ハイスペック超人は戦闘スタイルを確立するようです。
どうしても話がまとまらず、前回は間に合いませんでした、すみません⋯⋯。
その代わりですが、今回は2話投稿となっております。
「⋯⋯特訓はそろそろにして、本番やってみますかね。」
しばらく特訓を続けた俺は、そろそろ魔物に対して使うことにした。
「頑張ってくださいね!」
「ああ、ありがとう。それじゃあ、行ってくるよ。」
周囲を見渡すと、ちょうどスライムを見つける。右手を突き出し、集中する。
「悪く思うなよ?地の手!」
手を引き、全力でアッパーを放つ。
ズドォォン!
すると、地面から同じように腕が生え、まるで連動しているかのようにアッパーを繰り出す。スライムは空高く打ち上げられ⋯⋯地上に落ちることなく宙で光となって消えた。
「⋯⋯上手くいったな。」
ナビさんの元へ戻ると、ナビさんが拍手をして迎えてくれた。
「やりましたね、キジンさん!見事成功です!」
「いや、ナビさんの教えが上手かったからここまでこれたんだよ。ありがとう。」
「どういたしまして!それじゃあ、残りのスライムも狩っちゃいましょう!」
ナビさんが指さした先には、10匹を超えるスライムたちが集まっていた。
「あの量は少し面倒だな。ほっ。」
両手を向かい合うように突き出す。すると、連動してスライムたちの左右に向かい合うように壁が築かれる。
「それっ。地の牢獄。」
手を交差させると、壁から鋭い針が何本も生え、挟み込むようにスライムたちを串刺しにする。瞬く間にスライムたちは光となって消えていく。
「お、あそこにもいる。地の波。」
手を引くように動かすと、地面が波打ち30メートルほど離れたところにいたスライムがこっちに運ばれてくる。便利だな―これ。
「地の手!」
今度は手を叩きつける。まるで水風船のようにスライムは破裂した。
「これで依頼分のスライムは討伐したな。っていうか、とっくに討伐し終わってたわ⋯⋯。ま、いっか。」
後は薬草10本の採取だけである。さすがにこれは運んでくるわけにはいかねぇなぁ⋯⋯。
「薬草なら、草原の奥のほうに行けばまだ採られていないのがたくさんあると思いますよ?」
「ああ、ありがとうナビさん。」
「それでは用事も済んだようですので、私も帰りますね?あ、それとあまり奥の方にはいかないように気を付けてください。強い魔物が出る可能性があるので。」
「忠告ありがとう。なるべく気を付けるよ。それじゃあな。」
「はい。キジンさんもお気をつけて。」
そう言うとナビさんは、光となって消えていった。優しい人だったなー。
「さて、それじゃあ薬草探しに行くか。確か奥のほうにたくさんあるって言ってたな⋯⋯。」
そう言うとキジンは奥へと進んでいくのだった。そこに何が潜んでいるかも知らずに⋯⋯。