ギルドに行ってみよう。
第四話更新です。
誤字あったらごめんなさい!
イチゴミルクは、ポーション。
つまり、他のフルーツ牛乳もポーションだったりするのでは????
この事を思い付いた私は過去1番で頭が冴えていたのかもしれない。
あの後、怪我をしていた人たちはポーション・イチゴミルクで無事治ったらしい。
今はあのとき声をかけた女性のご厚意で村の宿に泊めてもらってる。
どうやら女性はこの村のギルドマスターだったようでポーションを渡した私のことを随分気に入ってくれたみたいです。
こっちの世界ではどうやら上級ポーションはお高いらしくかなり上のランクの冒険者や貴族方しか持っていないみたい。といってもそれはこの国だけで他の国にいけばある程度お金があれば一本くらいなら買えないこともないらしいけれど。
なぜそんな高価なのか、と言いますとどうやらポーションに使う材料が魔物の縄張りにあるらしくここ最近魔物が増えたせいでなかなか生産できないらしい。
という訳でして上級ポーションを大量に分けるということはお金を溝に捨てるようなことらしい。
女性…リシェトリーチェさんが後程立て替えてくれるらしいけど…苺と牛乳、それに入れ物だけだから実はそこまでお金使ってないんですよね。
この世界での貨幣の価値はこんな感じみたい。
銅貨一枚 百円
大銅貨一枚 五百円
銀貨一枚 千円
大銀貨一枚 五千円
金貨一枚 一万円
大金貨一枚 十万円
白金貨一枚 百万円
と言うことらしいのです。
銅貨の前に細かいお金があるらしいけど殆ど使われることはないみたい。
この国で上級ポーションを買おうとすると大金貨一枚はするらしい。
材料さえとれれば金貨一枚で出回るらしいけど…
リシェトリーチェさんは20本分の値段を払ってくれようとしているみたいでうぐぐって顔をしながら金庫とにらめっこしてた。
私としては人助けのつもりだし無料でも全然いいんだけど…
「ふー…この部屋にいるのも暇だな。外で情報集めたい」
お話ついでに外にいってみましょう。
異世界生活一日目、村の探索を開始します!
少し古ぼけた木の床を通って入り口に向かう。
カウンターに宿の店員さんが立ってる。
耳が生えてるってことは獣人族の方なのかしら。
こっちに気がついたのかふわふわの丸耳をピクリとさせてこちらに振り向く。
「お客さん、どこいくです?お外いくなら暗くならないうちに帰ってくるですよ」
「地図かなにかを買いにいくのと…リシェトリーチェさんに会いに行こうと思いまして…鍵は預けていった方がいいですか?」
「鍵大丈夫。夜ご飯あるから早めに帰ってくるです。」
丸耳の店員さんに見送られて宿を後にする。
店員さん、凄く可愛らしい女の子だったなぁ。
今の私の外見よりも幼く見えるってことは娘さんが店番でもしてるのかな?
まあ何はともあれギルドに向かってみますか。
ギルドは交差する剣と杖、その後ろに盾のマークが描かれた旗が目印みたい。
とりあえずそれっぽい方に歩いてみよう。
村は木製の建物が目立つそこそこ栄えてる町って感じ。今は夕方だからか人通りが多くて八百屋さんっぽいお店が賑わってる。
私も明日来てみようっと。
さてさて、数分歩いたところでギルドに到着。
良くある展開では扉を開けたら先輩冒険者さんたちにじとーっと見られるらしいけどどうなんだろう。
「失礼しまーす」
少し重い扉を押し開けて中に入ると以外と明るい。この世界では照明は魔道具やランタンを使ってるみたいだからこのくらいが普通なのかな?
先輩冒険者さんたちに睨まれるなんてこともなく普通に中には入れた。
これはカウンターに並べばいいのかな?
1番近くのカウンターは誰も並んでいないみたい。
ここで聞いてみましょう。
「あの、リシェトリーチェさんにお会いしたいのですが可能でしょうか?」
顔を上げた職員さんの頭にもふわふわのお耳がぴょこぴょこと主張してる。猫系の獣人なのかな?三角の耳がとてもキュートです。
「ギルドマスターに面会を希望の方ですね。少々お待ちください。確認して参ります。」
よろしくおねがいします、と頭を下げてギルドを観察すること数分、暇になったので魔法を使ってみよう。
鑑定魔法なら使ってもそこまで変ではないはず…千人に一人持ってるってスキルの説明欄に書いてあるしね。
対象は謎の照明、いざ鑑定魔法
「鑑定」
ー火の魔石の魔導ランタン
周囲一キロ………照らす………
ふむふむ!魔道具!!
