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ミニチュアの魔術師~異世界で楽しくお店を開きます!~  作者: 夜桜詩音
異世界生活は初めてのことがたくさんです!
5/25

カカポ焼きは鳥モモ肉のお味

第五話更新ですー!!

ちょっとずつ読みやすくなるように表現を考えたりして書いてみました…

楽しんでいただけると嬉しいです(o・ω・o)

さてさて、お宿に到着しました。

中に入ると出掛けたときと同じ女の子がおかえりなさい、と声をかけてくれます。

先程までは姿の見えなかった他の従業員さんたちもあちこちで仕事をしてます。


「夜ご飯、もう食べれるですよ。食べます?」


「お願いします!」


女の子が案内してくれた席に座るとムキムキの男の人がやって来て本日のメニューを紹介してくれる。


「嬢ちゃん、今日のメニューはカカポの焼きかテソテソ草のパスタだよ。どっちにする?」


カカポ…?なにそれ。テソテソ草については全くわからないよ…

多分厨房からする匂いはお肉の匂いだからカカポはお肉だと思う。

テソテソ草は…全くわからない。

冒険するのは怖いから今日はカカポを食べるとしよう。


「カカポ焼きでお願いします。」


注文をとると男の人は厨房に戻っていく。

女の子と同じ耳がついてるってことはお父さんなのかしら?

にしても、私今まで耳が生えてることにたいして驚いてなかったけどリアル獣耳って凄くない!?

何だか興奮してきちゃったよ!

まさか生きているうちに見られるとは…異世界、来てよかった。


回りを見ると結構なお客さんが来てる。

冒険者っぽい格好の人たちも多いみたい。


「お客さん、人多いの、気になるですか?」


わっ!驚いたよ。

キョロキョロしてたら女の子が話しかけてくれた。


「ううん。冒険者の人をこうやってしっかり見るのって今日が初めてだからキョロキョロしちゃったの」


「なるほど、お客さんもしかして精霊族です?」


いえす、そうでございます。あんまり自覚してないんだけどね…てへへ。


「せっかくだから話聞いてみます?知り合いいますし呼んでくるですよ」


「いいんですか?ありがとうございます!」


むふふ、今日は本当にラッキーですね。

精霊族だと知らないことが多くても大丈夫なのかも。

たくさん話を聞いて今後の方針も決めないとだからこのチャンスはしっかり活用しないとね。


こうやって見ると結構軽い装備の人が多い感じがするな。

良くある職業による違いってやつなのかしら?


「お客さん、呼んできたですよ。たくさん話すですよ。」


ぴょこぴょこしながら帰ってきた女の子と後ろからついてきてる冒険者さん。


「ありがとうございます。冒険者さん、はじめまして。」

「おう、嬢ちゃん。俺はガリッシュだ。今は仕事でこっちに来てるが一応王都のギルドに所属してる冒険者だ。よろしくな」


がちむちです。むっきむきでございます。

なんと言うか、こう、歴戦の戦士って感じの男の人です。


「私は絢美です。森から来ました。こちらのことがあまり分からないのでいろいろ教えていただきたいです。」


「あーや?聞きなれない名前だな。まあ安心しろ、大抵のことは知ってるからな。」


あれ?名前が聞きづらかったのかな?それとも発音の違いでこうなったの?…わからん!

後程どうするか考えよう。

とりあえずいまいる場所とこの世界にある国とかについて聞くのがいいのかな。


「えと、こちらのことがよく分からないので国や今いる村について教えてほしいです。」

「おう!任せな!まずこの村からだな。この村は…」


「この村はチグリス帝国との国境付近にあるポアシュ王国の村の一つだ。村の名前は特になくてな、国境村と呼ばれることが多いんだ。んでもってこの国だな。ポアシュ王国は王族であるポアシュ一族が納める小国だ。しかし小国といえども弱いって訳じゃない。この国は世界中のどの種族であろうとも受け入れる中立国であり、竜騎士が活躍する国なんだ。この国は昔から竜たちと共存してきたんだ。だから愛玩用の竜も市場にいけば手に入る夢のような国なんだぜ。」

「なるほど…ポアシュ王国以外にはどんな国があるんですか?」

「どんなっていわれてもな…俺は滅多に他の国にいかないからわかるのは隣国くらいだな。お隣さんは世界最大のダンジョンを所有していることで有名な国なんだよ。ある程度力をつけた冒険者や好奇心旺盛な若いのがよく行く国さ。もう一つの隣国は…まあ人間が全ての支配者であるっていう思考の国でな。嬢ちゃんは行かねぇ方がいいだろう」


ほへー。この国ポアシュ王国っていうんだ。

平和な国ならしばらくここで過ごしてみるのもいいかも。それに竜騎士!theファンタジーな職業来ちゃいました!!

もう少し若ければ竜に乗って世界を旅しようとしたりしたかもだけど流石に無理よね。

でもお供として飼う分にはいいのかも。


「ダンジョンって本当にあるんですね。世界最大ということは他の国にもあるんですか?」

「おう、そうだぜ。おっと…いい忘れてたがこの国の名物は竜だけじゃない。魔法が付与された武器も特産品なんだぜ。」


魔法が付与された武器!

