ハイスペック超人は隠しボスに挑むようです。1
連続投稿です、遅くなってしまいすいませんでした。
待て待て、一体何が起きたんだ?
突然の通知とともに目の前に浮かぶウィンドゥ。そこには通知と同じ文章と、その下にYES、NOの文字が点滅していた。
「まぁ、さっきの奴らも無事倒せたし、リーダーと言ってもそこまで強くないだろうし⋯⋯試してみるかな。」
MPポーションを煽りながら所持品を確認する。ほとんどがウルフの牙や爪、他には毛皮や肉なんかもあり、その中から俺は目当ての物を取り出した。
「あったあった、これがウルフの魔石か。ほいっと。」
『ウルフの魔石を1個消費し、疾走Lv0を獲得しました。
次のLvまでウルフの魔石必要数残り9個。』
残りの魔石4個も入れておく。これで残りは5個まで減った。正直に言うならもっと集めたいところだが、この状態だとウィンドゥが邪魔で戦闘が出来そうに無い。
「やることも済ませたし、そろそろ始めますか。」
YESを押すと、周囲に赤いラインが走る。赤いラインは辺り一帯を囲い込めるくらいの大きなサークルを創り出した。試しに出ようと思い近づくが、見えない壁に拒まれているかのようになっていてライン外には出られそうにない。
ウゥオオォォン⋯⋯。
そんなことを試していると、俺の耳に何かが聞こえた。今までに幾度となく聞いてきたウルフの遠吠えだ。いや、今まで聞いてきたものよりも力強く聞こえる。
その声の主を探して俺があたりを見渡していると、唐突に周囲が暗くなった。月が雲にでも隠れたか?と思い何気なく視線を上にやると
奴と目が合った。
白銀に輝く美しい毛並み、その体は優に2メートルを超える巨体だ。こちらを見る瞳とは毛並みとは反して血走ったかのように赤黒く濁り、今にも襲い掛からんとばかりに憤怒に満ちている。いや、違った。
殺意がたっぷりと載った二対の腕が今まさに振り下ろされている。その標的はもちろん俺。とっさに横に飛んで何とか直撃だけは回避するが、腕を振るった風圧だけでそれ以上に吹き飛ばされてしまう。
「ぐはぁっ!?」
地面に接触する瞬間に液状にして少しでも衝撃を逃がそうとしたが、さすがに無傷と言う訳に行かず肺の中の空気が一瞬にして全て吐き出される。
ふらつきながらも立ち上がると、こちらに向かって駆けて来るウルフリーダーの姿が目に入る。とっさに壁を築くが、関係ないとばかりに壁に激突しそのまま突破してきた。
「でも、それは予想通りだ。地の針ッ!」
そう、そのまま突破してくるのは予想通りだ。まさかあの狂気に満ちた目に理性が残っているとは思えない。ウルフリーダーは突破した勢いを止めきれず、針が深々とウルフリーダーの身体に突き刺さる。
「今度は俺の番だ、行くぞッ!」
月夜の草原の中、俺と奴の戦いの火蓋が切って落とされた。




