いでお風呂買いたい。全身綺麗にしたい。水の魔法とか使えるようにならないかな…まだ無理か…。そこら辺も考えていかないと。
他の人たちは川で水浴びしたり魔法使ってるみたいだし…。
「顔洗って手足流して…頭から被りたい…」
とりあえず流せるところを流して宿に戻ると女の子が出迎えてくれた。
「お客さんおかえりですよ。まだご飯でないけど一緒におやつでも食べます?」
「え、いいんですか?」
「いえすいえすですよ。」
まだ三時を過ぎた辺りみたいだし夜には早いよね。おやつ、楽しみだなぁ…そうだ、あと少しお金残ってるからカントリーマアムでも買って渡そう。流石になにも返さないのはあれだしね。…今気がついたけど奥の方に時計があったんだね…結構古い時計。
「鑑定」
ー魔法仕掛けの古時計
…百年前……魔石で動く。
ほほん。魔石が電池代わりなのね。ということはこの世界にも時計は普通にあるってことだよね。腕時計はどうなんだろ。結構気になる。
「お待たせですよ、クッキーとお水です」
「ありがとうございます、こちら少しですがよかったら食べてください」
運ばれてきたクッキーはシンプルなクッキーと何かの果物が入ったものの二つ。美味しそう。目の前の女の子は初めてのカントリーマアムにすごく喜んでくれてる。良かった。
「そのゴミは普通には燃えないので渡してくれたら処分しておきますね」
…アイテムボックスに突っ込むだけですけどね!!
「大丈夫ですよ、魔道具もあるしもしもの時は魔法で処理するですし」
魔法、便利。
そっか…魔法でちょちょいのちょいだよね。すごく便利だな…。やっぱり何かしら魔法は使えるようになりたいな。ステータスを見た感じ普通の魔法使えなさそうだもん…。ミニチュア魔法も付与魔法もきっと凄く役に立つけどこういう魔法も覚えたい…使いたい…。
クッキーおいし…この果物なんだろ…ブルーベリーかな…うま…
「美味しいですか、クッキー。このクッキーブルーベリーというくだものはいってるですよ。私が作ったです」
「はい、凄く美味しいです。どちらのクッキーも甘くてさくさくですね」
ブルーベリーはそのままなんだね。料理上手…。
「鑑定…」
ーブルーベリー
召喚…栽培………異世界…
なるほど、私がもといた世界から来た人が栽培した物なんだね。ということはこちらのものは名前が変わるけど向こうから持ってきたりしたものは向こうと同じ名前なんだ…。召喚…良くある勇者召喚とか聖女召喚とかかしら。
「そういえばお客さん、私自己紹介してない。私シャディ、よろしくですよ」
「シャディさんと言うんですね、素敵なお名前です」
「さん、いらないです。お客さんの名前も教えるですよ」
「私は石月絢美です。絢美が名前です。」
シャディちゃん、かわいい。名前からして可愛い。素敵な名前って言ったとき耳がピクピクって動いてた…可愛い。実際の獣人の人ってこんなに可愛いんだね。
「あーにゃ?あにゃみ?聞き慣れない名前ですよ。」
あれ?やっぱり私の名前ってそんな風に聞こえるの?もう開き直ってあーにゃって名乗った方がいいのかな…。シャディちゃん凄く戸惑ってるしそうしよう。
「あーにゃで大丈夫ですよ。」
「わかった、あーにゃ。私たち友達だから敬語なしですよ」
わーい!勿論です!!異世界初の友達ゲットだー!年下の子と関わることあんまりなかったから嬉しいな…。私も今は子供か…。
シャディちゃん凄くいい子…おばちゃん飴玉あげたくなってきた…。
そうだ、時計のこと聞いてみよう。もし腕時計が既にあるなら通販で買いたいしね。
次回更新は来週を予定しています。
次回予告→絢美、腕時計を買う。鑑定って便利。の二本立ての予定です。
楽しく読んでいただけたら幸いです(*´∇`*)