エクスカリバーとか何かかっこいい名前の武器とかがありそう。

もし何か買えるなら自衛のための武器はあった方がいいのかな。

…エクスカリバールとかあるかな…ないかな…。


「ここの武器は質が良く他で買うより安価に手に入ることが多いからな。本当にいい国だぜ。」


ガリッシュさんは手元にあるジョッキをグイッと持ち上げて飲み干した。

ビール…いや、エールとかかな?

やっぱりお話聞いたお礼って必要だよね。

いま持ってるお金は大体大銀貨一枚。

ガリッシュさんお酒好きなのかな?


「ガリッシュさん、お話ありがとうございます。何かお礼をしたいのですがお酒はすきですか?」

「おう、酒は好きだぜ。貰えるもんなら有り難く貰うけど俺は酒には厳しいぞ。」


ガリッシュさん、そう言いつつもわくわくした表情、隠しきれてませんよ。

といっても私もお酒はあまり飲んだことないんだよな。

通販にあるお酒で少しお高いもの…日本酒とかでいいかな。

どーれーにーしーよーうーかーなー。


大吟醸、雪漫々…お高くて美味しそうなお酒だしこれでいいかな?

確か前にネットで見たとき旦那さんもこれ美味しいやつって言ってたし。

ではスキルで購入して、アイテムボックスから取り出して。


「はい、どうぞ。」

「ん?何だこれ。見たことない文字に酒だな。こんなんもらっていいのか?」


ぜひぜひ。

といってもお好きな味かは分からないのでそこら辺はまあ、お手柔らかにですが。

でも多分美味しいと思う。日本は美味しいものが大量にある国だしね。

さて、ガリッシュさんももとの席に戻っちゃったし明日に備えてご飯食べて部屋に戻りましょう。


「お待たせ、カカポ焼きです。」

「ありがとうございます」


カカポ、見た目は普通のお肉みたい。色は白っぽいから鳥とか兎とかのお肉かな?

ではいざ実食。

ナイフとフォークで一口大に切り分ける。

軽い力でも切れる柔らかいお肉だ。

口に入れるとその柔らかさが良くわかる。

味付けはシンプルに塩だけ。

鳥のモモ肉みたいな味がする。


「おいしい…ビール飲みたい…」


じゅわりと溢れ出す熱い肉汁。

付け合わせのほうれん草のソテーのようなものもとてもおいしい。薄い味付けで素材の甘味が良くわかる。


「お客さん、いま何歳?この国は15歳からならお酒出せるよ。のむです?」


お酒…!!


「十五歳ですお酒飲みたいです!」

「はいよ。父さん、エール一つ。」

「おうよ。」


さて、お酒が来るまで鑑定魔法のレベル上げを兼ねた材料特定をしますか。


「…鑑定」


ーカカポ焼き

カカポ……塩…焼いたもの…鶏肉………魔物……


ーテソソテー

テソテソ草の………………ほうれん草…………回復……


ふむ、思った以上に抜けが多いけど大体わかる。

やっぱり鶏肉とほうれん草か…テソテソはほうれん草何だね。

カカポは魔物の肉…まあ美味しければいいのかな…魔物ってことは私でも狩れるのかな?


「エール、お待ちですよ。」


小さめのジョッキに入ったエールがきた。

エールは初めて飲むけど飲み会で友達が良く飲んでたしきっとおいしいはず。


…んんんんん?

エールってこんなに酸っぱいの?

比較できる経験がないから分からないや。

でも美味しくない訳じゃない。

ただ酸味が強い…檸檬でも入ってるのかな。

…うん。最初は吃驚したけど美味しい。

さっぱりする。

レモンウォーターで割ったみたいな感じの味。


「ふう、御馳走様でした。」


お腹いっぱい。満足です。

お部屋に戻りましょう。

明日の朝は早めに起きてギルドにいかないとなのでさっさと寝ちゃいましょう。

しかしこの世界にはお風呂が普及していないらしいです。

一応まあまあ栄えているところなら銭湯のような施設が一つはあるみたいですけど日本のお風呂のようなものはある程度の稼ぎがないと買えないらしく…水も魔法で出すか魔石で出すかですもん。


「お風呂入りたい…歯磨きしたい…せめて歯磨きだけでもしよう。」


ネット通販をちらっと見たところ歯ブラシだけなら何とか買えそうなので歯ブラシとお水を一本購入。

水歯磨きでもしないよりいい。


「早くお金稼いでQOL上げたい…早くも日本が恋しいよ…」


きっと異世界に行く主人公たちはこんな気持ちだったんだろうな…。

とりあえず、あとのことはまた明日。


おやすみなさい。








次回更新は今週末か来週の頭ごろを予定しております。

本編更新の前に明後日辺りに第一章の登場人物紹介をかるーくしたいな、と思っております。

まだ第一章なので本当に軽くですけどこのキャラはこんなんなんだなーって思ってもらえると嬉しいです(*´∇`*)

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[気になる点] 「早くお金稼いでQOL上げたい…早くも日本が恋しいよ…」 QOLがクオリティオブライフ、生活の質を向上させる事だと解る人ばかりじゃないので、ルビ振った方が良いです。 そもそも、人助け…
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