呪われし者・2
「なぁ、帰りどっか遊びに行かねえか?」
と、教室の机の上に座りながら前で腕を組みながら立っている2人に言った。
「俺はいいよ、保彦は?」
「隆仁が行くならついてくぞ」
と2人はうなずき帰る準備をした。
「ところでどこ行きたいんだ龍三?」
「適当にゲーセンでも行こうかと思ってよ」
「俺金持ってきてないよ?保彦は?」
「持ってきてねーよ、まあいつもどうりだろ」
「そうだいつもどうり周りにいるお友達から金を”借りれば”いいだろ?」
「返す気ないくせによく言うよ」
「出世したら返してやるさ」
と、馬鹿話をしながらゲーセンに向かって歩いていると、
突然背筋が凍るような感じがした。
「どうした龍三?んな鳥肌たててマッポでもいたか?」
と、保彦は笑いながら言ってきたがそれどころじゃない。
コンビニのほうから視線が感じるから見てみたら、そこに頭から血だらけで顔が青ざめ体もミイラのようにげっそりとしている不気味な奴がこっちをじっと見ていた。
俺はなにも声が出なくなり、突然腰も抜けてしまった。
2人は気づいていないみたいで、指をさし見てみろと合図したがまったくわからないようだ。
なんで見えない!? おかしいと思いながら見直してみると、そこには誰もいなかった。
「え?なに?俺たちを驚かそうとしてるの?さすがにそれは笑えるわ 恥ずかしいから早くたってくれよ」
「…まじで腰抜かしてないか?」
「…いや…見えてないなら…俺の気のせいか…冗談だよ冗談!やっぱ今日は帰ろうぜ!なんか眠たくなってきた」
「そうやって恥ずがしがってー、まあいいや帰るとしますか、怖くなったらいつでも電話してくださいよ」
「うるせーよ!ただなんだか異常に眠くなってきたんだよ!」
と、本気で眠くなってきた…このままここで目をつぶれば寝れそうだが5分も歩けば家だし大丈夫だろう…
2人と別れてさっきのことを思い出す
(確かにさっきあのコンビニの前にいたはずなんだ…ありゃコスプレなんかじゃないはず…でもコスプレならあの2人だってあれが見えてるはずだ…それも突っ込まないなんて…)
眠気のせいか頭がうまく回らなくなってきたのか、なにも考えることができなくなってきた。
ようやくの思いで家に着き、部屋に入ったらすぐに眠ってしまった。
暗闇の中で俺は目が覚めた
しかし、あまりにも暗く、足元どころか自分の体すら見えないほどだ。
…タスケテクレ…
誰だ!?
暗闇の中、その声がしていたと思う方を見てみると、
そこにはさっきの血まみれの奴がこっちを見ていた。
…ひとだ…やっとたすかる…
そう言うと、突然目の前のやつの体が砂のように崩れ去っていき、そしてその砂のようなものが俺の体にまとわりついてきた。
必死に振り払おうとするが、離れもせず次第に消えていってしまった…