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コトンッ



吉崎の顔から白いお面ははがれた。反省しているかと言われたら疑問が残るが、全てを話し体を震わせながら泣く姿に、自分のやったことを後悔していたことはよく分かった。お面が取れたにも関わらず、涙が止まる見込みはなさそうだ。


教授は落ちたお面を拾うとカバンの中にしまった白いかけらを取り出した。お面の下の方、口元の欠けているところにかけらはピッタリはまり、継ぎ目も見えなくなっていた。右目の部分だけが欠けているお面を手にし、教授は部屋を出て行ってしまう。


「ちょっと、教授!待ってくださいよ。」


吉崎のことはまだ心配だったけれど、今そばにいて自分が何かできるわけではないので、まずは教授の後についていくことにしよう。慌てて靴を履き、教授を追いかけた。




部屋の外に出ると、教授が目の前に立っていた。危うく教授の背中に突進するところだった。


「教授、帰るのなら一言言ってくださいよ。」


「帰る?何を言っているんだい?まだこれについて彼に話を聞いていないじゃないか?」


吉崎からはがれたお面を僕に見せながら、教授は言った。少しイライラしているのか、口調がややきつい気がする。


「彼って、吉崎にはもう話を聞いたじゃないですか?」

「吉崎?違う違う。あれは成り行き上仕方なく話を聞いただけ。本当に用があるのは彼だよ。」









「なぁ、西本。」







教授が見つめる先に、僕も目線を合わせる。そこには、松葉杖で体を支えている西本の姿があった。さっきまでの物腰の柔らかい様子はなく、壊れたブリキの人形が笑いかけているのような、不気味な雰囲気が漂っていた。


「そのお面、もう取れてしまったんですね。…つまらないなぁ。」



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