鑑定魔法はこういう感じで情報がわかるんだね。文字が抜けてるところは鑑定魔法のレベルが足りないってことなのかな?
ー鑑定魔法のレベルが上がりました
ほほう、使うと上がるのね。
ということはなるべく使った方がいいみたい。
消費MPも5みたいだし使い惜しみはせずにいく方向性でいいかな。
「遅くなったね。何かあったのかい?」
あ、来た。
先程までとは違って受付嬢さんと同じギルドの制服みたいな服を着てる。
ふんわりとしたロングスカートがかわいいなあ。
「いろいろお聞きしたいことがありまして」
そう、お金入らないよって話と地図を売ってる場所についてのね!
「ふむ、ここではなんだから奥ではなそう。ついておいで」
はーい。
リシェトリーチェさんの後ろをてくてくとついていく。
奥にいく扉の先はさっきの場所よりも明るめの廊下。壁には掲示板がたくさん張ってあって色々な資料がある。
右に曲がって突き当たりの部屋の前で立ち止まる。
ここかな?
「さあ、入って。好きなところに座ってくれ」
とりあえず1番近い椅子に座りますね。
あ、ふわふわしてる…おしりに優しい椅子ですね…
「で、話ってなんだい?ポーション代はうちもギリギリで運営してるからきっかり値段分しか出せないよ」
あ、お金はいいんですお金は。
「いえ、ポーションについてはお金を受けとることはできません。その代わりにこの村から1番近い次の村か町を教えていただきたくて。」
お金は要りませんといったら凄い驚いた顔をしてる。
「しかし、あのポーションは効力も味もとてつもないものだったぞ?かなり高価なものだと思うのだが…」
いいんです、いいんです。
イチゴミルクにそんな大金払ってもらえませんって。
私からしたらポーションではなくイチゴミルクなので…流石にそんな大金は…ねぇ。
「ふむ、それではお言葉に甘えさせていただこう。その代わりお礼として近くの町に送っていこう。見た感じそこまで強くなさそうだから途中で死なれても困るしな。」
お、ラッキー。
近くの町まで送ってもらえるとは。
道を教えてもらったら歩いていくつもりだったので助かります。
つ、強くなくなんてナインデスヨ…
「とても助かります。もう一つお聞きしたいのですが、この村で地図を売ってる場所はありませんか?ずっと田舎に住んでいましたのでここがどこかもわからないのです。」
「地図か。この国のみのものならこのギルドで売っているぞ。他の国も入っているものになると町までいかないとないな。地図は送っていくときに渡そう。」
地図はちゃんとあるんだね。異世界だとたまーに地図がなかったりするから安心したよ。
でもなけなしのお金は全部通販に入れちゃったから出せないし…稼げるお仕事紹介してもらわないと不味そうだね。
ここはやはり冒険者になって多少お金を稼ぐべきなのかな?
「あの、私いま金欠なんですけどお金稼げる仕事とかってありませんか?」
ドキドキ。
目の前のリシェトリーチェさんは私を上から下まで眺めたあとじーっと耳を見て納得した。
「そうか、精霊族のならこちらの通貨を持っていなくても納得できるな。それなら冒険者としてギルドに登録するといい。薬草集めなんかの安全な仕事もあるからここで一週間くらい働けば次の町に入れるくらいは稼げるはずだ。」
おおー!
でも冒険者ギルドって登録料かからないんです?
「こういう国境付近の村ならかからない場所が多いんだよ。その代わりカードは作れないから他の形のものになるがかまわないか?」
ええ、構いません!
とっても助かりますともー!!!!
明日から一週間しっかり働きますよ!!!
「それじゃあ明日の朝改めてきておくれ。登録証と地図を渡すからね」
そういうと立ち上がって扉を開けてくれる。
どうやら入り口までお見送りしてくれるみたい。
ありがとうございます!とお礼を言ってギルドからお宿に帰る。
いま何時くらいだろ。
異世界知識によるとこっちの時間の感覚は向こうと変わらないみたいだから安い時計を一つ買うのもありかな。
時計が高価なものかどうかは後で調べてみよう。
さて、もうすぐお宿だね。
お夕飯はどんな感じかな~
次回更新は今週になるかもしれないです。
読んでくださる方に楽しんでいただけるように頑張ります!(っ`・ω・´)っ
もう少ししたら一章の登場人物紹介なんかも出したいですね(*´∇`*)