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記憶力の乏しい私は推理する

作者: 笑う紳士

恋愛はあまり書か無いので凄く短い

少女には友人が多くいた。

家族との仲も良く、幸せな暮らしをしていた。


そして、新たな幸せができようとしていた・・・はずだった。




「田川さん、俺と付き合ってください!!!!」


「・・・・・・」


誰だっけ・・・。




目の前で片手を前に出して、頭を下げている男の人がいる。


誰だっけ。


本当に申し訳ないという気持ちで心がいっぱいになるが、断るから申し訳ないのでは無くて

そもそもの問題として 私はこの男の人を全く持って覚えていないのだ。

申し訳ない。


告白してきたということは、私のことを知っている人だろう。私には友人が沢山いるから その経由で知り合ったはずだ・・・でも記憶にない。

一目惚れという可能性は、それこそない。そんなに可愛い顔をしていないし。良くて中の下だろう。

というわけで私も知っている人の筈なんだけど・・・困ったな。



そう、少女にはとんでもない欠点があった。

人の顔と名前を覚えるのが苦手という。


友人は一年かけてなんとか覚え(覚えてない人の方が多数)、それでもたまに名前が出てこない。

家族はきちんと覚えられている・・・わけが無くて、兄の友人を兄と間違えて話していたり。母が髪にパーマをかけてきた時には、「誰?」と口にしたほどである。


そんなに名前や顔が覚えられない少女であったが、明るい性格と優しい心のおかげか 友人は多かった。




でも勇気を振り絞って、そんなに可愛いわけでは無い私に告白してくれたのに 「誰だっけ?」っていうには気がひけるな

でも、だからこそ。おざなりにしてしまうのもダメだし、この人のことを何も知らないから答えようが無いんだけど。


「えっと・・・何で私なのかな?」


理由によっては、この人が誰かも分かるし 答えを返す時の参考になる。


「その・・・小さい時から、好きだったんだけど・・・久し振りに再会して、優しいし面白いしで・・えっと・・・。あ、一番の決め手は 笑顔に惚れ直しました!!!」


顔全体が赤くなるのが分かる。


なにこれ恥ずかしい。

言ってって言ったの私だけど。私だけど!!


とりあえず落ち着いて考えよう。てか初めて告白されたんじゃん!!!!あぁ、落ち着来なさい。私は冷静。


まとめると、彼は小さい頃からの知り合い。そして最近になって再会した。



え、誰。


最近同窓会があったから、当てはまる人っめっちゃいるんですけど。

小さい頃の皆の顔なんて、覚えて無いよ、ごめんなさい

むしろ今この人いまだに頭下げてるから、顔も見れ無いよ!


どうしよう、詰んだ。


「えっと、ち・・小さい頃から・・・なの・・・ぅぅ」


頑張って話をつなげ私!!情報を少しでも多く取るのよ!


「うん。親同士が仲良かったじゃん、だからよく遊ぶ中で・・気になってて」


親同士が仲良し。母さん関連かな、だったら3人まで絞れたぞ!よくやった私!!

佐々木君か大塚君か・・・えっと・・あの子・・あっ 三村君だな。よく遊んでたし。


「ちっちゃい頃はよく遊んでたもんね」


「いちご狩りとかね、俺が引っ越しちゃってからも偶にあってたけど、だんだん会うのが恥ずかしくなっちゃって」


いちご狩り・・なら佐々木君か大塚君だ。その時三村君は熱が出てたはずだし・・多分・・。

それから引っ越したのは大塚君だけだ!それからも偶に遊んでたし、間違え無い!!


「その・・私もだんだん恥ずかしくなっちゃって・・・大塚君も一緒だったんだ」


「え、私もってことは・・・」


名前になにも言わ無いってことは、間違って無いってことだよね。

っていうか・・・大塚君って初恋の人じゃん・・・そんな人まで覚えて無いとか・・私・・・。


「その・・私も・・・小さい頃から・・・、好きでした・・。」


顔が熱くてたまんない

無理

恥ずかしい

無理


「!!!じゃあ、付き合ってくれる???」


がばっ と顔を上げた大塚君の顔を見てみると、真っ赤になった顔だけど期待の籠っためが合った。


はずかしくなって少し俯いて目を逸らしながら


「よろしくお願いします・・・」


小さく小さくつぶやいて、了承する。


それと同時にいまだに前にでていた大塚君の片手の指先を、つまむ。

手を握るのは、まだ恥ずかしすぎるから これが私の限界だよ


「ありがとう!よろしく!!」


なのに大塚君はその手を思いっきり掴んで、私の指先にキスをして微笑んできた


「あっっちょっ!!ーーー!!!!」


顔の熱が限界突破しそう。

子供の時もこんな風な笑顔だった気がするけど、あまり覚えて無いから気のせいかもしれ無い。


「本当は抱きしめて、田川さんの唇にキスしたいけど・・嫌われたく無いから、また今度にする」


訂正しよう。大塚君は大人になってました。


















































「良かった。田川さんが俺のことを思い出してくれて」


「・・・・すみませんでした。」


あえてヒントをくれていたみたいです。

実際に起こって出来事を、少し変えて書いています。

兄と母を間違えたのは事実です。すみません。

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