隆人との最後の別れ
(…息苦しいな…)
いつもと違う空気に目が覚めた。
「…え?…俺の部屋…だよな?」
たしかに自分の部屋のようだが明らかにおかしなことになってる。
誰かに荒らされたわけでもなく、掃除を全くしていないというわけでもないが、部屋がまるで壊れた感じになっていた。
「誰かいないかー」
しかし誰からの返事もない。
なんだかおかしいと外を見てみたら、外はまるで戦争後…?世紀末…?のような感じになっていた。
夢かと思い頬をつねってみたが痛かった…
(寝てるあいだに何があった!? そうだ携帯!)
いそいで携帯を見つけて見てみたが電源がつかなかった。
家の固定電話も使おうといたが電話線が切れてもいないのにまったく反応もしない。
少し冷静になろう…
そう思いながら冷蔵庫を開けてみると中身が全て腐っていた。
水道をひねっても何も出てこない。
(どうなってるんだ!?何が……ん!?)
昨日までのことを思い出した。
昨日寝る前に何があった?
龍三と隆仁はどうした?
嫌なことが一気に思い出された。
(もしかして…あいつらもこの世界に?)
急いで外に出て、まずは近い隆仁の家に向かった。
道は悪く歩きにくかったがなんとか家に着いた。
「隆仁ー!隆仁いるかー!」
ドアを開け、叫びながら入っていったが誰も返事をしない。
(頼む!無事でいてくれ!)
そう思いながら隆仁の部屋の前につき…ドアを開けた…
そこには壁に背を預け、座り込んでいる隆人がいた。
「隆人!おい目を……」
隆人を揺さぶって分かってしまった…もう死んでいる…
揺らすと力なく倒れ、顔から血の気が完全に引いていた…
「うわーーーーーーーーーーー!!」
友人の死を目の当たりにし、腰が抜け座り込んでしまった。
体が怯えながらもなんとか隆人の近くに寄っていった。
喉から声も出なく、涙も出ず、震えた手で隆人の顔を持って見てみた。
(あの時と同じ顔してる…)
こっちに来る前のコンビニの前で見たあの時の隆人そのままだった。
腕から力が抜け、床に当たるときになにか硬いものに当たった。
なんだろうとそれを持ってみると、それは銃だった…
(本物?なんで隆人がこんなものを…それになんで銃だけこんな綺麗なんだ?)
本物かわからないが弾を見てみるとまるで本物と言わんばかりの弾に見えた。
自殺したのか…?と思い隆人をみてもどこも怪我をしていないし、辺りに血痕もない…
(敵でもいるのか…? でも争った形跡もないし…)
混乱して頭が回らなくなってきた。
とにかくわかったのが、この銃はきっと必要だということだ。
ゆっくり深呼吸し、体が落ち着いてから隆人に手を合わせ、銃を取り外に出た。
(さよなら隆人…龍三ももう…いや、確認しないとな…)
こわばる体にムチをうち、龍三の家に向かっていった。




