ハイスペック超人は救済者達のメンバーと出会ったようです。
他のメンバーとも会って話をしてほしいと言いくるめられた俺は、『救済者達』のギルドまでやってきていた。
両開きの扉をくぐると、エントランスが広がっていた。奥には長い廊下、両側には2階への階段があり、エントランスの中央には背の低いテーブルとソファがあり、テーブルにはティーセットが載っている。
「ただいま戻りました。それと、話があるので皆さんエントランスに集まって戴けますか?」
ギルドチャットとやらで誰かと話をしていた水月さんは、こちらを振り向くと俺を席に座るように促した。
促されるままにソファに座ると、紅茶が出される。特にすることもないのでのんびりと紅茶を飲んでいると奥の扉から、2階の階段から、さっき入ってきた扉から次第に人が集まってくる。
「どうやら皆さんお集まりのようですね、それでは話を始めましょう。」
「お話って何をするんですかぁ~?」
「恐らくであるがそこにいる者についての話であろう。ようやく最後の1人が見つかったであるか。」
水月さんの話に対してどこかほんわかとした女性が質問し、それに対して理系の雰囲気、というよりも教授とでもいうような外見の男性が答える。
「はい、ついに最後の1人が見つかりました。キジンさん、自己紹介をお願い致します。」
「ん?あ、ああ。ええっと、俺はキジンっていう。節制の美徳持ちだ、よろしく。」
水月さんに促され、慌てて立ち上がって自己紹介する。ついでに節制の美徳持ちなのも伝えておく。
「こちらこそよろしく頼む、キジン殿。では吾輩から自己紹介しよう。吾輩の名は教授。勤勉の美徳持ちである。気軽に教授と呼んでいただきたい。主に検証や情報収集をメインに活動している。困ったことや知りたいことがあったら是非頼ってもらって構わない。」
先ほどの男性、教授が立ち上がって自己紹介する。横長の紺の瞳に黒縁の丸眼鏡をかけ、ぼさぼさの紺色の髪をしている。白シャツと黒ズボンの上に白衣を着ているが、白衣には所々染みが付いている。
「今度は私の番ですねぇ~。私は、きららって言いますぅ~。博愛の美徳持ちなので、怪我をしたときにはいつでも治してあげますねぇ~。」
次に水月さんに質問していた女性、きららさんが自己紹介をする。ウェーブがかった茶髪を肩まで伸ばし、糸目をしていてなんだか羊を連想させる。
「次は拙者でござるな。拙者は武蔵、剣の道を究めんとせし者、そして、慈悲の美徳を持つ者でござる。日々鍛錬が趣味でござる。拙者も呼び捨てでいいでござるよ。キジン殿、死合の時はよろしく頼むでござる。」
向かい側に座っていた男性、武蔵が自己紹介をする。自身の丈ほどもある太刀を傍に立てかけ、黒の道着に黒の袴、黒髪を後ろで結びサムライヘアーにしている。左頬には十字の刺青があり、狼のような鋭く黒い瞳をこちらに向けている。
「キジンさん、お久しぶりです。お互いにもう知っている仲なので、別に自己紹介はいいですよね?改めて、これからよろしくお願いします。」
武蔵の横に座っていた女性、いや、アカネさんがこちらを向いてにこりと笑う。アカネさんも忍耐の美徳持ちだから、ここにいるのも納得できる。
「⋯⋯ユイ。⋯⋯純潔の美徳。⋯⋯⋯⋯生産メイン。⋯⋯よろしく。」
いつの間にか俺の横に座っていた女性、ユイさんが自己紹介?をする。こちらを見つめる深緑の瞳に腰まで伸びた枝毛沢山のエメラルドグリーンの髪、深緑のパーカーにジーンズというラフな格好である。
ざっとまとめると、
節制の美徳 俺
忍耐の美徳 アカネさん
忠義の美徳 水月さん
勤勉の美徳 教授
博愛の美徳 きららさん
慈悲の美徳 武蔵
純潔の美徳 ユイさん
ということだ。




