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城とメイド

 俺たちは姫様に連れられて城の中へと足を踏み入れた。


 大きなドアがひとりでに開くとそこにはずらりと花道のように並ぶ執事&メイド達。

思わず目が眩む景色である。

 流石は城。流石は王族。


 執事やメイド達がそっと生徒たちへと歩いて行く。

 無論、俺の方にも一人のメイドがやって来た。


「それではお部屋の方に行きましょうか? あ、それともお城の方の案内でもしましょうか?」

「いや、早く休みたいかな」


 メイドがニッコリと笑って俺を先導する。

 二分ほど歩くと、ひとつの部屋の前で立ち止まった。

 どうやらここが俺の泊まる部屋らしい。


 そこで俺はある一つの疑問が思い浮かんだ。

 そう、このメイドや執事たちはどうやって俺たちの来訪を知り、部屋割りを決めたのかである。

 勇者が三二人居て城に泊まるなんて姫様と爺さんしか知らないわけだし。


「どうやって俺たちの部屋を割り振ったんです? 勇者が三二人も居るなんて想定外でしょう? ケータイだってないだろうし」


 俺の質問にメイドはきょとんとしたように首を傾げて言う。


「テレパシー魔法にて召喚の賢者様から仰せつかりまして」

「召喚の賢者様?」

「はい。あの姫様と一緒に来た人です。……自己紹介などはされなかったんですか? ああ、そう言えばあの方は自己紹介が嫌いで有名な方でしたね」


 あははと笑うメイド。


「それでは長旅の疲れを癒して下さい」


 メイドはそう言って長い廊下を歩いて行った。

 俺は何となくメイドが視界から消えるまで見送ってからドアノブに手をかけた。


「……今日はゆっくり休もう……」

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