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プロローグ
✳︎主な登場人物
仁瀬有之 : 大学3年生、柳田ゼミ生
柳田教授 : 人文学部所属、兼なんでも相談室室長
吉崎誠 : 今回の相談者
土居昌輝 : 仁瀬の友達
西本要 : 吉崎の友達
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僕の通う大学にはなんでも相談室という、学生支援を目的とした相談窓口があるのだけれど、滅多に相談者がやって来ない。それはなぜか。柳田教授のせいである。
なんでも相談室設立当初は、障害のある学生の支援や悩みを抱える学生のセーフティネット等大層な目的を掲げていたそうだけれど、初代室長に任命された柳田教授は、相談しに来た学生を『つまらないから』という大変自分勝手な理由により、ことごとく追っ払っていったそうだ。
人文学部の変わり者、人間嫌いで有名な柳田教授に学生の相談をさせるなんて明らかに人選ミスだろと思うし、実際そうなのだが、なんでも相談室の室長は設立からずっと柳田教授が務めている。それはなぜか。稀にやってくる奇妙な相談に対応できるのが柳田教授しかいないためだからだと僕は思っている。




