表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/27

イメージ

はぁ…つまんないや…

動かないと、こんなにつまらないものなんだ…

かといっても動くとこもあまりできない。

はぁああ…

「こんなんじゃ余計体に悪いよぉ…」

ぐっ…

傷が疼く…

この傷、毒でも入ってるんじゃないのか…

竜はなんか修行してるっぽいし。

置いてかれたら怖いなぁ…

はぁあああああ…



「ほらほらっ!もっと気合込めて!」

「んぐぐぐぐぐううぅぅ…」

立ったままの状態で地面を分解しようとする。

少しだけ地面が消えてきた。

「その調子よ!もっと力を練り上げて形成まで持ってく!」

精一杯の力を出している…つもりだ…

原子を立方体に組み立てる。まだ完璧ではないが、ぼんやりと形ができてきた。

よし。

あ……崩れた。

「こらっ!気抜いちゃだめでしょ!」

「ふぅ、…ふぅ…はぁ…アリス…これ、逆に無駄な力、使ってる…気、するんだけど…」

僕は…じゃなかった…オレは地面に大の字で倒れこむ。

空はとても澄んでいる。とは言え、真っ白だが…

「その無駄な力を使わないようにすれば、きっとできるわよ。そのための修行だし、いきなりできるほうがおかしいわ。」

そのとおりだ…

「なんか、コツとか、ないんですか…?」

「コツねぇ…」

アリスが考えているうちに息を整える。

「コツは人や、術によって違うわ。私は…そうね。昔、新人だったころは、空気中に真っ直ぐできれいな直線を頭のなかに描いて、そこから張り裂けるようなことをイメージしたわ。」

「それってアリスの術限定ですね…」

「そんなことは無いわよ。あなたの場合だったら術をかけるものと、自分を細い直線で結んで、そこに力を流し込むようにするのをイメージしたらどうかしら?」

おお!それはいい考えだ。

「あくまでも私のイメージだからあなたに合うかどうか分からないわよ。」

「やってみます。」

「細いほうが力の量が少なくて済みそうな感じがするわね。」

なんだか滅茶苦茶な理論だが、細い糸を想像する。

僕の手と、床を細い糸で結ぶ。

もちろん、曲線にならないように真っ直ぐをイメージする。

そっと糸が切れないように力を流し込む。

ぇ?

「うわっ!」

「っきゃっ!」

力が地面に到達したときだった。

突然、僕たちの立っていたところが半円状になくなっていた。

「ちょっと!ちゃんと力の制御しなさいよっ!」

「ゴ…ゴメン。」

さっきアリス、「きゃぁ」って言ったぞ…

あまりにも似合わない…

「私のイメージがあなたのイメージにピッタリだなんて…よかったわね!」

嬉しくて、思わず口元が緩んできた。

「あとはぼ…オレが力を制御するだけですねっ!」

アリスがふふっと笑う。

「今日はここまでにしましょう。しっかり寝て、魔力を回復しなさい。明日に備えてね。」



最後まで読んでくださり、有難うございました。

次回も修行の続きです。

徐々に力を使えるようになっていきます。

見守ってやってください。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