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初クエスト

初のクエストは思い出の残るもの…か。

そう思いながら白いボードにつけられた紙の中で一番思い出に残りそうなものを探した。

紙には左上にランクのアルファベットがついているから間違えたランクを選ぶやつはいない…と思っていた。

「竜!竜!これなんてどう!?」

祐樹の見せた紙はこうだった。



ランクA


<依頼内容>

今凶悪な怪物が夜の街をさまよっています。

警察のほうにいる特殊警察の中の術者も何人か傷を負うほどの事態です。

どうにかして怪物の討伐、もしくは、怪物たちのいた世界へ送り返してください。


契約金 10000F

報酬金 150000F

感謝金 契約金×2

F(フィール)=ここのギルドの通貨)

(契約金というのはこちら側が払うもので、他の2つはクエスト達成時にもらえる金額だ。失敗した場合は契約金は返ってこない。)



「祐樹、お前視力なんだ?」

「僕は視力Aだよ」

コイツ馬鹿すぎる。

「ここにAランクと書いてあるのが見えないのか?」

「ホントだ…」

見えなかったのか?馬鹿なのか?

そもそも5000Fなんて持ってないぞ。

改めてクエストを探しなおす。

「ねえねえ!Dって書いてあるやつならいいんだよね!」

「そうだよ。」

「これなんてどう!?」

にこっとした顔で祐樹が紙を見せた。



ランクD


<依頼内容>

最近トイレのマナーが非常に悪い人がたくさんいます。

そんな人のせいでどんどんトイレは汚れていきます。

どうにかしてトイレのマナー違反者を減らしていただけないでしょうか?

また、トイレ掃除もお願いします。


契約金 0F

報酬金 800F

感謝金 200F



「お前、思い出に残る初クエストにしたいって言わなかったか?」

「思い出に残りそうだろ!?」

「あぁ…臭いだけは残りそうだ。」

もうあいつの意見は無視するべきと分かった。

ボードを見ていると良さそうなクエストを発見した。



ランクD


<依頼内容>

ある人の家からあるものをとってきていただきたい。

詳細はこちらへ来たときに話す。


契約金 0F

報酬金 10000F

感謝金 2000F



これなら契約金もいらないし、報酬金もそこそこだ。

「これに決めた!」

「どれどれっ!?」

祐樹は初めは真剣な顔で考え込んでいたが「謎は多いほうがかっこいいだろ」といったらすぐに同意した。

「アリス!クエスト決めたよ!どうすればいいの!?」

離れたところにいたアリスに問いかける。

「ボードの隣の机に置けば自動でやってくれるわ。机に出てきた場所につくからね。」

机には 日本 東京 八王子市 と出てきた。

「置いたけど…どうやって空間を出入りするの?」

ああと言ってアリスは立ち上がってこっちへきた。

「このブレスレットをはめておいて。行くときは出ると心の中で念じればいいわ。かえってくるときは入ると念じればいい。でも一度向こうへ行ったら帰ってきていいのは2度までよ。3度帰ってきたらクエスト失敗となるから気をつけて。」

そういって僕にブレスレットを渡しながら耳元で「祐樹に渡すとどうなるかわからないから」とつぶやいた。同感だ。

「僕のは!?」

祐樹は、次に餌をもらえるのは自分の番だ、と尻尾を振って待つ犬のように聞いた。

しかし、めんどうなことになりそうだったのでアリスがなにか言う前に行くと念じた。

ついたのは昼間の人通りが多い道路だった。

祐樹を連れて道の片隅まで引きずってく。

「なんで僕がブレスレットもらう前に来たんだよ!」

「アリスがタッグで行くときは1つでいいから交代でつけるといいって言ってた。」

もちろん嘘だ。

「そうなんだ。」

コイツは馬鹿で助かる。

さて、依頼人を探すか………どうやって探すんだ!?


毎度読んでくださっている方、初めて読んだ方、有難うございました。

次回はクエスト先での冒険(?)を書きたいと思います。

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