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第24話 龍人 過去を語る(1)

 ガリアが目を覚ましたという知らせを聞いた僕たちは彼のいる病院へと向かった。そこで僕たちはいったい彼に何があったのかを知ることになるのだった。


「トオル先輩、今回は迷惑をかけてしまい申し訳ありません」


「気にしなくていいよ。口調も普段のでいいから」


「そうか、それじゃあお言葉に甘えさせてもらうわ。ああ、そうだ。先輩たちへの監視は取りやめ、当然罪になることもないから」


「それは良かった。しかしそう言えるってことは記憶はしっかりとあるのかい?」


 そうでなければ目が覚めてすぐに現状を理解できないはずなので間違ってはいないだろうと思っていたのだがやはりそうだった。


「ああしっかりとある。あれは俺の意思を乗っ取っていたんじゃなくて誘導していたみたいだからな」


「あれっていうのは黒い靄の事かな?」


「そうだ。先輩たちが切り離した世界を再び繋げた奴の使い魔。俺たちは『黒子』って呼んでるんだが、まあそいつに遺跡から出てすぐに取りつかれてな。こんな無様なことになっちまったんだ」


 『黒子』か。どうやらガリアは『収集鬼』で知ることができなかったことを知っているらしい。ここで彼にいったい何があったのかを聞くことにした。


「ああ、あれは先輩が帰ったからずいぶん経ってから、アルス陛下もずいぶんと老いて死去される3,4年前だった」











Side ガリアノート・ドラゴ・アインテイル




 最近、アルス陛下も調子が悪くなっているらしいとの噂がこのモノリスに流れていた。偶然護衛の依頼を受けてこの街にやってきた俺だが依頼達成を報告しに来た組合でその話を聞き、真偽を確かめるために王城へと行き謁見を求めたんだが………


「1級冒険者であるあなた様でも今の陛下と謁見させるわけにはいかないのです」


「そいつあ、どういうことだ?いくら体調が悪くったって会うことぐらいはできんだろうが」


「それがなかなか難しいのですよ」


 そう言ってきたのは数年前から力をつけ、最も次の宰相に近いと噂されているフィブルク・ポルポッツだった。こいつが言うには陛下は今かなりの重病で医者以外は面会を禁じている状況らしく俺も同様に面会することはできないとのことだった。


「それじゃあ執務は第1王子のトーリがやってんのか?」


「ええ、それと宰相が手伝ってまわしております」


「そうか、じゃあ宰相に会うことはできるよな?」


「………それはどうでしょうな?いま彼は忙しい身でありますから、そう時間をつくれるかどうか」


「馬鹿言え、あいつは同時に20人の話を聞きながら鼻歌交じりに仕事を片付けていくような変態だぞ。それがどうして時間をつくれないんだよ」


「やはり彼も歳ですからなあ」


 どうあってもおれを王宮内に入れたくないのかそんなことを言ってくるポルポッツにこれ以上は無駄だと感じいったん宿に引き返すのだった。




 そしてその夜、俺は陛下から昔教えられた王宮への隠し通路を使って陛下に会いに行ったのだった。

 しかし見廻りの兵が多く、陛下がいるであろう寝室にまでたどり着くのに予想以上の時間がかかってしまったのだが、それでも問題はなく、話を聞いた後にまた誰にも気づかれることなく帰ることができるはずだった。




 ()()()()()()()()()の話だが。


 俺が寝室で見たのはクモの巣ができていた―見るからに長いこと使われていない部屋だった。


「………どういうことだこれは?」


「ああ、知ってしまったのですね」


「てめえはポルポッツ!これはいったいどういうことだ!知ってしまったとは何のとこなんだ!」


「そんなに威圧しないでくださいよ。私はしがない役人ですよ」


「しがない役人がこんな時間に陛下の寝室に来るとはどういうことだ?どう考えても怪しいだろうが!」


「まあそうですよね。しかし私が部外者であるあなたに話す義理はないので悪しからず」


「待てっ!」


 そう言って逃げ出すポルポッツを追い、寝室から出た。そして追いながらも俺は陛下の居場所を知るために探知魔法を使ったのだが、この王宮にいないのかそれとも魔法で調べることのできない場所にいるのか反応はなかった。さらに宰相もトーリも近衛騎士団団長も、この国の主要なやつらは全員反応がなかった。




 これはよほどのことが起こっているのだと感じ、それを知るためにも俺はポルポッツを全力で追うのだった。

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