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ハイスペック超人は戦闘スタイルを確認するそうです。

遅れてしまいすいません。

 ギルドを出て噴水のある広場も通り過ぎて街の南門から出た俺は、道なりに進んでいくと青いプルプルした何かを見つけた。そう、RPGでもお馴染みのスライムである。



「さて、どうすっかなぁ⋯⋯。」



 ゲームとかでよくいるスライムには2つのパターンがある。


 1つ目は完全なるザコキャラ。某ドラゴンなRPGでも初期の初期の出てくるあのスライムなどがこれに当てはまる。この場合なら問答無用で倒せる。


 2つ目が強敵の場合。打撃耐性やら斬撃耐性やら自己再生やら持つスライムがこれに当てはまる。この場合は一気に倒すのが面倒になる。



「まあいいや。とりあえず殴ってみよう。」



 スライムに向かって駆け出す。左足を踏み込み、腰をひねり、拳に黄金の回転を加えて放つ、渾身の右ストレェートォォ!!


 拳がスライムの表面を突き破り、核をとらえる!スライムは爆散した!



「⋯⋯ヤバいな。ジ〇ジョの真似して殴ってみたら案外強かった。でもなんかぬちょぬちょしてて気持ち悪い。」



 ギルドカードの裏を見てみるとそこには



 薬草10本の採取 0/10


 スライム5体の討伐 1/5



 と出ていた。科学の力ってスゲー!


 次のスライムを探そうと歩き出すと、すぐそばの草の茂みにスライムがいた。



「今度は土魔法使ってみるか。⋯⋯どうやるんだ?」



 次はぜひ使ってみたかった魔法を使ってみる。が、使い方が分からない!



「受付のお姉さんに使い方でも訊いておくべきだった⋯⋯。ネット小説とかで出てくる魔法とかはイメージが大切とか出ていたし、とりあえず念じてみるか。」



 両手を前に突き出し、土よ動けと念じる。動けー!動け、動け動け動けぇぇぇ!!!



 ⋯⋯返事がない。ただの土のようだ。



「だめだ、念じてもできねぇ⋯⋯。」



 ステータスを確認してもMPが減っておらず、魔法が使えないことに気付いて落ち込んでいると不意にあることを思い出した。



「そういえば、ナビさんから連絡先貰ってたな⋯⋯。」



 すっかり忘れてしまっていたが、キャラ作成の最後に何やら意味深な言葉と一緒にナビさんから何かあったらこちらにと、フレンド登録されていたのを思い出した。



「早速相談してみるか。ポチっとな。」



 何度かのコール音の後、ナビさんの声が聞こえる。



「はい、こちらナビゲーターのナビです。キジンさん、どうされましたか?」



 ⋯⋯訂正しよう。目の前に少しちっちゃいナビさんが現れた。



「あー、ちょっと魔法の使い方について訊きたいんだけれど、いいか?」


「魔法の使い方、ですか?何の魔法をお使いの予定ですか?」


「土魔法を使いたいんだが⋯⋯。」



 そう答えるとちっちゃいナビさんは少し考えるそぶりを見せた後、説明を始めた。



「いいですか?魔法とはいわば、イメージなのです。魔力を使って物事に干渉してイメージ通りに操作するのを魔法というのです。ここまでは分かりましたか?」


「ああ、何とか分かった。」


「口であれこれ言うよりもやってみたほうが分かりやすいので、早速魔法を使ってみましょう。土魔法ですからまずは、目の前の土が一か所に集まっていく姿をイメージしてください。」



 目の前の土を見て、頭の中で一か所に集まっていく姿をイメージする。



「それでは次に、その土が盛り上がって壁を作っていくイメージをしてください。」



 集まった土が纏まり、自分と同じくらいの高さの壁になるイメージをする。



「イメージできましたね?それでは実際に土に触れてそのイメージを行ってください。頭の中に詠唱が流れ込んでくると思うので、それを唱えれば魔法が構築されます。」


「こうか?『土よ、壁と成りて我が身を守れ』」



 すると自分の中から何かが抜けていく感触と共に、イメージ通りに土が動いて壁を築き上げていく。ステータスを確認すると、ちゃんとMPが減っていた。抜けていったあの感触がMPなのだろう。



「おめでとうございます、うまく魔法が作動しましたね!後は同じ要領で他の魔法も頑張ってください!」


「なあ、ちょっと待ってくれ。」



 ナビさんがコールを斬ろうとするのを、慌てて止める。



「どうかしましたか?まだ何か用ですか?」


「この詠唱って短くできないのか?」


「えっ?」

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