ハイスペック超人はギルドの活動方針について知ったようです。
「⋯⋯で、俺はいったい何をすればいいんだ?」
ギルドに入ったはいいものの、そういえばこのギルドの活動内容を詳しく聞いていなかったなと思い訊いてみる。
「活動内容でございますか?簡潔に言えば基本的には自由行動、時折互いに情報を交換し合う事、でしょうか。」
「情報は基本的に吾輩と水月殿が管理するのである。また、アカネ殿と武蔵殿ときらら殿が攻略をし、ユイ殿が生産活動をすべて請け負っているのである。」
いや、明らかにユイさんへの負荷がデカくねえか⋯⋯?
「⋯⋯⋯⋯大丈夫。⋯⋯⋯⋯問題無い。」
その言葉はいわゆるフラグなんじゃ⋯⋯。
「まあ、吾輩たちもそれぞれ何かしらの生産系スキルは持っているため、ユイ殿に任せっきりという事は無いのである。」
「話がそれてしまったのである。基本的に吾輩たちは自由行動、時折会議をするとだけ覚えていればいいのである。ああ、それと1つ。吾輩達は特にこの世界について調べているのである。どうもこの世界、たかがゲームとして考えるにはいささか不自然な点が多いのである。いまだ予測の域を出ないのであるが、何かがおかしいのである。」
「おかしいって何が?まさかこの世界が実は異世界でしたとでも?」
「あくまで1つの予測である。それを調べるのが吾輩たちの目的なのである。」
⋯⋯予測でしかない、か。まあ、それもこの世界にいるうちに真実が分かるだろう。
「お話はそろそろで宜しいでしょうか?私はこの後書類をまとめますので、何かありましたら御呼び下さい。あと、キジンさんの部屋は階段を上がって一番右奥の部屋でございますので、他にもわからないことがありましたら何なりとお聞きくださいね。」
そう言うと観月さんはすでに飲み終わってしまっていた全員の紅茶カップを片付けに奥の部屋へと去っていくのだった。
それを川霧に話は終わり、それぞれ自分の部屋へと戻っていくのだった。
確か2階の右奥だったなっと⋯⋯。