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突撃隣の魔王城!

 俺、黒羽一兎はクラスメートの裏切りによって空を飛んでいた。

 空を飛び続けて数時間後――ようやく高度が下がってきた。

 禍々しいオーラを放っている黒を貴重とした城の塔に叩きつけられ、塔の一部が崩れる。


「う、おう!?」


 崩れたため更に自由落下する俺。

 やがて何かを押し倒して床へ叩きつけられた。


「いってー……」


 むにゅ、という柔らかい感触が俺の掌から脳髄を伝う。


「まさか……これは……」


 周りは湯気。状況は明らかだった。


「貴様……侵入者だな?」


 ゴゴゴ、というとても禍々しいオーラを放つ一人の――否、一体の怪物。

 そう、俺はこの怪物の放つとてつもなく強いため湯気にしか見えない魔力の中、怪物の柔らかい角を触っていたのだ。


「あー、えーと、ごめん」


 さっと退く俺。

 すると怪物はゆっくりと立ち上がる。

 遠目で辺りを観察する。デカい椅子以外には何もない部屋だった。

 但し、一つだけ異質なものが存在した。檻だ。

 そこにはあどけない顔に大きな胸を持った少女が居た。


「た、助けて下さい!」

「ヤダよ。俺帰るわ」


 怪物に囚われている少女といったところか。運の悪い奴だと思うが俺が助ける義理もない。

 少女は信じられないモノを見るように唖然とする。


「ちょっと待って! 助けに来てくれたんじゃないんですか!?」

「ちげーよ! 色々とあったんだよ」

「色々とあって魔王の城に突撃する人って居ないと思いますよ!?」

「魔王……?」


 魔王はようやく口を開いた。


「ただで帰すと思っているのか?」

「へー。いや、気が変わった」


 俺はニヤリと笑う。


「テメエを殺せば俺達は帰れるらしいからな。俺のために死にな」

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