エビと人と猫と、そして鬼
初めて投稿しました!
楽しんでいただけたら嬉しいです!
意外と長くなっちゃいました<(_ _)>
そこは、人が暮らしてた。鬼も暮らしてた。
エビも暮らしてた。猫も暮らしてた。そんな世界。
エビやん「っはー!今日も水がきれーいっ!いい気持ちー♪」
のそり。猫大長老(以下長老)現る。
エビやん(ビクッ!)「ねこ、!!」
物陰に身を潜めるエビやん。しかし、長老は気づいていない様子。
ただ悠然と伸び&欠伸をする長老。
エビやん「わぁ、こわい牙に爪も持ってるな〜…」
えるしー「( ´∀`)フハハハハ」
…と、人が現れたようだ。
エビやんはそのまま身を潜めながら、現れた人の様子を窺った。
えるしー「( ´∀`)フハハハハ 今日もいい形してるわー!あと数日で食べ頃かな〜♪」
エビやん「(なんか、楽しそうにしてる?)」
エビやんはエビ、えるしーは人。言葉は通じないのである。
エビやん「こわいねこよりも、なんとなく優しそうだからいい人なのかも!」
エビやんは挨拶の意を込めて、元気よく姿を見せた。
えるしー「( ´∀`)フハハうおっ!なんだ!お前も食べられるのが嬉しいか!そーか、そーか!」
また更に楽しそうにしたえるしーを見たエビやんは確信した。
エビやん「絶対いい人だ!」
えるしー「そんなに動くな!疲れてしまって食べる時にイキが良くなくなるだろ!
でも、待ってろよー!美味しく食べてやるからなー( ´∀`)フハハハハ」
一方、長老。
長老「ふぁ〜っと。眠い。」
寝ようとする長老。しかし遠くから…
えるしー「( ´∀`)フハハハハ」
長老「うるさい…あの笑い方、嫌に耳につく…」
えるしー「( ´∀`)フハハハハ」
長老「ちょ。腹立ってきた。…腹も…減った。」
ちょっとだけ、長老は気が短いようだ。えるしーの笑い声に腹を立てておまけに腹を空かせてしまったようだ。
長老「オニ、食いたい。」
のそりと長老は外に向かった。
ばたり。
外では、白鬼がいた。
ついでに言うと、長老と鉢合わせた。
白鬼は考えた。
白鬼「(腹さ減ったがら、里にでも下って人さ食おーと思ってだけんど、猫がおる…)」
長老も考え、
長老「ラッキー♪あっちから来やがった。もーらいっ!」
なかった。普通に飛びかかった。
長老「さぁ!いーただーきにゃー!」
白鬼「ちょ。ちょっと待つだ。」
しかし、遅かった。
長老「歯が…俺の…大事な歯が…」
長老はしっかり白鬼の美味しそうなふくらはぎの辺りに噛みついたが、その長老の歯は2.3本ポロポロと砕け散っていた。
白鬼「だからちょっと待つだ、と言っただ。おらの身体は白金でできてんだ。それ故白鬼。猫のような歯じゃ食えねぇだ。」
長老は猫の中でも大の長老。人語はお手の物。
白鬼も、人と暮らしてるのでお手の物。
ここは言葉が通じるのである。
長老「嘘だろ…お前は何を食おうとして里に来たんだよ…」
白鬼「ひと。」
長老「人なんか食って白金を生成出来るわけねーだろっ!!」
長老は歯を失った悲しみと怒りで、ありったけの力を込めて猫パンチをお見舞いしようとする。
白鬼「だ、だから、待つだ!」
長老「ピタッ」
白鬼「今度は足が無くなるど。そしたら、おらが食ってまうど?」
長老は、それ以降鬼を食べなくなった。しかし、白鬼という友を得た。
えるしー「( ´∀`)フハハハハ」
エビやんを眺めながら笑うえるしー。
しかし、飼い猫の長老がいないことに気づく。
えるしー「( ´∀`)フハハあれっ!?長老がいない!どこだっ!」
外へ向かうえるしー。
えるしー「( ´∀`)フハハハハ…違う!間違った!ちょーろー!!ちょーろー!!どこー?!帰っておいでー!」
白鬼と遊んでいた(遊ばれていた?)長老が、あの笑い声に気づく。
長老「すまねぇ、俺の飼い主が呼んでる。帰るわ。」
白鬼「なら送ってくだ。友のご主人に挨拶しでーしな。」
長老「ありがと。助かるわ。」
長老は白鬼の肩に乗った。
長老「2時の方角」
白鬼「あいよっ」
白鬼3歩進む。
長老「止まれ。着いたわ。」
白鬼「危ね、踏むとこだっただ。」
長老「危ね」
えるしー「…」
長老「にゃーにゃーにゃー(おーい、帰ったぞー。静かなんて珍しいじゃねーか。いつものあのうるさい笑い方はどーしたー?)」
えるしー「…長老」
白鬼「ども。おら、長老の友達の白鬼だぁ。よろすぐ。」
えるしー「あ…よろすぐ?」
えるしーと白鬼は友達になった。
しばしの沈黙のあと…
えるしー「( ´∀`)フハハハハ」
長老「(あ、元に戻った)」
えるしー「( ´∀`)フハハハハ長老さすがだね!鬼さんなんて友達にしちゃうとは!どう?白鬼!うちのただいま絶賛美味しく育成中のエビちゃんを見ていかないかい?」
白鬼「お!それは見てみでーな!」
えるしー「( ´∀`)フハハハハ じゃ、ちょっと待ってて!」
えるしーは家に戻り、
えるしー「よいしょ」
エビやん(ビクッ!)「(な、何事?水がいきなり動いた…?!)」
えるしーはエビやんが入った水槽を手に、外へと出る。
えるしー(ずんずん、ずんずん)
エビやん「(な、ななな、何なのっ!景色が変わって、水も揺れてるしっ!)」
そして、えるしーは白鬼と長老の前に水槽を置いた。
えるしー「( ´∀`)フハハハハ どうだ!この美味しそうなエビちゃん!」
長老&白鬼「にゃー(うまそー!!)/うまそー!!」
エビやん「(ぎゃーーーーーーーーーー!!)」
今日も平和は続く。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!!
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